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創の軌跡トロコンした

 ゲーム自体は発売日に限定版買ってたんだけど、零碧改をやり直したり他のゲームをやってたりして先月にようやくクリア。その後も二周目ナイトメアをちょくちょく進めて先日ようやくトロコン。

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 結論から言うと歴代の軌跡シリーズで1番快適で面白かった。

ありがとう倍速モード。
ありがとう駆動1ソウルブラー/ゼルエルカノン/ロストジェネシス。
ありがとうお手軽全体技ヴァリアントレイジ。


1.前置きというかFAQ的な

Q1.これって前作(閃4)から繋がってるの?
 →繋がってる。4のエンディング直後からお話が始まる。更に言うと前シリーズ零碧とも結構繋がっている。もっと言うと前々シリーズ空(FC,SC,3rd)を知らないと理解できなそうな部分も結構ある。

Q2.つまりどういうこと?
 →お話やキャラをしっかり理解したいという人は空FCから全部やろう!空3作品の家庭用版はPSPかPS3かvitaと一昔前のハードでしか遊べないけどPC版ならDLsiteで売ってるし零碧閃はPS4あれば全部遊べるよ!
※PSplusに加入することで空3作品をPS4で遊べる…らしい。
(余談:FCとかSCとか意味わからん→それぞれ「First Chapter」、「Second Chapter」)

Q3.(※シリーズ経験者向け)今作ってどの立ち位置なの?
 →イメージ的には空FC,SCに対する3rdのような感じ。零碧閃に対するアフターストーリーと補完+次作への伏線。細かいセリフまわしや展開に3rdの扉を踏襲したようなものがちらほらある。

Q4.どうせ空FCとか閃1とか閃3とかYs1みたいな終わり方なんでしょ?
 →今作はなんと今作で丸く収まる。自分も驚いた。

Q5.パッケージの銀髪美女は誰?
 →きみの目で確かめてくれ!

2.ストーリーについて

 ストーリーとかキャラとかは結局人の好みによりけりだからあまり深くは書かない。ただ一つ、好き嫌いがハッキリと分かれそうな点を挙げると、今作というか軌跡シリーズはご都合主義展開が非常に多い。例を挙げると、

事件発生

犯人を追い詰める

犯人の強大な戦力や奥の手により窮地に陥る

このままでは…

丁度よく誰かが助太刀に間に合う、または都合よく誰かの真の力が解放やら覚醒やらする

形勢逆転!

事件解決!

というような感じ。大体これ。というかこれじゃない場面あったっけ?そうなる事を踏まえて「じゃあ今この状況で来る可能性があるキャラは誰だ?」、「まだ隠し玉を持ってるキャラは誰か?」などを予想したりするのが好きな人は楽しめると思う。逆に「答え3 かわせない。現実は非情である。」というような展開、お話が好きな人には多分向いていない。
 擁護ではないけど、このご都合主義展開も元を辿っていくと空零碧閃での小さな小さな積み重ねが結果的に物語を大きく動かすほどの力になっていたりするわけで、シリーズを通してやっていると感慨深いところもあったりする。

…ただシリーズ通してやっていても未だに慣れず、「いやそうはならんだろ」
「そんなのアリかよ」
「作った人頭沸いてんのかよ」
…と呆れる場面も多々ある。

3.キャラクターについて

 キャラクターも結局は人の好みなのであまり深くは書かないが、色んな人が既に何度も言っているように今作というかファルコム作品はメインキャラよりもサブキャラ、モブキャラの方が作り込まれていたりする。
 流石に全てのキャラというわけではないが、街中でよく見かけるキャラの大半はちゃんと名前があり、ストーリーの進行に合わせてセリフが刻々と変化していく。特に閃は主人公たちの同級生や先輩などのサブキャラの大半が思わぬ形で本編やサブイベントに絡んでくる。
・街の不良が事件をきっかけに更生する
・放蕩貴族が戦乱をきっかけに自分や家柄と改めて向き合う
・雑貨店の常連客が戦争に向けて不足していく物資に愚痴る
・戦時下で物流が途絶える中、商家の子息という立場とコネをフル活用してアイテム屋として登場し、主人公ひいてはプレイヤーを支える
…その他諸々

