食べ塾44:やっぱり40歳以下のランチは価格優先傾向!時間帯で売価を変えるダイナミックプライシングの出番です!
■価格で変わる利用者心理
長いこと飲食業にかかっていると、いろいろな雑学知識が生まれてきます。
ある飲食店の仕事の中で「割引額と消費者心理」について、セールの割引や誕生日プレゼント割引などで、いろいろと学んだことがあります。
10%割引
一言でいうと、無いよりあった方がよいという感じの割引率です。
10%引くから来店しますという来店動機はあまり強くはありません。
●宴会コースで5000円以上の場合 ・・・効果あり
金額が500円以上の場合から上の金額になったときです。
宴会コース 5,000円→10%割引→4,500円 なら効果があります。
●ランチで1000円以上の場合 ・・・効果あり
ランチ1,000円→10%割引→900円 は効果的です。
*食事代で2,000円使った場合で、200円割引はお得感はありますが、
わざわざ行こうとはならないと思います。
20%割引
わざわざ行ってもいいかなと思う最低限度の割引率です。
普段の行動範囲より遠くまで行く、込み合っていたら並んで待つなどの
手間を考えると、総合的にキャンペーン価格として弱さもあります。
30%割引
わざわざ行っても好いよ!という割引率です。
1か月30日計算で、
「割引率を高めた販促」×「期間短縮」
をすれば効果はあっても
ダメージ=月間食材原価率の悪化は、最小限度で済みます。
反対に、20%販促でしたら1週間とか10日間とか期間を長くしても
よいかと思います。
”50%OFFと半額”どちらが人気と思いますか?
答えは「半額」が圧倒的に強いです。
例えば500円の生ビールを、250円と宣伝するよりも、わかりやすく
「半額」と販促したほうが浸透力があるのです。
例えば、800円の生ビールを半額400円とすれば、金額が高くても
そのお店では、よく売れることになりますし、
一見さん(いちげんさん:初回来店者)も衝動的に来店します。
■小さな飲食店も「変動料金制」を利用して
節約&効率経営をしましょう!
ダイナミックプライシング
平均価格を1000円とした場合に、需要度の高いときは1100円~1200円の
価格で販売して、需要度の低いときは、800円~900円で売って、
年間で見ると平均1000円になる販売の方法です。
私は、
飲食店のアイドルタイムを「割引販売タイム」に変えて、
極小人数(キッチン1名・ホール1名)の省エネ型営業で、
本来2分割営業になる飲食店の営業時間を、
1本の通し営業に変えることで、
長時間営業を経営者の皆さんともども、時短に変えてゆきたいのです。
とりあえずは、
アイドルタイムにランチメニューの割引販売をしてみませんか?
ただし、
割引販売した場合でも、長期の販売になりますので、
割引後の食材原価率が35~36%以下になるように調整する
ことが必要です。
1000円ランチ 食材原価率32%→ 食材にかかる金額 320円
割引880円ランチ 食材にかかる金額320円 → 食材原価率 36.4%
*突破する原価率になるときは、ベースの盛り付けを工夫しましょう。
参考資料
同じメニューで開店から閉店まで一貫して行うお店は、
小さな一品を加えたうえで、
「夜価格」で販売したらよいかと思います。
その場合に必要なことは、
昼と違うメニューの色調に変える、
一部のレイアウトも変える
という配慮が必要と思います
全く同じメニューで価格だけ上がることは、飲食業では、
おもてなしにならないと思います。
今までのしきたり的な飲食業の世界を脱ぎ捨てて、
新たに楽しめる世界を目指してください。
私もそうします!
(了)