意地悪だけど割と重要。
気がついたらあっという間に初夏のような季節になっていた今日この頃。前回のお話の続きを書かねばと思いながらも中々思うように書き進められませんでした。反省。
さて、前回の「なければならない理由を聞きたいの」で面接の際に「なぜ日本の学校ではだめなのか?」「なぜインターでなくてはならないのか?」という質問が割と重要であるという事を書きましたが、なぜこの質問が重要なのか?ということを考えてみようと思います。
インターナショナルスクールはスクール、すなわち「学校」であり、英語を習うための「塾」や「習い事」ではないという事を理解しておられるかということが面接をする側としてはまず重視します。「学校」である以上、英語の習得が目的ではなく、英語は学年相当ができて当たり前という前提です。それでも保護者さんの中には「英語で授業を受けるのだから英語はできるようになりますよね?」と仰る方も多数です。
ある意味「英語の習得」は明確なビジョンではありますが、学校側はそれでは困ってしまいます。「英語の習得」のためだけならば今は色々な方法で英語を学べますからインターである必要がありません。
このような保護者さんの場合、大抵は家庭での学習もフォローアップはあまりされないように思います。なぜなら大半の保護者さん自身が英語が苦手だから。私の関係しているインターの場合、日本の学校のような教科書というものが存在していないので、生徒自身の授業内容の理解、そして保護者と教員がコミュニケーションを取らなければ学習の定着がされません。ですが目的が子供が「英語を習得する事」なので、保護者さんが満足された時点でまた日本の学校へ編入を希望されますが、結果、家庭でのフォローアップがあまりなく、学習内容もあまり定着せず、英語もあまりできるようになるわけでもなくという生徒さんが出来上がります。これが「ただ入れただけ」です。
このようなご家庭は実は沢山おられます。大体が高学年になるにつれて生徒本人が「日本の学校がいい」と言い出すケースが多いです。インターがお休みの間、地域の学校へ通って「言葉も学習も100%理解できる」事を体験してくるからじゃないかと思っています。学校に通う事自体がストレスになっているパターンです。
反対にある程度英語習得以外の明確なビジョンを持たれているご家庭は、家庭でのフォローもできる限りされますし、親御さんご自身も積極的に学校に関わり、学ばれます。ですから、インターへ入れるリスクやベネフィットもよく理解されているご家庭が多いと思います。「インターに入れることで子供に何を得て欲しくて、家族として何が得られるか」を考えておられるようです。
大切なお子さんの為に親御さんは色々考えて動かれると思いますが、インターだけじゃなく、「何を」目的として「なぜ」その学校がいいのかをゆっくり考えてみてもらいたいと思います。インターが合う子、日本の公立学校が合う子、私立学校が合う子、フリースクールが合う子、ホームスクーリングが合う子とさまざまです。学校によって校風も様々。
どれも間違いではないけれど正解でもない。最近はそんな事を思います。
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