ディスクレビュー: THE NIGGA IN ME IS ME / SOUL GLO

アフロパンクとポストハードコアが融合したSOUL GLOの2019年作は更にHIPHOPやトラップ要素も加わり益々わけわからない方向に向けて進み続けている。1曲目から前作『UNTITLED』のサウンドとはまるっきり違う、2019年現行の音を鳴らしており、表現としても更に自国アメリカのトラウマへと斬りこんでいった内容で、怒りをインテリジェンスな表現に落としていく。2曲目『32』ではインダストリアルなトラップビートとラップから始まりながらもブラストビートへ繋いでいく等、自身のルーツをも盛り込んでいく様は音楽的にも挑戦的。彼らのような存在が現行激情Shin GuardやFor Your Healthらとも共鳴しているなんて素晴らしい流れ。大手メディアは彼らの表現をあまり評価しないだろうけれど、彼らが何を代表しているかを考えるとシンパシーを感じずにはいられない。2019年、激推ししたいバンド。

tracklist:
1. 22 01:48
2. 32 02:30
3. 21 01:28
4. noise tracc 01:59
5. 31 02:42
6. 24 01:23
7. 23 02:04
8. 27 02:09
9. 30 01:32

Text by Akihito Mizutani (3LA -LongLegsLongArms Records-)
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