飲食店未来学47:従業員不足の50%はしくみを変えると補える時代です
2024年は時代の変わり目の年と感じる。時代の変わり目の時には、新たな考え方と、その考えに基づいた新たなしくみが要求されます。
従業員不足のほぼ100%は、しくみはそのままにして欠員個所を新規採用で埋めようという構図を優先させるために起こる現象です。
今の私から見ると、以前と同じ従業員数が必要な経営をしたら、この先もっと儲からないことになりますね、と思わせることになる。
不足の従業員数が半分ですむ”しくみ”をつくる
不足する従業員数が4名の時、せめて2名の採用で現場が回るしくみに変えれば、今いる従業員さんも、新規で採用した従業員さんも、安心して過酷な労働環境でない形で働けるのではないでしょうか?
●メニュー数を減らす ➡お客さまを待たせない適正メニュー数まで減らす
●営業時間を短縮する ➡経営効率のよくない曜日の営業時間を短縮する
●定休日を増やす ➡売上効率のよくない曜日の営業は止める
●たいして売れない高級食材のメニューは止める ➡原価率が下がる
実際にこれらを実行したお店は、売上高が5%~10%下がっても、必要な利益高は、人件費減、光熱費減、食材原価率減を実行したため、増えています。売上減利益増の考え方が、これからの外食人口減少時代でコスト増の時代にマッチした考えと思います。
AI機器の導入しましょう
セルフオーダーシステムの見積書を見たことがあります。450万円くらいでした。6年リース72回であればマイカーよりも月額負担が少ないのです。
一方人件費はどうでしょうか?朝~昼パートさん一人分でも10万円はかかります。年間で120万円、6年で720万円。450万円より高いですね。これからは、人間のコストが一番重荷になる時代です。オーダーシステムを1台導入して、欠員が補えて、なおかつ人事管理の苦労も、社会保険負担もない、いろいろ文句も言われないとしたら、あなたが経営者ならどちらをとりますか?
AI機器には、オーダー取り作業、会計作業、席のご案内パネル、予約管理など日々新しい機器が開発されています。また、導入に関しては国の補助金等もあります。
調理や食材加工機械を導入しましょう
最新機器だけでなく、食材の加工調理機器も従業員不足を補ってくれます。多くは電動機器なので取り扱いには注意が必要です。
たとえば餃子店の場合、肉のミンチ加工、野菜のみじん切り(フードプロセッサー)、タネの撹拌機、餃子製造機、餃子焼き機、蒸し器などが必要となります。多くの人を雇用して高い賃金を払い、年中欠員に悩まされるのなら、最初から、必要最小限度の従業員&時給50%増しのしくみをつくれば、商売繁盛間違いなしです。
いままでは、これしかない、この方法が当たり前というしくみを、ここで一度見直しませんか?
変更するというよりは、今の店舗を使ってまったく違う高効率営業店を開業させると考えて取り掛かると多くを変えることができます。
(了)