スカイリムプレイ日記~狩人ちゃん~ #83
こちらの続きです
引き続き、クマ狩りのためスカイリム山中を駆けまわっています。
ウィッチ・ミストグローブで禍々しい小屋を見つけたり、魔術師や巨人に襲われたりしながらクマの毛皮を集めていきます。
カイネスグローブ
やがて『カイネスグローブ』という村にたどり着きました。”カイネの森”という名前から、フローキさんのようなカイネ信仰の名残を感じます。
宿屋に入ると、ノルド男性と女性が並んで食事をしていました。
「やあ、カイネスグローブへようこそ」
「あなたはこちらのご出身ですか?」
「そうだ。少し放浪もしたが、いつもカイネスグローブに戻って来た。私の一族は、ここに定住し始めた者の中でもかなり最初の部類に入るからね」
男性はロッジ・ノット・ビアートと名乗りました。
ロッジさんによれば、彼の祖先『レンネ』がこの地にある鉱山を発見したそうです。ハチミツ酒を飲みすぎたレンネが用を足すためにうっかり入り込んだ洞窟がたまたま鉱山だったとか。面白い話ですね。
「もちろん、レンネが一族の盾を別の洞窟でなくしたとか、別の話もある。だから誰を信じるかによるがな」
「祖先の盾を洞窟でなくしたと?」
「少なくとも祖父はそう言っている。その伝説が真実だと断言しているし、うっかり入り込んだという洞窟まで見つけたからな…おい、もし見つけてくれたら、一族お気に入りの戦闘の手をいくつか教えてやってもいいぞ。全部、盾の技だがな」
ほう、盾の技術にはさほど興味はありませんが、うっかり者の祖先の盾のありかがわかっていながら取りにいけないのなら、手を貸しましょう。
ロッジさんは気のいいノルドです。色々とハチミツ酒についておもしろおかしく語ってくれました。
「どうしてそんなにハチミツ酒に詳しいんですか?」
「言うならば生涯にわたる研究さ。最高級のものはリフテンで作られたものだが、何年もいっていないな」
「自分で作ってみたことはあるか?簡単じゃないぞ、本当に」
自分でハチミツ酒を醸造しようとしたのでしょうか?ロッジさんはハチミツ酒が大好きで仕方ないようです。
ロッジさんと話しているうちにすっかりハチミツ酒を飲みたくなってしまいました。注文しようと酒場の店主イドラさんに話しかけると、ため息交じりに言われました。
「かわいそうなロッジ。あなたも気の毒に思うなら、ハチミツ酒を買ってあげなさい。その価値はあります」
「どういうことですか?」
あんなに明るくて面白い人を、『かわいそう』だなんて。
イドラさんによれば、ロッジは楽しい話でみんなを元気づける人気者ですが、酒代でイドラさんにかなりの借金をしているそうです。イドラさんは好意で気にしないよう言い続けているのですが、ノルドの頑固な気質からかそうはいかないらしく…
「愚かなことに、私に金貨を返せないために自分を責め続けて、そして喉が渇いてはまた… 悪循環に陥っているんです」
お金がないのにハチミツ酒中毒でやめられなくなっているんですね。イドラさんとしてはロッジのことを本当に気の良い仲間として受け入れていて、心からお代はいらないと思っているようです。
「勘定のことは気にしないように説得してくれたら、本当に気が休まるのですが」
「わかりました。あなたがそれでいいのなら、私からもそのように話してみますよ」
注文したハチミツ酒を待とうと振り向くと、ローブを着たダークエルフの女性から話しかけられました。
「よそ者ね?カイネスグローブに立ち寄る理由はないはずよ。行きなさい」
なんだか失礼な人ですね。
「あなたこそここで何をなさっているんですか?」
女性はふん、と目を細めました。
「詮索好きなのね。私はストーンウィーバーのドラヴィネア。モロウウィンドに居た頃は魔術師だったわ。才能をこの鉱山に役立てているの。トンネルを安全に保つためにもね」
魔術で鉱山を安全に?
