肩肘張らない、最高な休日。
「最高な休日」
それについて考えたとき、ふと足を運びたくなる場所がある。
等身大でいられる場所。
帰り際には口角が上がってしまう、大切な場所。
JR鎌倉駅。
小町通り、鶴岡八幡宮などの入り口とは逆側に、小さな改札口がある。
ひと気の少ない西口改札を通り、個人店が並ぶ道のりを歩くこと20分。
海の方へ向かっていくと、ご夫婦が営んでいる宿兼カフェの、「aiaoi」に到着する。
私にとっての最高の休日とは、
「aiaoi」のカフェラウンジに足を運ぶこと。
注文の多い小さな宿
初めてこの宿に訪れたのは、昨年2月ごろ。
当時ホテル勤務をしていた私が、
研究のために訪れた、数ある宿の中の1つだった。
自分のこれまで通ってきた宿といえば、
「お客様のために、できるだけ要望に応じる」
「できるだけ多くのアメニティを部屋に備えておく」
サービスをより充実させることによって、
お客様をおもてなしする在り方が、多かったように感じる。
一方でここの「aiaoi」では、多くの厳しい決まりごとが設けられている。
オーナー小室さんに話を聞いてみると、
自分たちが暮らしで大切にしていることを守った上で、
お客さんと関わっているとのこと。
つまりこの宿、そしてこのカフェは、
小室さんご夫妻の、等身大な日常そのものが、詰め込まれている。
気張らず過ごせる安心感
背伸びをしたホテルやレストランに足を運んだとき、
とても学びになるけれど、私は時々疲れてしまうことがある。
それは、お互いさぐりさぐりでコミュニケーションをとっているからかもしれない。
一方で、等身大でいる人と話すとき、たとえ自分と意見が異なっていても、
気にせずお互いの思っていることを伝え合える。受け入れ合える。
「aiaoi」は、私にとっても等身大でいられる場所。
それは、小室さんご夫婦の等身大で暮らしが垣間見えるから。
心地よい人って、背伸びをしていない。
そして、私たちはそんな人に安心を感じるのかもしれない。
私はここで過ごす休日がすき。
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