ディスクレビュー: dawn / Thin (LP: Clear)
90年代変態系に通じるNYのマスグラインドコア、Thinの2020年作アルバム
NYのマスグラインドコア、Thinの2020年作アルバムはメタルとしても聴こえるのだけれど激情を聞きすぎた耳には既にエモバイオレンスとして聴こえてしまっている。でも断じてEMOではない。Twelve Gauge Recordsはなんだか自分に似ている背景を持っているなと勝手に共感を抱いているレーベルなんだけど、それはこのレーベルがエクストリームなメタルを経験しながら今激情ハードコアもリリースしているからなのかもしれない。しかもそれが懐古主義のものではないから。で、そのレーベルからリリースされているこのThinも懐古主義ではないので情緒もないくらい諸々の型を壊しながら前のめりに曲を畳み掛けていく。時にエモバイオレンス、変態的プログレグラインド、90年代黎明期の実験的精神で現代ハードコアに立ち向かう感じのサウンド。ポップさ一切なしで、こういう音求めていた人いると思います。
tracklist:
1. dawn 01:09
2. bereft 00:46
3. sepia 01:25
4. prefrontal cortex 01:22
5. dendrochronology 01:36
6. maiden name 01:19
7. glucocorticoids 00:50
8. serotonin 00:57
9. promenade 00:47
10. the god damn plane has crashed into the mountain 00:11
11. excavate 00:40
12. din 01:13
13. echolocation 01:31
14. exquisite corpse 02:03
Text by Akihito Mizutani (3LA -LongLegsLongArms Records-)
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