飲食店未来学5:飲食店のことを学ぶ学校がない~5年営業しても知らないことがある
飲食店を経営する場合に、経営者の方に必要な知識があります。
🍉飲食店主に求められる3つの力
●飲食店を経営するマネジメント力
飲食店は常に不特定多数を顧客とする商売です。
多様性に富み過ぎた「何でもあり」に見える業界です。
しかし、
守るべきことと、してはいけないことがキッチリあります。
●調理能力・料理の想像力
個人の小さなお店でしたらオーナーシェフとして、当然
経営者の方が調理をします。
「料理をつくることができる」ではダメで、成功するためには、
「お金をいただけるレベルの調理ができる」ことが必要です。
そして人気店になろうと思えば、
料理のボーダーラインを超えた「料理の創造力(創作力)」が
求められると思います。
●売れるメニューをつくる力
飲食店や食べ物を売る仕事で開業する方は、このメニューづくりや価格の決め方が一番苦手です。
なぜなら、どこの誰もそのお店に合ったメニュー作りを教えてくれないからです。
①メニュー作りの基本を知る
②食材原価率を使いこなす
③売れる一番高い価格を見つける
④新メニューを生むコツを身につける
⑤オーダー分析に強くなる(顧客特性が見えてくる)
🍉人気のセット料理の「単品」メニューが
最初からなかった
最近お付き合いのあるお店に伺った時に、
ご主人:「このカレーのセットは当店の人気ナンバーワンです」
「先日お客様から、この単品をつくってくださいと言われました」
私 :「えっ、開業以来いままでなかったのですか?」
この方は、少しでも売り上げを確保したいために、単品料理よりも
セット料理を中心にメニュー展開をされていたようです。
私 :「では次回のメニューに早速単品を入れましょう」
「ついでにベスト5~8のセットメニューに、単品が漏れていない
かどうか、チェックをしてください」
ご主人:「わかりました」と取りかかる様子。
別のセットを注文するお客様でも、単品のカレーがあれば、
客単価が落ちるのではなく、逆に、
追加で注文するお客様がいるので、結局客単価は上がる方向です
🍉飲食店のメニュー構成の基本は単品料理
ありきです
1,単品料理は、食材の吟味、味決め、ボリューム、盛付け、食器を決め、
原価率決定、価格決定を経て「定番料理」になります。
2,この単品の定番料理に、ランチの場合は、サラダ、スープ、ドリンク、
デザートなどが1~3種類ついてセットになります。
3,定食は、ごはん、みそ汁、漬物付きを「定食」と呼んでいます。
若者の多くは漬物を好まないためロスになるため、漬物をつけない、
漬物は要望があれば無料で出すなどが行われています。
4,〇〇ランチという場合は、チキン南蛮に、ごはん、みそ汁、サラダ付
という定食とセットの中間の和洋折衷スタイルも好評です。
5,ランチセットとディナーセットの価格差は、およそ2倍以上です。
お昼ご飯として満足する料理内容は、晩ごはんとしては満足しない
料理内容です。
少し内容を良くする分だけ、価格は高くなります。
6,焼肉店のコースや洋食店のコースは、8品~12品と品数が多くなる分
だけ、2人分で1皿(1人1/2皿)計算で組んだり、
コストのかかる料理やボリュームのある料理は、4人分で1皿(1人1/4
皿)で組んだりします。
原点は
あくまで単品料理です。
優れた単品料理を柱として、売れるメニューが生まれ、
繁盛店になる基礎が生まれます。
(了)