強くなれる新時代飲食店の考え方とは?=飲食店の困った!を解決相談所大分
先日のNHKのニュースの中に、
関東のローカルデパートが地域貢献のために、生き残りを賭けてとった対策がスバ抜けて優れています。
今までの「総合デパート」の考え方を捨てて、
「売れ筋商品に絞った総合デパート」に変えるそうです
しかも、店舗面積75%縮小の25%規模で以前の1/4になって
テナント入居する形になるが、
売上目標は、以前の売上高の60%を目指す
老舗デパートとしては、「会社の火を消さないで地域貢献」する。
売れ行きの悪い非効率な商品を抱えて、
お客様が選べるメリットより、揃えておくデメリットが大きい
店舗面積を小さくすることで、
〇売れ筋商品に絞り込める ・・・・選びやすくなる、回転率のアップ
〇家賃が格段に安くなる ・・・・経営リスクの減少
〇人件費が安くなる ・・・・ 〃
〇水光費が安くなる ・・・・ 〃
完全利益体質に生まれ変わることで、従業員のモチベーションアップ
このようなメリットが目白押しです。
いまこういう抜本的な改革が必要な世の中と私も自覚しています。
🍓飲食店の抜本的改革:
Aランクメニューだけに絞り込もう!
私は、いろいろな点で飲食店の次世代型を模索するなかで、
せちがらくて、儲かりにくい現在の経済状態の中で、
いかに元気に、いかに希望溢れる生き方をすべきかを模索するという点で、このデパートの代表者の方に敬意を表するとともに、
同じ考え方をした人が大改革をしていることに感動しました。
🍒対策1:
飲食店は、売れないメニューを全廃して
売上貢献度の高いAランクメニュー中心に組み替える
改革をしよう
上の図をご覧ください。
久しぶりに、ABC分析を既存データから作成しました。
飲食店のABC分析データのABCとは、
・Aランクメニュー 売上高の75%を占めるメニュー
(21.6%)*このお店のデータでは18品
・Bランクメニュー 売上高の20%を占めるメニュー
Cランクメニュー 売上高の5%を占めるメニュー
(合わせて78.4%) *このお店のデータでは65品
<Aランクメニューだけに絞り込むメリット>
1,食材数を大幅に減らせるので、食材価格の高騰の影響を軽減できる
飲食店は、食材や調味料を合わせると、80品目~100品目以上の食材を
使用しています。
2,メニュー数を大幅に減らせるので、仕込みや調理の作業数が減らせる
調理スタッフの習熟期間も短縮できる
3,大幅にメニューが減ることで、新メニュー作りの余地が生まれる
4,大幅にメニューが減ることで、随時、食材の仕入価格の変更のたびに
食材原価率の計算がしやすくなる
5,使うメイン食材を絞り込むことで、メニューの専門性が高まり、
「専門店的イメージ」が強化される
🍒対策2:
新メニューを投入してメニュー数の削減感を緩和する
平均客単価の維持を促進するため
ロスが出にくく、作業の手間が少ないドリンクメニューは
Aランクドリンクメニュー、Bランクドリンクメニューまでは継続しても、
一旦バッサリと削除したうえで、
新規の投入する「新規メニュー数」を10にするか、15にするかなどを
考えましょう。
削除メニュー数の50%の新メニュー数にする。
もしくは、ずっと絞って30%~40%の新メニュー数にする。
この場合の注意点は、
●平均客単価を落とさない価格の新メニューを出す。
●同じ部門の平均売価価格以上の価格の新メニューを出す。
ように気をつけましょう。
🍒対策3:
メニュー数が大幅に減少しても売上高の75%を売るメニュー数は
すべて継続しているから安心です
必要最小限度の新メニューの投入以外の対策は、
お客様が喜ぶ新サービスの提供、効率化できる新システムの構築を行いましょう
一部の飲食企業では、
〇「どうしたらもっとお客様に満足してもらえるか」を考えて
他店にないサービスをいろいろ考えています。
〇また、お客様直接でなく、従業員の在職メリットを高めることで、
間接的に、お客様サービスを向上させているところもあります。
*お仕着せの接遇サービスでなく、従業員がお店を好きになれば、
心を込めて接遇サービスを行うスタッフに変わります。
できることをできるところから変えてゆく
いまはそれを行う楽しい時代です
(了)