開業塾3:開業する飲食業態の決定はどのように決めればいいか?
今でも開業後に勢いをなくし、月毎に売上が減って1年経たずに消滅
する飲食店が非常に多くあります。
開業しやすく生存率の低い飲食店の開業は、調理ノウハウや店舗運営ノウハウ、飲食店経営の特性を知らずに開業しても、万に一つでもうまくゆくはずがないからです。既存店がひしめき合う飲食業界に、
武器も持たずに参入して勝てるほど甘い業界ではありません。
<失敗した原因とは?>
1,開業した飲食業態に必要な調理技術や仕組みを知らなかった
2,その業態の調理技術だけ知っていたが、経営するコツを知らなかった
3,毎日現金売上があるので、運転資金が必要とは考えていなかった
4,立地周りの客層と開業する飲食業態の客層が一致していなかった
5,食材の目利きができずに割高な仕入をして高い原価率になった
6,立地エリアの客層が望む価格よりメニュー価格が高かった
7,売上見通し金額より実際の売上が低く過ぎて毎月赤字経営だった
8,年商見込みより開業時の投資額がはるかに上回って採算割れした
ざっと見てもこのような理由がどんどん出てきます。
■どんな飲食業態が儲かるのか?
答え:どんな飲食業態でも「儲かります」!
答えになっていないと思うかもしれませんが、
これが真実の答えなのです
永久不変に「この飲食業態」なら儲かりますよ!という特定業態は
ありません。
なぜなら、儲かる飲食業態は、固定された業態にあるのではなく、
時代ごとのニーズに裏打ちされて時代に合った”ブラッシュアップ”された
飲食業態が、ニーズの高まりと同時にタイムリーに開業する必要があります
これはヒットする業態の説明です
一方で、
どの飲食業態でも黒字になれます(確実に儲かります!)
ただし1坪当たり月商/12万円~15万円を
確実に達成できる条件を店舗が持つ必要があります
●他店にない食材を使ったお得感のある料理1本で営業する店
*昨日のTVで見たお店は、豚ハラミとキャベツのニンニク炒めを
鉄板に載せた焼肉店で、1人前、1.5人前、2人前、3人前だけの
お店でした。満席がスタンダードでした。(8店舗の飲食企業)
経営者の方の意見では、豚ハラミは昔は安く変えたけど、今は高くなったと顔に書いていました。1頭で400gしか取れない部位とのことです。
牛でいうと、ハラミ、マクミですね。内臓肉だからやわらかい。
臭みがあるので、ニンニクを多めに効かせるのが秘訣のようでした。
■個人飲食店の業態決定はどうすればいいか?
選択1:自分の勤務経験を活かす(総合)
焼肉店の調理経験者や店長経験者、中華料理店の調理経験者、焼鳥店やラーメン店、居酒屋系料理店の調理経験者の方の独立が結構多いと思います。
<ポイント>
この選択肢の人たちが知らなくて苦手なことは、原価計算、資金繰り、
損益計算書の見方、メニューのレイアウトや価格設定をあまり知らないことです。開業費に大金を使うほど、飲食コンサルタントや税理士と契約をしていれば50%以上の開業リスクは回避できると思います。
選択2:自分の勤務経験を活かす(1分野のみ)
選択1の場合は、自分が勤務したお店の”ちっちゃい版”を個人店舗として独立開業するものですが、周辺の既存店と比べて店舗規模やブランディングにおいて優る見通しがない場合は、
一部の商品分野を切り取ってレアなお店にする
ことも1つの生き残り策です。
1,焼肉店・・・・・➡ 牛タン専門店、カルビ専門店、牛ホルモン専門店
2,焼鳥店・・・・・➡ 海鮮串焼き専門店、地鶏串専門店
3,イタリアン・・・➡ ピザ専門店、イタリアン惣菜店、パスタ店
4,洋食レストラン・➡ ハンバーグ専門店、洋食弁当店、カレーショップ
等が一例です。
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