たべ塾:大変な時ほど見直しが「儲かるヒント」になる10の法則!
■まず最初に「飲食店特性」を再確認しましょう!
1、飲食店は製造直売の「現金商売」です!
俗に”日銭を稼ぐ”商売です。
金銭管理がだらしないと使い込んで支払日に困ります。
多くの経営者の方は、持っているお金全てが自分の自由になるお金と
錯覚するほどです。
*経営者は「売上の10%しか取り分が無い」と思うと失敗しません。
*売上金の5%を「消費税支払い通帳」に入れておくと困りません。
2、メニュー変更は「即!売上に反映」します!
メニュー変更して効果は「その日」から出ます。
●ランチメニュー・・・・当日から効果が出ます!
●ディナーメニュー・・・ランチに比べて価格も高く、客層も違うので
広まり効果が出るまでには、最低でも2~3か月かかります。
*ランチメニュー、ディナーメニューの成功失敗
(商品自体・価格設定)は、オーダー数の変化で判断します。
1日に1オーダーでないメニューは「削除候補」です。
3、飲食業は「登り坂を自転車=人力で登る商売です!
(→気を抜いて漕ぐのをやめたら、出発点の坂の下まで逆走します)
日々の経営が、人、食材、金銭が無いと前に進みません。
何よりも、
「儲かりすぎても気を抜いたら」坂道を逆走してしまう商売なのです。
10年かけて作ったお店も、致命的なミスをすれば、
3か月で赤字店に転落します。
4,お客という素人を裏切ると倒産します!
「プロは1回でわかることを、素人は10回でわかる」
と言います。
お店に来店して固定客になっている人たちを「ごまかす」
ことは、厳に慎むべきです。
*もっと儲かる様にと焼肉素材の品質を下げたりすると
月商が半減します。(実例です)
一番多いのが、辞めた元従業員さんのネットへの投稿で、
不正やごまかしがあることが拡散されます。
飲食店の特性の要点を知ったうえで、どういう点を押さえると
繁盛店になれるのか? 確認と点検をしてみてください。
■飲食店繁盛10の法則
1、「自店の強み」がはっきり打ち出せている
ご自分のお店で、
●店舗コンセプトが決まっているか?守っているか?
どんな客層に、どんな料理を、どのような店内空間で
提供するか?どんなサービスレベルか?を決めています。
●料理コンセプトを決めて守っているか?
どんな品質の食材を使ってどんな料理を作り、どのような
提供方法(食べさせ方)で、どれくらいの対価(金銭)を頂くか
を決めています。
こだわりはある方が良いと思います。
すべての人が共感するこだわりのあり方であるべきです。
●看板料理(名物料理)があるかないか?
あのお店にこの名物料理を食べに行こう!という
流れができると本当に強いと思います。
行って食べた人が感想を話したら、聞いた人が行きたくなります。
(口コミの連鎖)
<留意点>
メニューが多ければお客は来る、総合的に幅広くメニューがあると
お客が来るという昭和型の飲食店の考え方は、大半のお店では
通用しなくなったと思います。
自店の強みを50%以上生かしたメニュー作りをしてこそ競争力のある
「強みの発揮」になると思います。
2、計数管理がしっかりできている
お店の経営者や料理長にとって「一番苦手な項目」を先に出しました。
経営戦略に役立つ試算表や決算書もタイムリーにできて来なければ、
全く役に立ちません。
税理士さんの稼ぎのためだけの仕組みに過ぎなくなります。
●ランニングコスト(運営経費)と売上のあり方が適正かどうか?
売上高と総利益高、各経費項目の適正化ができてますでしょうか?
経営が10年以上、20年以上と長いほど、経費構造は悪く、人の顔を
たてて、自分が我慢する経費構造が多く見受けられて、聞けば、
言い訳がいっぱい出てきます。
●フードコスト(食材原価率)は適正値より高くないか?
業種・業態ごとにほぼ食材原価率の目安はあります。また、高家賃
計算になる複合施設では、歩合家賃の捻出のために低原価率でも売れる商品を生み出す必要があります。
メニュー変更時や新メニュー投入時に、レシピを作成して食材の原価
計算を実施しているかどうか?です。
原価率が同じ飲食業態よりも高い場合は下げる工夫をしなければ
なりません。
年間で何百回も、何千回もそのメニューは出ていますから大きな損失です。
*飲食業態で違いますが、全体の方向は限りなく「30%」に近づく
傾向にあります。
●レイバーコスト(人件費)はかかりすぎていないか?
人件費も商材仕入れと同じで、シフト表を組む段階で、人という
お金を要する仕入と同じ行為をしていることになります。
人件費率は大型店やセルフ業態を除けば、「30%前後」が大半と思います。
●水道光熱費がかかりすぎていないか?
