世界は美濃に憧れる
国際陶磁器フェスティバル美濃
国際陶磁器フェスティバル美濃は三年に一度行われるトリエンナーレ、早十一回の開催を重ねる世界的規模の祭典である。
岐阜県多治見市のセラミックパーク美濃がメイン会場となるこのフェスは、今年が正に第十二回の開催予定年であったが、残念なことにコロナ過の影響で、4月の段階で早々に来年への延期が決定した。
今回なぜ私がこのフェスを取り上げたかといえばそれは、先月投稿した記事に書いた以下の作品展での娘の入選作品の紹介を兼ね、会場となったセラミックパーク美濃を素人目ではあるが、少しご案内出来たらとの思いに駆られてである
大地の子供たち・岐阜県内の小・中・特別支援学校の児童生徒によるやきもの作品展
特別支援学校枠で入選を果たした娘達の作品は、ある意味想像通りクラスメート数人との共同製作で、昨年の秋、釜祭りと銘打ち毎年行われる学校祭での出品作品を、学校側が推薦し入選を果たした結果によるものである。
クラスの中でも重度の発達障害(知的障害)で、高2の今も多くの言葉を持たない娘が担当したのは、大きい方の作品のハートやら、少し意味不明の飾りつけのパーツを張り付けたり、出来上がった作品の窯出しなど主に裏方仕事を担ったと去年の担任に聞かされた記憶が甦った。
毎年恒例のこの釜祭りは、支援学校に通う子を持つ親にとって一年を通して最も重要なイベントであり、並行して行われる学習発表会はいつも楽しみな一大行事である。余談だが去年の出し物で娘は、パプリカ♪の被り物で会場中の笑いを誘っていた。
次にこの作品展で最優秀賞を受賞した普通学級に通う中学生の力作を紹介すると
凄いとしか言葉の出ない陶器の街に暮らす子供ながらの一品(逸品)である。
セラミックパーク美濃概要
最後に会場となったセラミックパーク美濃を簡単に説明したい
上の二つの写真に写る回廊は、駐車場からエントランスホールまでの間に絶滅が心配されるシデコブシの自生があるため、その保護の目的で作られたものである。たかだか200メートルにも満たない距離であるが、ここを歩く時の解放感は、何度訪れても新鮮である。
またその他にお茶室や、新進気鋭の地元陶芸家の作った日常雑器その他の展示即売コーナー、向かいにはレストランまでも併設されている。
今一つ、皆さんの中に今後もしこの施設に来られる機会に恵まれる方がおありであれば是非覚えておいて頂きたいのが、裏山の高台に作られた展望台からの眺めである。運営側があまりこの展望デッキの存在をアピールしないため地元民であっても知らない人が多いここからの眺めは、間違いなく一見に値する眺望である。
展望台からは南に多治見の街が一望でき、反対の北側の光景に目をやると天気の良い日には南信州の霊峰御嶽山の姿を垣間見ることも可能である。
名古屋からでも車で小一時間の距離にある多治見・土岐。そして更にもう少し足を延ばせば、インスタ映えすると一時期有名になった笠原モザイクタイルミュージアムや、震源隠し湯の一つに数えられる柿野温泉郷にも足を運ぶことが可能である。
モザイクタイル・ミュージアム
柿野温泉郷
湯本八勝館は、サウナも、岩盤浴も何もないひなびた温泉施設だが、ジャングル風呂と銘打った内風呂が郷愁を誘う。そして不定期の営業ではあるが日帰り入浴も可能である。大浴場前の休憩スペースには、土岐市出身の映画俳優、田中邦衛の書いた書も飾られている。
go to美濃 こう言う旅も、旅の醍醐味である。