
飲食店未来学:客単価を上手に押し上げる時代
●この記事は25・02・25に加筆修正しました。
なぜ客単価を押し上げる必要がある時代なのか?その要因の一つは、今後も果てしなく食材価格は1寸刻みで連続して上がり続けるからです。
飲食店は、使う食材が上がると、少なくとも原価の3倍の売価に10%の消費税を加えて売らなければなりません。 個々のメニューの売価が随時価格転嫁で上がってくると、やがてランチやディナーの利用客の客単価もアップします。いや、アップさせないと、
客数減×客単価増=必要な売上と利益
にならないのです。
食材高騰が無限大に続く理由
1,地球温暖化~地球沸騰化による動植物の育成困難
夏季の異常高温によって、野菜の収穫が減り、ノリの養殖も出来が悪く収穫量が減り、広島の牡蠣も大きくならないままで死滅も多いようです。今年に限ったことではなく、むしろ今後はもっと高温傾向が顕著になると受け止めています。
・九州エリアの平地では、東南アジアのように米の二期作が検討され始めて
おり、一方では、高温で元気に育つ稲も研究されています。
・魚もノリも牡蠣も稲もすべてが北海道の気温・水温向きになっている感じ
がしています。
2,一次産業従事者の減少と高齢化
・農業 ~野菜、コメ、果樹、牛豚鶏の生産、卵の生産など過半数の農業従事者は70代から上の年齢です。農業移民を迎えて育てる時期をすでに迎えています。農業法人よりももっと自由に制約のない農業法人を設立して、多くの若者がうつ病を治し生きがいを感じるしくみができると良いと思う。
・漁業~天然の魚介類を獲るしごと。(*今は漁船の油代が出ない潮の日は漁に出ないと聞いている)
・黒潮の蛇行でかってのように魚が取れない。
・温暖化で水温が上がり魚が自分の適温をめざし北上している。
ニュースで東南アジアから後継研修生が一部来ていると知りました。しかし地元の佐賀関漁協では組合員の70%が70代と聞いています。漁業自体が儲からない時代に直面しています。
・林業~やはり高齢者中心の世界です。一部は会社組織にして給与制にして、持続型の経営がすすんでいると聞いています。木材など資材の高騰も飲食店の開業やリニューアルの負担になります。
3,地球環境の汚染
コストが一番低い平地や海で生産される食材が地球の汚染により、コストアップする生産に変わりつつあります。
・海洋汚染~かっての鉛や水銀の蓄積だけでなく、マイクロプラスチックによる海洋汚染で奇形の魚も出てくる時代です。水質汚染もデータが公表されない、忖度された判断により、実態はもっと進んでいると思います。
もう10年、20年すれば「海水浴」がなくなるかもしれません。確実に得られる、健康な魚を手に入れられるという点では、陸上養殖は優れています。安心安全ですがコストは上がります。
・大気汚染 ~PM2.5や黄砂は日々地域により、陸上の野菜や天日干しをする食材に降り注いでいます。(干物、乾麺、干し柿など)*メーカーにより屋内乾燥の吹き抜け型の天日干し設備に変えられたところもあります。
生産設備が変わればその分だけ出荷価格も上がります。これからは安心安全な食物を食べることが人生100年につながる安全策になります。
同じ売上を維持するためには客単価増を図る必要があります
月間1,000名、客単価1,000円の月商100万円のお店でシュミレーション
します。客数がいくら減ると、客単価をいくら上げなければ同じ売上にならないか計算してみましょう。
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