ピッピカチュウ
人の熱気がすごい。
私はむせかえるほどの湿度に圧倒されていた。
右を見ても左を見ても下も上も人だらけ。老若男女がぎゅうぎゅうに押し合いへし合いしながら頭をひょっこり出したり引いたり。
人から出る汗で湿度が上がってさらに自分の汗で気持ち悪くなってくる、そこまでしてなぜそこにとどまり続けるのかというとピカチュウを見たいがためだった。
横浜では今、ピカチュウ大量発生チュウという街中ピカチュウラッピングされてたり、ピカチュウの着ぐるみが大量に現れたりするイベントが開催されている。
https://www.pokemon.co.jp/ex/pika_event/
観覧してきたのはピカチュウ大量発生チュウの街。
美術館の外壁一面を使ってプロジェクションマッピングとともに、ピカチュウのダンスを楽しむというものだ。
30分前に行くももう本当人、人、人、の人だらけ。立見席に誘導され、すでにステージのかけら思しきものが見える位置に止まって時間を待つ。
にぎやかな音楽とともにそれは始まる。一斉にスマホと子供が掲げられ、ピカチュウが出てきても耳の先端すら捉えられない。それでも、音楽と巨大なプロジェクションマッピングの片鱗を楽しむ。はす向かいに立っているおじさんのスマホに綺麗に映し出された映像をライブ中継かのように利用しピカチュウダンスはおじさんのスマホ越しに拝むことができた。
おじさん、ありがとう。
根気強く隙間を狙っていると大人たちがスマホや子供を掲げるのに疲れて手を下した瞬間瞬間でピカチュウの鱗片を見ることができた。
ピカチュウが見えたときの私ときたら「うっわかわいいいいいい」と思わず声に出てた。思わず。もう声を気持ちが止められなかった。
顔一瞬とらえただけでもたまらん可愛い。
なにあの破壊力。
一瞬見れただけでこんなにうれしいー!!ってなるものだろうか気持ちはすっかり子どものようになって素直にはしゃいだ。
時々のおまけのように見えるピカチュウとおじさんのライブ中継によって私はとっても満足した。
今日着なくていつ着る!と勇んで着たアンノーンの描かれたTシャツはすっかり汗まみれになっていた。
イーブイの大行進を見たりピカチュウにラッピングされた電車を見たりすることができ、すっかりピカチュウ大量発生チュウを満喫したのであった。
ひょこひょこつま先立ちしたりめちゃめちゃ歩いたりしたので足が筋肉痛のようでめちゃだるい。
疲れたけど、楽しかった!夏のいい思い出。
おわり。