たべものコンサル日記R41:令和流ひとの使い方~同じ働くなら楽しい方がいいとみんな思ってる!のご提案です!

私は中学校2年間と高校3年間の計5年間をグレー色の受験勉強をして、
ローカルのミッション系私大に現役で入り、1年余りで退学した人間です。

そして、中途退学後の20歳~今の72歳まで実に52年間ずっと働いてきて、
今思うのは「仕事は好きな仕事しかしない」という当初からの想いでした。
その方が長く続けられて、しかも楽しいからでした。

コンサルになったのも、当初の独立目的の食器販売会社の開業に
多くの資金が必要であることがわかり、

急きょ退職後に、
①人から呼び捨てにされない、できれば尊敬される仕事(前職は呼び捨て) 
②契約したら、お金が前金でもらえる仕事 (普通は翌月末入金、金なし)
そして、
③重い荷物を扱わない仕入支払いがない仕事(食器屋で荷物が重たかった)

を実行できる仕事として
飲食店の経営コンサルタント業を捨て身で選びました。
(*当初は無知からスタートしたのでアドバイザーの肩書でした)

運よく経営コンサルタント業に従事して30数年間経過する中で、
多くの経営者の方や従業員の方に接してみて、

これからの新たな令和時代に有効な「ひとの使い方」のあり方を、
新らしい考えで組み立てなおさないとうまくゆかないと思い、
ここにご提案する次第です。


■「働く人の希望条件」を最優先する募集に変える

昔からの求人募集の要件は、仕事内容、勤務時間、時給レベルなどが
書いてあり、
「当店の条件を納得できる人を採用します」
という持って行き方です。

お店としては都合がよいのですが、応募する側からすると、
「お金を稼ぐためには我慢するしかない」
になってしまいます。

そうすると、女性の離職理由№1の「人間関係」などの理由で
すぐに離職してしまいます。
本当は、
「自分を生かしたやりがいのある仕事」
がしたいのです。
「お金のためのつらい我慢の仕事は長くはできない」 のです。

好きな時間に分散させて期限までに仕事をするか、
それとも、

お金のために拘束されるなら高効率短時間労働
を選ぶかです!

一方で、お店や企業は、
社会保険の企業負担分は大幅に軽減されることにも
なります。(多人数雇用&短時間雇用)



■雇用の仕組みを社員をなくし、
「業務委託契約」と「高時給雇用」の2つだけにする

1,月給制、年俸制はやめる
 
もう会社そのものが永年雇用をする考えではやっていけなくなり、
時代に即応した雇用形態に急速に変わりつつあると思います。

もう昭和型・平成型の雇用形態ではマンネリ化と停滞をもたらすだけで、
新たな、まだ全貌が見えないグローバリズムの世界に順応した、
新たな、次世代型雇用形態のあり方は明確には見えてきていませんが、

予兆として、
社員もパートもアルバイトも、そして委託社員も業務契約社員も、
すべて同じ
「仕事を受け持ってくれる人々」として関わりをもつ対象との
考えに一本化してまとめてあり方を研究すべきと思います。

すでに、社会保険料や所得税は、マイナンバー制度の普及とともに、
社員やPAの別なく単純に「総収入」に対する計算で算出されています。

社員と言う概念の「解体」が今後進むと思います。
月給が時給もしくはアメリカのように週給に変わるかと予測します。
(*能力に応じた年収には変わりがなく、むしろ上がると思います)


2,業務委託契約スタッフタイプ
 朝働きたい人、午後働きたい人、夜間に働きたい人などテレワークも
含めて「一定期間に指定された一定の成果の仕事」をする。
「時間の制約を離れて」自由にタイムスケジューリングできる
 ライフスタイルになる

3,高時給雇用スタッフタイプ
 私的には、雇用側が店内業務・社内業務の精査を行い、
「作業内容と必要な作業時間」を取り決めて適正高時給を設定して、

「一定の短時間のみ超拘束・超高時給雇用」をしてほしいと思います。
例えば、
ホールスタッフが5人いるレストランで、
オーダーエントリーシステム、客席誘導システム、セルフレジ、
キャッシュレス決済システム、客席の動向監視モニターシステム
オーダー提供ロボット、自動室温管理システム、ドリンクバー
など省力化機器を整備して、

2名のスタッフでホール作業ができる仕組みをつくれば、
時給2000円~2500円が実現できると思います。


多くのお店のピークタイムは「90分以内」ですので、
あとは1名がいれば管理できる仕組みです。

”ひとは最小限度ギリギリまで絞るがスキルアップに従い時給3000円
 くらいまではどんどん引き上げて、短時間高収益型に変えてゆく
ことがこれから必要と考えます。
マックの考えでも会議の時の集中力でも「2時間がピーク能力の限度」と
言われていることの具現化だと考えます。

これからは”細かい労働評価”の仕組みを作り評価を
行える企業が、
より優れた人材を確保できると考えています!


■理想のフリー勤務制度は条件を設定しないと、
 人件費ノーコントロールになりお店は赤字化する!

  確かに理想的な勤務形態です。
この「好きな時間にだけ勤務OK」で採算をとるには、

「1時間ごとに勤務人数枠」を設定して先着順にする
 
赤字のお店を見てみると、
ピークタイム(忙しい時間帯)でも、アイドルタイム(暇な時間帯)でも、
ほぼ同じくらいの人数が勤務しており、

売上高や作業量とのバランスが取れていないケースが多いのです。
これでは、利益を上げて収入のアップなどの還元もできません。

個々人の作業内容と能力に見合った時給を設定する
  例えば、弁当店の業務で、調理の技術に長けたAさんは時給評価1,000円
であっても、配達に関しては方向音痴で効率が良くなく、時給評価900円ということも今後高時給制度の中では、出てくる問題と思います。

■季節労働者はいなくなる時代

都合がいい雇用は通用しなくなる
  事業に「都合の良い時だけ雇用する」季節労働契約をする人が
 いなくなります。(もうそんな仕事では飯が食えないからしなくなる)

労働人口は減り高齢化する
 人口がもっと減少して18歳~75歳までの人を雇用しても、
諸外国の若者に日本を応援してもらわないと労働人口の激減は避けられないと予測しています。
中でも、多くの人材が必要な農業や漁業、林業などの1次産業を支えることで、10年先からの世界的食料不足時代を緩和することもできると
考えます。

  季節労働に必要でない期間は、逆の季節労働需要のある事業を
同じ企業が行って、「雇用の漏出」が起きない仕組みが必要ではないでしょうか?

季節労働力が必要なところの半分をAI機器が補う時代
  飲食業の進み具合を自動車産業に置き換えれば、そういう風に
予測できます。


社員レベルの人はローカルでも手取り20万円~25万円以上、
パートさんは1勤務収入5000円以上が、
ローカル労働市場での一つの目安かと思います。

時間をとるか?
お金をとるか?
余暇時間のために、週3日のみ働くか?
収入半減でも心の収入を増やしたいか?

生き方と働き方が、改めて問われる時代です。

(了)


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