飲食店未来学<24年予測>9/10:メニュー数よりも商品力で売上をつくる時代
コロナ期の3年間を経て、新たな2024年を迎えたいま、
1年間の間に何度も値上がりする多くの食材を使って、多くの料理を生産するのが正しい飲食店のあり方だろうかと何度も思う。
日本の高度成長時代には、飲食店の数も少なく、開業すればひと財産作ることができたが、もはや人口減や外食人口5%減~10%減の時代を迎えている。
はたしてどこまで食材数が必要なのか、それを見直す時期がきている。
1店舗で100のメニューがある食堂もあれば、ラーメン1種類で普通盛り
大盛りだけのお店もある。
🍓メニュー数に関係なく看板メニューはどの店も多くて3アイテムくらいしかない
多くの飲食店のデータ分析をすると、
ナンバー1の看板料理を横綱にたとえれば、両脇を固める大関、関脇に当たるナンバー2,3の料理がどのお店にもあります。
メニュー数に関係なく、売上貢献度の高いメニュー数は片手で数えられる
くらいの数です。
そして、一人の作り手で100種類の料理を作る大衆食堂の場合、
●均等にどの料理も美味しいという保証がない
●売れ筋以外の料理の食材の鮮度管理が大変(食材の使い回しはしている)
●バラバラのオーダーが入ると調理に時間がかかり提供時間が長くなる
●食材全体に目が届かず食材ロスが出やすい
●料理の原価計算が満足にできていない(やっていないことが多い)
*どんぶり勘定の経営(月々の試算表の原価率しか見ていない)
など、弊害が多くあります。
🍓売上高に必要な最低メニュー数は、
「商品力×客席数×営業時間」で決める
■商品力がどれくらい高いか
●基本的な商品力~美味しさ、鮮度、見栄えなど。
●差別化商品力 ~価格、ボリューム、食べたことがない味わい
希少価値など
■客席数が多くなるとアイテム数は多く必要
飲食店の開業の際は、自力で満席にできる「客席数」が無理がない。
『客席数が多くないと売上が上がらない』はかってのむかしの話。
客席数が増えるほど、多くの異種の客層を取り込まざるを得ず、結果として、いろいろな多岐にわたる料理を置かざるを得なくなります。
メニュー数が増えると、
●多くの食材が必要
●大きなキッチンスペースが必要(収納・保管・仕込み・調理・食器収納)
●複数の調理スタッフが必要
●メニューアイテム数と同じレシピと調理技術が必要
●後継調理スタッフの育成に2~3年以上の年月が必要
*後継候補が断念して退職するとまた一から養成することになる
しくみが大掛かりになり、弊害も生まれやすくなります。
業種や業態にもよりますが、フードの既存店のメニューアイテム数は、
★30席未満 1種類~30種類
★30席~50席 30種類~50種類(60種類)
★50席以上 50種類~120種類
少なくとも今後は、「メニュー数半減させても売上は落ちない」というメニューづくりをすべきです
そうすれば、食材の値上げの影響も半減され、人件費も削減
できることになります
■営業時間を上手に利用する
メニュー数、客席数が少なくても営業時間を長くすることで目標の売上高を獲得できます。
ただし、経営者自身が大半をワンオペでする覚悟が必要です。
●同じメニューで開店~閉店まで営業する
時間帯により客層が異なるので、メニュー数が多くなる傾向です。
●およそ3時間ごとにメニュー内容を変えてメニュー数を絞る
★午前中 モーニングメニューやブランチメニュー、昼弁の販売
★12:00~15:00 ランチメニュー
★15:00~18:00 テイクアウトメニュー
★18:00~21:00 ディナーメニュー
★21:00~深夜 単品麺類メニュー(店内&テイクアウト)
2024年は、今までの当たり前を「見直す」ことで、
生残り、そして成長する年となります。
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