食べ塾:メニュー変更時期は、最長2年、最短年4回あります!手順もコツもみんな説明します!
飲食店のメニュー変更は、
食材仕入れ価格の変動、消費税の税率変更、店舗のリニューアルによる変更などがきっかけで実施されることが多いと思います。
メニューを新たに作り変える場合は、売れないメニューの削除と新メニューの投入、そして最も重要な売価の変更です。
デフレ時には引下げがテーマですし、インフレ時は引上げがテーマです。
要は80%を占める固定客層を「失うことなく」、「狙った効果を出す」
ことがメニュー変更のミッションになります。
売価を引き上げる買い手になる場合に必要なことは、
「メニュー売価の引上げをするときは、実施時期を選ぶ」
ことが特に必要になります。
■メニュー切替月は6つの月です!
BEST・・・3月・4月・5月
BETTER・・・7月・8月・10月
<重要>
特に最適なのは、春~夏にかけての需要期のすそ野にあたる
3月、4月、5月が最もメニューの切替えや新規オープンに向いている
月になります。
メニュー変更や新規オープンを控えたい月は、
平均月商100%を下回る売上の悪い月=非繁忙月であり、
特に、
「1月・2月・6月・9月」は避けたほうが良いと思います。
●1月~2月<寒冷期>
寒い時期はファミリー、高齢者、子供客が動きません。
●6月<雨の月>
梅雨時はどうしても動きが悪くなります。
*特に梅雨入りからの1週間~10日間が悪い時期です。
●9月<気候は夏に近くても暦は秋であり、夏の疲れで食欲がない月>
9月から忘年会シーズン入りになるまでの期間は、
都市部に立地する飲食店は、一般的に非繁忙期間です。
「観光地」は紅葉のシーズンであり、逆に活性化しますので、
9月、10月のメニュー変更は有効なやり方です。
■改定のコツ1:繁忙月の「平日の月火水木」に
スタートするとうまくゆきます!
●平日に切り替えスタート、開業スタートすると、
週末の土日には「スタッフが慣れてくれる」から乗り切れる
という大きなメリットがあります。
●切り良くできれば、メニュー変更は「1日スタート」で行う
過去データの集計で分かりにくい現象になるのは、
1月の中で前のメニューデータと新しいメニューデータが重なり合う
ことです。
■メニュー変更準備は3か月前から開始する!
メニューを改定して売上を上げる(客数アップ・客単価アップ)を
計画通りに実現させるためには事前の取りこぼしのない準備が必要です。
<3か月前~2か月前>
決めること:既存データの分析とメニュー変更の方向づけをを行う!
①3か月~6ヶ月、又は年間のメニューのオーダー数のランキング
(ABC分析データ)を元に
「継続メニュー」「削除メニュー」を協議して決定する。
(削除メニューの目安)
*1日に1品(1か月あたり30オーダー)出ていないものは削除
特にこだわりメニューと言えるもの以外は削除する。
*料理の手間がかかりすぎて後の料理が滞るメニューは削除
又は、平日限定メニューに置き換えたり、メニュー表示しない
「隠しメニュー」(一部の常連さんが利用)に変更する。
*食材の使用メニューが少ない食材、賞味期限が早い食材は削除候補
又は、食材を使うメニューを3品以上にする。
②もっとも重要なこと→ メニュー変更時に食材原価計算も同時にする
”利は元にあり”です。
どのメニューがどれくらい利益を生むかぜひ知っておくべきです。
食材原価率を計算していないお店は何年たっても利益が出ません。
例えていうと、
毎年「マイカー1台分の利益」を見逃してる
と言っても過言ではありません。
*食材原価率の中心(基準となる原価率)を決めてください。
居酒屋、麺類店(個人)、レストランなど多くの場合は、
「33%」を基準が良いと思います。
<2か月前~1か月前>
①削除メニューの最低半分の「新メニュー」を投入する
新メニューはトレンド食材、トレンド調理方法を取り入れると
デビュー効果があります。
②大きく売上げを上げたい場合は、今まで行っていなかった
「新料理部門」を立ち上げると注目度が違います!
これには、
新たなメニューの選定、食材原価率の計算、価格設定
最も重要な「試作調理」が必要なアクションとなります。
③もっとも重要なことは新たな「メニューレイアウト」をして
メニューイメージを一新することです!
→30日~40日の期間を要します
「何人のお客様から『メニュー変わりましたね!』と言ってもらえる
でしょうか?
思いっきり、斬新にフレッシュで若々しいメニューを考えてみてください。
やや若い層に合わせたレイアウトや色調がより効果的になると思います。
<1か月前>
完成版の大まかな全体像がつかめると思います。
①メニュー部門、メニューアイテム数、売価の決定。
②調理オペレーション、ホールスタッフの提供マニュアルなど
手順や仕組みづくり
をして、スムーズにスピーディに調理&提供できるようにしましょう。
③最終の、盛付などの変更やそれに伴う原価計算のし直し、
価格設定のし直しなどは、ここがラストチャンスになります。
(メニューの完成版のゲラ=試験刷りが上がってきます)
④新規メニュー用の食器の調達
⑤新規食材の仕入れ先の相見積もりによる決定
<10日前>
①新規メニュー、変更メニューのオペレーションの確認やシステムの確認
②ポスレジへのデータ入力作業
③新規切替るメニューの説明会の実施(主にホールスタッフ全員)
④使用食器の調達と保管場所の決定
⑤食材の調達と仕込 等を行います。
メニュー変更は頑張った分、すべて成果で現われる
ものです。
6か月、または1年頑張って、
10年間黒字経営を楽しみましょう!
(了)
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