塔2024年11月号掲載歌
新樹集 吉川宏志選
若葉集(前田康子選)より新樹集に取っていただきました。(P.27に7首掲載)
仕込んでる梅酒の瓶を振ってみる ふと思い立ち、エゴサのように
吹き上がるそうめんの鍋をなだめつつ昔の写真を見る母を見る
あの曲とおんなじ曲を『アイドルは飛んでいく』という題でやる
エヴァ缶のペン立てのある鬱病の六畳一間に旧友が来る
黒点の増えゆくバナナ太陽の黒点異常のわが家の事情
シンクへと逃げたトリンテリックス錠拾えば指にぺたりと懐く
十八の娘がなにかを諦めて、あるいは許して下着で過ごす
新樹集での掲載、嬉しいです。
正直、いままでより遊んだ歌を出してしまったと思っていたので(とはいえ自分の芯から出てきた歌ですが)、これでいいんですか!? と驚きました。
添削いただいたようです。(添削ってあるのでしょうか?)
(提出歌)
黒点の増えゆくバナナ太陽の黒点異常わが家の事情
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(掲載歌)
黒点の増えゆくバナナ太陽の黒点異常のわが家の事情
ありがとうございました。