「アズラにかけて、熱くなってきてるわ。氷の塩鉱石を薬にして耐えてるけど、もう足りないわ」
氷の塩鉱石の薬を使って灼熱の鉱山での作業を楽にしているというわけですね。
「それなら、よければこれを使ってください」
旅の途中で手に入れた氷の塩鉱石です。珍しいのでなんとなく売らずに持ち歩いていましたが、人助けになるのであればそれ以上の使い道はありません。
「まあ、驚いた、ありがとう。じゃあ、変性の魔法について一つ二つ教えさせてもらうわ。これくらいの事でしかできないから」
魔術や錬金術をこんな形で役立てている魔術師がいるんですね。なんだか自分の中で魔術に対しての新しい見識を得た気がします。
そういえばモロウウィンドで魔術師をしていた、とのことですが、彼女もアズラの祠を建てたダークエルフの一人だったりするのでしょうか。だとしたら彼女も過去に逃げ出したことになりますから、そんなことは本人に聞くこともできませんが…
なんだか久しぶりにアラネアさんに会いたくなってきました。まだアズラの祠で私を待っていてくれているでしょうか。
さて、ロッジさんに借金の件を話にいきます。
「ロッジさん、イドラさんは借金のことを忘れてほしいそうですよ」
ロッジさんはむっとした表情で言い返してきました。
「俺のことを何だと思ってるんだ?物乞いか?俺の家族はいつも借りたゴールドをどんなに少額でも返してきたんだ。タイバー・セプティムの時代からな」
「まあ、意地を張るのはやめましょう。いいじゃないですか」
これまでの経験から説得は得意です。ロッジさんの気持ちを汲みながら話をしていくと、ついに意固地だった心を溶かすことに成功しました。
「お前の言う通りだ。ノルドなら、親切な者の寛大な行為を拒否するほど傲慢になってはだめだな。イドラに俺は大丈夫だと伝えてくれ」
イドラさんに伝えると、心からほっとした様子でお礼を言ってくれました。
「もう、借金のことで嘆くのを聞かなくてすむんですね」
きっとイドラさんとしてはロッジさんにお金のことを考えず楽しくハチミツ酒を飲んでほしいのでしょう。
さて、人としての魅力だけでお酒を飲める男、ロッジさんの祖先が亡くしたという盾を探しに洞窟までやってきました。
ここはファルカスさんの苦手な蜘蛛の巣窟です。
「どうします?ここで待ちます?」
「ああ、先に行ってくれ。見張っているから」
大量の蜘蛛の群れはエクスプロージョンの巻物で吹き飛ばし、次から次へとわいてくる蜘蛛に矢を打ち込みながら奥へ進んでいきます。
最奥の広間には巨大な大蜘蛛が待ち構えていました。
蜘蛛を倒し、ひときわ大きな卵嚢をのぞき込むと、中に古い盾を発見しました。
盾を持つと重量オーバーで歩けないので、腕力の薬を飲んで入り口まで運びます。ファルカスさんと合流して洞窟を出た先の地面に盾を置いた瞬間、ドスンと重い音を立てました。
「おお、大変だったなあ。で、どうだった、蜘蛛は?」
「うじゃうじゃ」
「うへぇ」
ファルカスさんにはクモたちがため込んでいた戦利品を運んでもらいました。クマの毛皮も6匹分は集まっているのでかなり重いはずですが、ファルカスさんが根を上げることはありません。
カイネスグローブへ戻ると、ロッジさんは鉱山の中にいました。
「一族の盾じゃないか。じゃあ、レンネは本当にあの洞窟にさまよいこんで、怪物に食べられたんだな」
ロッジさんはなんとも言えない表情をしたあと、笑顔で言いました。
「彼の思い出を称えて、盾の技をいくつか教えよう。もし町を出るつもりだったら言ってくれ。また旅行をするのもいいものだからな」
ロッジさんには悪いのですが、次に従者になってもらう相手は私の中でもう決まっています。飲み仲間としては最高なので、また酒場で会いましょうと言ってお別れました。