食べ塾108:粗利が60%以上取れない料理は「ゾンビメニュー」になる時代です
いま目の前にある料理が1月の月商と置き換えると、
この銘柄豚の1皿が1000円とした場合に、
一般店並みの経費を当てはめてみると。、
●売上高 100% 1000円
●食材費(食材原価率) 40% 400円 (フードコスト)
●人件費 25% 250円 (レイバーコスト)
●光熱費 6% 60円
●その他販売管理費 15% 150円
●営業利益 14% 140円
のような経費イメージになります。
しかも営業利益から➡銀行返済金、消費税、社会保険料、経営者の生活費
(法人の場合は役員報酬は別枠)が支払われます。
世に言う、
「もう金利返済もままならなくなった状態の経営が破綻しているにもかかわらず、行政や金融岐南の支援で倒産していないゾンビ企業」になぞらえて、
店舗の健全な経営を促すためには、
総利益(粗利)率が60%の、言い換えれば、食材原価率が40%以下の
メニューでないと、今後は「ゾンビメニュー化する」
と考えていただきたいのです。
一部の飲食業態や飲食企業は、真剣に食材原価率が25%のメニュー開発を
つくり込みつつあります。
■既存メニューの値上げだけでは原価率は
大幅には落ちない
私は、既存メニューの値上げはちゃんとした理由付けがあっても、
1度に値上げする比率は15%が限度と思っています。
しかも、値上したその金額が「今来ているお客様の層にギリギリでも
受け入れられる金額」という条件が付きます。
少し高くなったな・・・と思われても、オーダーしてもらえる範疇でないと
値上げをしてもゼロオーダーでは存在しないのと同じですから。
■大幅改善なら、原価率25%~30%の売れる
新メニューを作って既存メニューと差し替え
ましょうになります!
これは、料理作りが好きな人や食材に明るい人なら、
「不可能ではない」と理解していただけるはずです。
<お店の良さを捨てては肝心の客数減になります>
●安い食材で高価格をつける ➡ × (不人気な店になり客数減)
●分量が極端に減ってしかも価格が上がった ➡ × (がっかり)
*先日行った居酒屋さんは手羽先唐揚げ2本で400円でした。
他の商品も半数以上が既製品で火入れや解凍レンチンでした。
食材原価率の高すぎるものをやめる
出すなら、ある程度高価格で、予約でお出しする
手間のかかる料理もやめる
出すなら、ある程度高価格で、予約でお出しする
それ以外は、1品づつ低原価率商品と入れ替えてゆく
やった人だけが、2年先、3年先に生き残っている
そう思います!
(了)