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ディスクレビュー: Sepulcher / Infant Island (12inch EP: Green Smoke)

「変わることに何の意味が?」全て老人の戯言なのである。今の時代のハードコアの形。

アルバム『Beneath』と同時期に制作されていたEP『Sepulcher』は、Infant Islandというバンドのもう一つの側面をブーストさせた作品になっている。アルバムで見せたScreamoとエクストリームメタルのミックス、それは現行シーンのPortrayal Of Guilt等にも通じるサウンドの更新を感じた。構成美と壮大なコンセプトをサウンドに落とし込んだアルバムよりも、こちらのEPでの表現はよりソリッドで一歩先に踏み込んだ感がある。この音楽ジャンル的にどうしても90年代的なサウンドが評価を受けがちで、2020年の今の表現をしながら評価を受けることが最も難度が高いように思えるんだけど、彼らはそこに挑戦していると思うのでやっぱり今のバンドって良いなと思う訳です。「変わることに何の意味が?」全て老人の戯言なのである。そこに耳を貸してはならない。古びて崩壊した太古の建造物、ジャケットアートワークが意味するものは何か。毎日の繰り返しのステップの中に何を見出すのか。他人のせいにせず、正義のスローガンの絶叫も不要だ。全てが失敗に終わることも認めつつ、自分の中に変化を生み出したいと願い、行動するための、つまりは今の時代のハードコアの形。

tracklist:
1. Burrow 02:30
2. Unspoken 05:14
3. Phantom Whines 02:11
4. Awoken 09:59

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Text by Akihito Mizutani (3LA -LongLegsLongArms Records-)
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