ストーリー本編そのものではなく、話が進行するたびに街の人全員に話しかけて回り、世界観を楽しむのが苦にならない人はこのシリーズをもっと楽しめるかもしれない。実際自分はそこが楽しい。
 「キャラのCGの使い回しが酷い」というのをよく聞くが、実際キャラクターをよくよく見ると目の色を変えただけで同じ顔のキャラがモブどころかメインキャラにも結構いる。ただ正直なところ、自分はそこまでCGにこだわってない人なので割とどうでも良かった。というかそれ言ったら現実でだって血縁も何も全く関係ない人だけどなんとなく顔が似てる人とか沢山いるじゃん。
…冗談はさておき、確かにFFとかテイルズとかそういう大作シリーズのCGを見ると向こうのほうが遥かに滑らかに動くし細部まで作り込まれているし比較すると見劣りしてしまう。ただそれはあくまでビックタイトル作品と比較すればの話であって、今までの軌跡シリーズからすると今作は凄まじくCGのクオリティが上がっている。そもそもキャラの造形を楽しみたいなら漫画読むなりアニメを観るなりPixivに篭ればいい話だし、グラフィックを堪能したいなら画集でも買えばいい。そりゃあ良いに越した事は無いがゲームプレイの快適性には何の支障もきたさないので割とどうでも良い。

4.ゲームについて

 RPGと一言で言っても実際には色んな種類があるけど、閃以降の軌跡シリーズについてはペルソナ3フォロワーのRPGというのが1番イメージしてもらいやすいだろうか。いやそもそも”ファルコム”だし多分分かる人が細かく見ていくと色んなところにパクr…リスペクト、フォロワー精神が現れているんだろうけど。
今作では軌跡シリーズでお馴染みだった依頼/支援要請がほとんど無い。閃1~4の絆イベントや日常パートも無い。そのため非常にテンポよくストーリーを進めることが出来る。一応旧校舎や小要塞に該当する「真・夢幻回廊」はあるが、ストーリー上必ず攻略しなければならないのは数回のみ。また今作はロイド、リィン、《C》の3人の視点からストーリーが進行するがその度にパーティメンバーが変わるため飽きにくい。結局やることはヴァリアントレイジと駆動1アーツゴリ押しだけど。

4.1. ありがとう「倍速モード」

 元々あったのかアップデートで追加されたのか知らないけど「倍速モード」により更に快適に…というか元々のモーションがあまりにも遅すぎる。カメラワークとか無駄に冗長だし倍速モード常備でも全く違和感が無い。閃1~4は当時倍速モード無しで進めてたけどよく最後まで遊べたな……いや4で一回折れてたわ。
 戦闘に関しても、閃3ほどブレイクしやすく大体ハメ殺せる訳ではないが閃4ほど逆にブレイクしづらく折角ブレイクしてもすぐ高揚で回復されるといったことも少ない、中間でテンポよく進められる丁度いいバランス。

4.2. ありがとう「駆動1ソウルブラー/ゼルエルカノン/ロストジェネシス」

 全体的に火力とステータスのインフレが更に進んでおり、マスタークォーツとリンクアビリティによっては最下級アーツでも5桁ダメージを容易く出せる。ストーリー攻略段階ではまだSPDを上げるクォーツやアーツ使用後の硬直軽減手段が少ないため、詠唱および硬直が非常に短いソウルブラーに大変お世話になった。ストーリークリア後、真・夢幻回廊の後半に差し替えると鈴やマスタークォーツのアビリティも揃ってくるため、次第に上位のアーツの駆動および硬直時間を軽減でき、最終的には(ほぼ)単体超高火力アーツのゼルエルカノンと全体高火力+即死のロストジェネシスその他最上位アーツを駆動1硬直ほぼゼロで連発出来るようになる。消費EPもサブにピクシィやティタニアを付ければ余裕を持って回収できる。

