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両手に女子。ひとりぼっちの始発電車。①(全3話)

かっこ悪く、切ない記憶

青く不器用だった記憶

だけど、それすら今は美しい。

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チャラチャラしたのは嫌いだった。

でも、本当はそうなりたかった
のかもしれない。

雑魚寝。

僕が寝ている両側には、

まだあどけなさの残る
それでも、
僕からすると少し大人びた

女子たちが
すぐ隣で寝ていた。

柔道部にはなかった
慣れない甘い匂いが
すぐそこにある。

僕はいつからか
ずっとそうだった。

全くモテなかったわけでもない、
ただ、いわゆる「いい人」
になることが多かったんだ。

そうずっといい人だった。

だから、浮ついた軽薄な感じに
憧れた時期があった。

あれは、
19歳だったと思う。

男子高、しかも部活の推薦入学
という不自由から
解放されて、

僕は似合いもせず浮ついた。

(浮つきぶった)

今でも時々若い男女が、
グループでキャッキャッ言っているのを
見ると、どこか憧れている自分がいる。

その当時、

ナンパや、
紹介、コンパのような飲み会など、

女子との出会いを、
あいつらはどこからともなく、
よく見つけてきた。

僕が柔道部で
汗を流している時、

そっちの方に精を
出していたんだと思う。

僕は背伸びをして、
無理をして、

何度も浮ついてみたが、
身の丈に合わなかった。

最終的には、
友達を好きだという女の子の
相談に乗っている始末だった。

しかし、

今僕の両隣には女子がいて、

薄いタオルケットの下、
僕たちは並んで寝ている。

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これは、

「両手に女子。
ひとりぼっちの始発電車」の冒頭です。

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僕にとって
初めての挑戦になる

青春時代の心情と、
今の僕にどうつながっているのか
という物語を描いています。

僕が今やっていること、

それは僕の経験を通じて

たった1人の誰かに、
届ける手紙を書くこと。

本当に大切なことは
何だろうか?

という自分自身への
問いかけでもあります。

だから、
よかったらあなたの後押しが欲しい。

続きを書こうと思うんだ。

僕にとっても大切なことだけど、

僕が書くことで、
あなたに大切なことを
感じてもらうことが、

僕の仕事でもある。

僕にとっては、
大仕事のつもりなんだ。

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