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3LA distro best of 2020 No.50〜No.36

今年もこの季節がやってきました。多くのメディアが2020年のBEST盤を選出しますが、3LAでもやります。

ただし!このランキングは単純に売上枚数ランキングです。作品の良し悪しは関係ありません。3LAのディストロというのは世の中の流れとは切り離された音楽業界の孤島、そこには新譜も入ってくるし、1990年代の作品すら入ってくるかもしれない謎の市場になっていて、要するに「良いものはマジで売れる、しかも年代関係なく」というこのご時世かなり珍しい種類のランキングが出来上がっている島。こんな素晴らしい体験をさせていただけて、お客様には本当に感謝です。おかげで絶望せず生きていられます。

3LAって何が売れてるの?そんな疑問に回答します。


No.50 STORM{O} - FINIS TERRAE (2019)
そんなわけで50位からいきなり2019年の作品が入ってきます。でもそれは必然、2020年は既に2019年の時点から始まっている。US/UKだけが世界の全てじゃない、そのことをこの一年強調してきましたがイタリアのシーンはまさにそうであると確信させてくれた1枚でもあります。


No.49  Human Hands - Morning Sun (2016)
まじかよってなりますよね。わりと廃盤気味のレコードが大量に入荷されることがあるのでこういったことが起こります。当然Human Handsは素晴らしいバンドであります。それを改めて証明した形です。


No.48 split / Portia fading + Beat Casting (2019)
いつになったら2020年の作品入ってくるのよって感じですが、Portia fadingはメンバーが現在活動しているTorsotreeで音源をいくつかリリースしたため過去作が売れてランクインしてきました。ポストロックからトリップホップへと進んでいった彼らは変遷もRadioheadっぽいですよね。


No.47 Death of Spring / For Your Health & Shin Guard (2019)
デジタルリリース自体は2019年だったんだけど12inchの現物が入荷したのが2020年なので実質2020年リリースとしていいのかもしれない。どちらのバンドも、今激情シーンで存在感を発揮しているしそれが他ジャンルに波及しつつある。For Your Healthは2021年にアルバムも出るので今後も注目しています。


No.46 Avoiding Life / Sore Eyelids (2019)
ex.Suis La Lune。今やっているのはシューゲイズ/エモ。この作品も2019年の11月リリースだったのもあり2020年も何度も再入荷しています。そして作品の主題としても2020年に通じているものがあり、それも僕にとっては重要な要素。


No.45 Ghost Spirit - Hourglass (2019)
おわかりいただけただろうか。激情シーンの良いところ。新譜じゃなくても良い作品がちゃんと売れる。Dog Knights Productions関連の激情、Screamoは特にその傾向が強い。何度も再入荷したな。


No.44 LOSS LEADER - Songs About (2020)
ついに2020年作品が入りました。スペインのLoss Leaderの作品って本当に良かったし個人的な内容としてはBEST10に入れても良いと思う。冒頭でも言ってるけどUS/UK以外から見ている世界のほうがよりリアルなんじゃないかって思うんだ。


No.43 Bicycles for Afghanistan - Hide & Seek (2020)
はい、続いてこちらもUS/UK外から。ロシアのEMOの最新作品。この流れでだいぶ伝わると思うんだけど、やっぱアメリカのパワーが落ちたってのが大きいのかもしれない。自分達のDIYを確立していくって戦いでもある。それを楽しくやってくっていうのがまたサバイバルの方法。


No. 42  Reversal Of Man - This Is Medicine (1999)
これがEbullitionの強さ、というしかない。Orchid、Yaphet Kotto、Portraits Of Pastなど、Ebullitionの出しているCD音源は3LAではずっと売れ続けています。これは毎年のことなのでランキング的には無視してもいいんだけど、それでも売れてますよって記録としては重要かも。


No.41 Svalbard - It’s Hard To Have Hope (2018)
ただでさえTokyo Jupiter Recordsの音源は売れていくんだけど今年のSvalbardは新作アルバムもリリースしそれが好調だったからこそ過去作も売れる。


No.40 pleasure and the pain - moonshine (2019)
こちらも2019年のBESTとしてあげていた気がするので今年そんなに売れたっけ?と思ったんですが、売上集計してみると売れているのです。東京の激情ファンは特に聴いてみてほしいです。


No.39 Frail Body - A Brief Memoriam (2019)
Dearthwishと契約したFrail Body、これからどうなるんだろうな。この作品も2019年の最後にリリースされてフィジカル入荷後はじつは今年に入ってからの方が売れていたという。Frail Handsと間違えて買った人がいないことを祈ります。


No.38 All Happy / STRAM (2020)
東京のポストパンクSTRAMのアルバムが良かったです。3LAディストロのカラーとは違うので若干心配してましたがリアクション頂けて良かったです。CDはZINEとセットになっています。わかってますよね。


No.37 Boneflower ‎– A​(​r​)​mour (2020)
きました、2020年作。Viva Belgradoに並んでスペインからの音源で良かった作品です。激情シーンって今一番世界の流行から距離を置いているような気がしていて、でもそれって「世界の」じゃなくて「USの」じゃね?とも思うのです。


No36 Viva Belgrado ‎– Flores, Carne (2014)
そう、スペインのViva Belgradoの過去作は何度も再入荷してました。全ては最新作がめちゃ良かったからだと思いますが、それにしても『Bellavista』リリース後のリアクションはすごかったです。過去作でこんなに動くことも珍しいです。


そんな感じで36位まで発表してみましたが自分でも驚くほど2020年作品が少ない!コロナのせいで2020年作品自体、発表数が少ないということもありますが、最新作をリリースしたことで動いている作品が多いのは嬉しいですね。新譜だけを使い捨てみたいに売り切って終わりみたいなシステムだったら自分の心が続かなかったと思います。次回は35位から発表していきます。


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3LA -LongLegsLongArms Records-
web: http://longlegslongarms.jp/
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