4.3. ありがとうお手軽全体技「ヴァリアントレイジ」

 今作の新要素。今までフィールド上でしか使い道が無かったアサルトゲージを1消費して戦闘メンバーとリザーブメンバー合わせて8人で繰り出すバーストの上位的な全体技、しかも3種類(物理攻撃、アーツ、回復)使い分けが可能。更にステータスバフ効果がある。オマケにBPが回復する。何だこの至れり尽くせりは。アサルトゲージは非戦闘中であれば手軽に回復できるのでどんどん使える。倍速モード、ステータスのインフレに加え手軽かつ強力な全体技のおかげで戦闘が非常にスムーズに、快適に進められる。常時反射持ちがストーリークリア後にしか居ない(しかも各1体のみ)のも良い。

5.ランダムダンジョン「真・夢幻回廊」

 先に進めば進むほどとにかく強いアクセサリーやクォーツが沢山出る。大量にドロップするUマテリアルでどんどん装備を強化、交換できる。キャラがどんどん強くなる。たのしい!!!!!
 先に述べた戦闘テンポの良さも相まって本編そっちのけで遊び続けてたぐらいは楽しい。ただし本当にダンジョンRPGを名乗っている硬派なゲームに比べたら手軽すぎるし簡単過ぎるので、そういうシビアなゲームを求めている人は素直にWizライクとかアトラスのゲームとかやろうね。

6. BGM

 BGMに関しては信頼と実績のファルコム。本作もまた名曲揃い。

7.不満な点

 ここまでお前ファ◯コム信者かよと思われそうなぐらい今作を褒めちぎってきたが、もちろん不満点もある。
ゲーム内で何箇所か折角ムービーでカッコよく決めてさぁこれから戦うぞって時にパーティ編成/セーブの選択肢が出て出鼻を挫かれる場面があった。こちとらいつ誰が戦闘パーティに入っても大丈夫なように全員の装備を整えてから部屋に入っているんだから正直なところ余計なお世話。
あとキャラが多いのは良いことだけどリベール組のシステムから置いてけぼりにされている感が否めない。下手に過去作の性能を再現しようとしているから中途半端だったり弱かったりする。エステルのSクラが未だに単体技ってどうなのよ、あとヨシュアの漆黒の牙の消費CP80に対して効果(ダメージ+自分にステルス)が釣り合っていない気がする。ステルス持ちならそれフィーかリーシャで良くね?
 今作というか閃1からずっと不満な点だが、セリフやモーション、カメラ、演出が無駄に冗長だったり尺稼ぎにしか見えない部分も割とある。今作は倍速モードがあったからまだマシだったけど。黎はグラフィック諸々作り替えるとか言ってたけど、そのついでにこの冗長さもなんとかして欲しい。

8. 終わりに

 繰り返しになるが、ゲームとしては軌跡シリーズ内で1番快適で面白かった。だからといって人に薦められるかというと空零碧閃全てやってからじゃないと多分お話やキャラが理解出来ないだろうから正直薦めづらい。
(逆に過去作を一切知らない人にいきなり創やらせたらどんな反応が返ってくるかどれぐらいまで理解できるのかはちょっと興味ある)


 ゲームの難易度的には比較的簡単な方(※追加難易度アビスは未プレイのため不明)だが、それは多分シリーズ走っていて何が強いか、どうすれば効率が良いかを知っているからサクサク進めたというのが大きい。もし0から新規でこのゲームだけやったらプロローグで折れそう。というかあれもう過去作走って色々わかってる人向けのステータス調整でしょ。初期装備でやらせる相手じゃない。
 …とはいえ装備が整わない序盤が1番辛く、装備が整う終盤が1番簡単というのは何もこのシリーズに限らず色んなRPGでもお約束な気がするから大した問題じゃないかもしれない。

以上、創の軌跡トロコンした勢いで色々書いた。
しばらくはファルコム作品から離れられ……YsIX積んであったわ……

(追記…イースIXは長いこと積んでいたことを後悔したぐらいめちゃくちゃ面白かった)