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エッセイまとめ「僕は嫌だ」

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子どもの頃は、心のままにやりたいことをやっていた。大人になって気がついたら、やらなければいけないことばかりをやっている。「大人になれ」とは、「嫌だ」と言わないことだと思っていた。…
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#モテない

両手に女子。ひとりぼっちの始発電車③(全3話)

両手に女子。ひとりぼっちの始発電車③(全3話)

かっこ悪く、切ない記憶

青く不器用だった記憶

だけど、それすら今は美しい。

「両手に女子。
ひとりぼっちの始発電車」

第2話はこちら

第3話

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人数は合っている。

なのに、
僕はあぶれてしまった。

初めて会った若い男女5組。

夜も更けてきたので、
それぞれが
雑魚寝するような形になった。

最初はみんな、
共通の話題で
盛り上がっていたが、

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両手に女子。ひとりぼっちの始発電車②(全3話)

両手に女子。ひとりぼっちの始発電車②(全3話)

かっこ悪く、切ない記憶

青く不器用だった記憶

だけど、それすら今は美しい。

「両手に女子。
ひとりぼっちの始発電車」

(第1話はこちら)

第2話

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今僕の両隣には女子がいて、

薄いタオルケットの下、
僕たちは並んで寝ている。

あれはどこの誰だったかのかも
忘れてしまったが、

とにかく僕たちは
女子とコンパをすることになった。

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両手に女子。ひとりぼっちの始発電車。①(全3話)

両手に女子。ひとりぼっちの始発電車。①(全3話)

かっこ悪く、切ない記憶

青く不器用だった記憶

だけど、それすら今は美しい。

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チャラチャラしたのは嫌いだった。

でも、本当はそうなりたかった
のかもしれない。

雑魚寝。

僕が寝ている両側には、

まだあどけなさの残る
それでも、
僕からすると少し大人びた

女子たちが
すぐ隣で寝ていた。

柔道部にはなかった
慣れない甘い匂いが
すぐそこにある。

僕はい

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