飲食店未来学45:ミンチ肉料理を増やして売上増と原価率低減を実現しよう
デフレ時代の逆戻りのような大規模飲食チェーンのディスカウント販促を見て、「底チカラ」のない企業だなと思います。
●2024年はデフレ時代とインフレ時代をきっちり仕訳した1年目の新たな年
●予測と準備をし尽くして手を打った企業や人が恩恵を受ける年
●足元の今をどうするかで右往左往する人は浮かばれないと思える年
そんなことを思いながらこの原稿を書いています。
良く目につくのがミンチ料理です
★食材コストが安く売価設定がゆるやかな価格でも原価率が低い
★食材の調達がしやすい
★比較的柔らかく食べやすい料理が多い
★料理のバリエーションを問わない(和洋中なんでも使える)
★今後は新たな食材開発ができる
などのメリットがあると思います。一般的な価格で売っても食材原価率は生産規模に関わらず、25%~30%で収まる範囲と思います。
ミンチ肉の種類
●牛肉ミンチ
●牛脂ミンチ
●豚肉ミンチ
●豚バラミンチ
●豚皮ミンチ
●馬肉ミンチ
●鶏むね肉ミンチ
●鶏もも肉ミンチ
●猪肉ミンチ
●鹿肉ミンチ
鶏肉以外はすべて高額で売れる部位や需要の高い部位以外の肉をミンチ肉にして販売しています。単一のミンチで使う場合もあれば、それぞれの肉の特性を生かした配合ミンチで味わいを作り出すこともしています。これからは、この配合ノウハウで、美味しさを高め、コストを下げる研究がもっと求められると思います。
また
●内臓肉のミンチ
●野菜のミンチ
●魚のミンチ
なども活用するようになると予測しています。食料不足の時代を踏まえて、全量使い切りの考えや、廃棄せずに加工保存する技術が増すと思います。
人気のミンチ料理(抜粋)
ハンバーグ
ハンバーグもこれからは色いろなミンチ肉の配合で美味しさとボリューム感を両立させる工夫が必要と思います。
餃子
餃子は概ね肉を極力減らし野菜を増やしてヘルシー感を増してコストを下げる方向の商品が増えています。味付けの差別化や使用する肉のノウハウも含めて、焼く・煮る・蒸す・揚げるができる万能商品です。今後も需要の高い商品です。
シューマイ
シューマイは少し大ぶりになり、素材も高級化して価格アップしてきました。これも餃子と同じくミンチ肉を使う粉もの商品です。どのような差別化ができるか、どこまでの売価が可能か楽しみな商品です。
春巻
餃子、焼売と並びこれもミンチの肉や野菜を使った粉もの料理です。冷蔵・冷凍がしやすく、価格も手頃です。ただしカットにはコツが必要です。
メンチカツ
80%ほどハンバーグ工程でできたものを転用できるメニュだと思います。これも中に何を入れるかで個性が出せます。ビーフカツ、ポークかつに比べてコスト弾できますし、チキンカツよりも豪華です。
肉詰め
肉詰めは、ピーマンやナスを使用します。また他の利用ではロールキャベツやロール白菜にもミンチ肉は利用できます。
ソーセージ
ソーセージも多量のミンチ肉を使います。中に入れる油や香辛料や使用する腸の鮮度などで食感が違います。冷凍が効きますから添加物を含まない自家製のソーセージが体に良くて美味しいと思います。
自家製で差別化する
肉や野菜の配合で個性を演出する
冷蔵と冷凍に分けて使う
焼き商品と冷蔵販売と冷凍販売を使い分ける
いかがでしょうか?
(了)