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天畠大輔さんの国会初質問

2022年10月23日

  第210臨時国会が10月3日、召集された。7月の参議院選挙後、三カ月も経ってようやくである。
そして、10月20日、れいわ新選組の天畠大輔さんが、当選後の初質問の場に立たれた。
20日の各社報道では、天畠さんが重い障害を持つこと、参議院での質疑は、介助者の手を借り、特に天畠さんが考案された「あかさたな話法」を用いて発言が行われた事などが伝えられた。初めての事だから、初質問の状況にスポットがあたるのはやむを得ないのかも知れない。だが、肝心の天畠さんの質疑内容で、岸田首相に対して何を問うたのかを報じたメディアはほとんどない。
その中でBuzzFeedJapanMedical の岩永直子さんの記事が詳しく報じてくれ、よく読まれているようだ。みなさんにも、ツイッターのアカウントBuzzFeedJapan Medical から、この記事をお読みいただきたいと思う。

 先述のとおり、今回の初質問の報道では、天畠さんがあかさたな話法で質問する状況の報道がほとんどだった。NHKのニュースなどでは、あかさたな話法による質問の作成中は質問時間の計測を止めてもらう「合理的配慮」がなされた、などの報道もあり、それを見る限りでは「ちゃんと配慮がされてよかった」で終わる。だが、天畠さんの質疑では、その先がある。そこを書いているのは、バズフィードの記事だけ。だから、ぜひ読んでほしいのだが、一部だけ
引用させていただきたい。

さらに、「温情主義的なのは国会も同じです。本当の意味でも合理的配慮を理解されていない」と続ける。

「私の発話は時間がかかります。だから国会質疑では予定原稿は代読を入れます。そして、答弁に対してさらに質問したい時には持ち時間のカウントダウンを止めていただいています」

「しかし、カウントダウンを止めるかどうかの判断は、最終的には委員長の個人裁量に委ねられます。発言の権利がいつでも保証される仕組みは整っていません。健常者議員と同じ土俵に立てないのです。本来なら質疑時間を延ばす対応が必要ですがなされません」

その上で、首相に「合理的配慮の欠如と思われませんか?」と一議員としての見解を聞いた。

岸田首相は、「国会に関わる者全てがそうした指摘を重く受け止められなければならないと思います。国会の制度の中で、どれぐらいそのご指摘に応えられるか、皆で考えていきたいと思います」

天畠氏は「見えにくい差別をなくしたいです」として、「私は自分の意思を無視される経験を嫌というほどしてきました。だから同じように言葉を奪われてきた人たちの思いを背負って、国会から見えにくい差別をなくしていきたい。引き続き合理的配慮を求めていきます」と返した。
BuzzFeedJapan Medical より

温情主義から合理的配慮へ。天畠さんの求めるものは、まさにそこにある。
素晴らしい初質問だった。
他にも論点は幾つかあり、くどいがBuzzFeedJapan Medicalの記事を読んでいただきたい。
今後も天畠大輔さんの国会での活躍を追いかけていきたいと思う。

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