高コスト時代の飲食店対策6:専門店化と最大効率化を強化する時代
このテーマの記事は10回のシリーズで投稿します。
飲食店の業態変更や仕組みを変えて繁盛店づくりに役立つ内容です。
*10の記事のうち1本は有料記事になります。
■これから向かう外食売上げ減少時代の繁盛店条件
ぼぅとしていたら、先行き不安しか見えてこない今の時代でも、
繁盛店として成り立つためにはどうあるべきかがしかと見えています。
いくつかのあるべき条件が考えられます。
<希望と方向付け>
●売上が落ちても利益が増える➡「利益率が高い」仕組み➡専門店化へ
●食材が多いを減らす、メニューが多いを減らす➡専門店化へ
●客数減でも売上が上がる➡客単価があげられる仕組み➡専門店化へ
●急ぎ調理➡ゆっくり調理➡タイミングよく提供➡専門店化へ
●スタッフ数を減らす➡精鋭化➡専門店化+機器の導入➡専門店化へ
●店舗面積を減らす➡家賃比率の縮小➡専門店化へ
●営業時間はメインの時間だけにする➡専門店化へ
私の頭の中で、今後の飲食店の生き延びる道は、
すべての指標が示す「専門店化」を行うことで大半が解決できると
叫んでいます。
■「専門店化と効率化する」ってどんなこと?
しゃぶしゃぶ専門店とか、トンカツ専門店とか既存の専門店も確かに
専門店ですが、専門店のあり方もこう考えています。
1,「1食材1調理手段」の専門店
例えば、「ハンバーグの専門店」で1種類のバーグのパテをグリドルで
焼く作業をする1食材、1調理のお店です。
今までのハンバーグ専門店は、牛ミンチ、合挽ミンチ、豚ミンチ、鶏ミンチなどから最低2~3種類のパテを基本にしています。
これを「厳選1種類」にして食材コストを下げ、食材の保管管理、調理管理(ぶれをなくす)を徹底します。
*100人の来店があれば、100個売れるそういう仕組みのお店作りです。
2,「1食材多調理手段」の専門店
このお店は、例えば大分県の地鶏の「豊のシャモ」1羽を使って、たたきや揚げ物や、焼物、小鉢料理、鍋物などいろいろな調理手段で、お客様を
もてなす専門店です。
種類はやはり3分割されます。
●一番売りたいメニューだけ表示+オプション調理メニューが多数
●売りたいメニューを40%~50%表示+オプションメニューが半数
●調理可能なメニューをすべて表示(これは効率化できる範囲内にする)
使用する食材のランクで「欲しい客単価」が選べます。
鶏で説明すると、
●国産鶏の店・・・・客単価が一般的➡客席数を多くした中~大規模店向き
●銘柄鶏の店・・・・入手可能な食材量に合った席数、客単価が50%高い
➡中~小規模店向き
●希少地鶏の店・・・入手可能な食材量に合った席数、100%客単価が高い
➡小規模店向き
3,「多食材1調理手段」の専門店
山系、川系、里系、海系の数種類の自慢の食材を集めて、
焼く、揚げる、蒸す、炒める(鉄板焼き)など1つの調理手段でもてなす
専門店のやり方です。
これを「多食材多調理手段」の業態にすると、効率化はできなくなりますから、選ぶべきではありません。
「食材が多い」ということはスタッフ(調理・接遇サービス)が多く必要になるということです どちらもお金がかかります 避けるべきです!
■専門店度が増すごとに一般店より有利になる
<専門店のメリット>
・食材数が少ない
・調理スタッフ、ホールスタッフのオペレーションがシンプル
・食材費、人件費のコントロールがしやすく、FLコストが低くできる
・店舗展開しやすい(ノウハウが特化しやすい)
<専門店のデメリット>
・利用客単価が支払える人しか利用できない
・客層が限られる、全天候型のオールマイティーではなくなる
・利用時間が限られる傾向がある(良い点でもある)
一般店と専門店という分け方でなく、専門店もその専門性の比率によって
およそ3つの分類できるかと思います。
●専門店度30%の店(一般性70%+専門性30%)
<特徴>
・専門性はあるので一般店より少し高い価格で売れやすい
・70%が一般性の高い馴染んだメニューが多いのでお客さまの寄り付きが
良い
・客単価は一般店より20%程度高くできる業態イメージ
・専門分野にした商品群が「良い集客効果」につながります
都会度(飲食文化度)が高いエリアか、低いエリアか判断して
専門度の比率をメニュー上で決めるべきです
安全策をとるなら、専門度を30%くらいから入って、50%、70%と高めてゆく方法をとっても良いかと思います。
店舗規模は中規模店~大規模店(90席止まり)が良いでしょう。
●専門店度50%の店(一般性50%+専門性50%)
<特徴>
・一般店のお店よりも客単価を30%以上引上げる専門店度のあるお店
・良質の固定客を生む確率が高い専門店度の比率のお店
・来店客の来る商圏範囲が5km~10kmまで拡大してきます。
2~3か月に1度くらいは20km~30km以上離れた場所から来るお客様
も生まれてきます。
食材の差別化や接遇サービスのレベルアップが必要となりますが、
その分だけ、客単価も高く効率の良い売上づくり、利益づくりができます。
40席~60席未満くらいの店舗規模をイメージしています。
大半のお客さまの把握が可能な満席人数であることが必要です。
個室収容人数が50%くらいが好ましいでしょう。
●専門店度80%~100%の店(専門店)
完全な専門店でも、そのサイドメニューは20%比率くらい持っています。
<特徴>
・地域一番店になれるチャンスを持つ(どの食材をどう食べてもらうか)
・同一商圏内の飲食店では、上位の客単価がいただける特典がある
・売上の良い日と売上の悪い日の売上差が10倍ある
解決方法のひとつとして、
*今からは、「アルコールオーダーの3か月間、6か月間のサブスク」が
あっても良いと思います。
・周辺に同一食材で同一業態が存在しない方がやりやすい。
オリジナルの秘密の部分(オリジナル調味料)を持つと良い。
・人口10万に対して1店舗くらいの専門度がある業態
生き残り繁盛を続ける時の条件は、
できる限り、
お金をかけないで、最大効率の良い売上と利益を得る
仕組みに作り変える! (時代の変化に対応するために)
ただこれだけです
この考えを軸に組み立てれば成功に近づきます!
(了)