複合施設に入っていてセントラルヒーティングとか、ラーメン店の
ように複数の釜を炊きっぱなしでない限り、
6%~8%の範囲に収まっていると思います。
*ラーメン店の場合は、月商の10%がガス代という事例を複数
みました。
●家賃比率が高い状態になっていないか?
月商の8%~10%が賃貸料の許容範囲です。
(できるだけ8%台が健全値と考えてください)
もし、12%~15%若しくはそれ以上になっている場合は、
◎10%比になるだけの売上の引上げ強化をする
◎食材原価率、人件費比率とも1%~2%ほど圧縮して、
10%より超過分の比率を吸収するように調整する
◎退店して他に移転開業する
ことが必要になります。
3、接客サービスの向上を重視している
お客様が利用した際の満足度の1/3を占めるのが、「おもてなし」の
あり方、そのレベルです。
特に近年は、女性客が先導する外食の流れですので、女性客や自尊心の
強いお客様でも、納得していただける「サービスレベル」が必要です。
但し、いただく料金や業態のよりサービスレベルは異なります。
4、「美味しい料理を出す」ことを実行している
提供する料理と引き換えに金銭を頂くわけですから、金銭に見合った
「料理価値」(味わい・量・品質・価格)を提供します。
美味しくて当たり前ですが、必ずしもそうでないお店が多くあります。
◎ロケーションが抜群に良い
◎手打ちの実演があり専門性が高い
◎接客がすごく丁寧で、しかも手際がいい
◎他と比べ物にならない店舗規模
◎ローカルでもブランディングが出来上がっている
等の場合は、若干美味しくなくても繁盛店はあります。
*思い込み満足感という「感情」があるわけです。
5、適正な価格づけができている
飲食店再度で一番儲かるし、お客様も払っていただける
価格づけのコツは、
お客様が払っていただける最低価格~最高価格の中で、
最高価格×90%くらいの価格設定で販売することです。
つまり680円~1080円と想定した場合は、決定販売価格は980円
にする。
「経営者が、売りたい価格づけは失敗する」
「お客様に、買ってもらえる価格設定をする」が最大のコツです。
6、名物料理がある
昔は、名物料理はお客様が口コミでひろげてくれました。
今は、お店がこれを「当店の名物料理にしよう」と決めたものを、
宣伝し、お客様に直接高騰でおすすめして、
1年間経つとそれが名物料理になっています。
*スタッフ全員が信じ切って守り抜くことが大切です。
私も魚の街で、海鮮丼を名物に仕立てて、半年で1万食出た
経験があります。
7、積極的に情報発信をしている
情報発信の種類は客層で分けるようにしてください。
◎ネット世代 当然ながらSNSです。
個別のポスティングちらし(新聞を取らない)
有料の情報誌
ホットペパー予約サイト
◎中高齢者 一般向け無料タウン誌
新聞の折り込みチラシ
テレビCM
また、一般客狙いの時と、忘新年会等の場合も、より有効な
販促手段を吟味する必要があります。
8、自店の立地する地域の「ご当地料理」がある
特に相乗効果があるのは、
◎ご当地産の同じ食材を使う
◎その地域の味噌・醤油など発酵食品類を使う
◎周辺のお店と似たり寄ったりの「価格」で販売する
ことがより効果を高めます。
9、価格競争力がある
①直接的には、店舗の立地する産地で安くて新鮮で豊富に取れる食材
②自店・自社のルートで肉・魚・野菜が安く入る
③家族経営なので、売上に応じて人件費のコントロールがしやすく、
他店より5%~10%安く売っても、大きな無理が来ない。
④新鮮なB級食材(規格外商品)(市場を流通しない商品)が手に入る
等を探してみてください。
⑤価格調整をする
◎売価を下げるなら、
量を少なくする、素材を他と入れ替える、まとめ買いで安く仕入れる
等を行います。
◎売価を上げるなら、
量を増やす、品質をワンランク上げる、食器を高級にする
特殊な調味料を加えて付加価値を増す
等をします。
10、時流に合った経営感覚でメニュー作り、
店づくりをする
一見難しそうですが、実は簡単なことです。
(手順)
①繁盛店を見つける。
②食べに行ってみる→料理を食べて、料理の特徴、価格、客層、内装、
BGM、メニュー作りのコツを見て帰る
③自店に取り込める要素があるかどうか?チョイスしてみる。
④視察した店ごとに、「一過性の繁盛店」か、「長く続きそうな繁盛店」か
2~3か月経過観察する。
*6ヶ月以上長く続きそうならば、「もっと取り込めること路がないか」
何度も来店して、
良いところは、パクる!パクリこそ進化の第1歩!です
難しいと思えば難しくなるのですが、
簡単にわかることは、その時、その時の繁盛店に食べに行って
どんなことに「お客様が感激して満足しているのか?」を
見て感じてくることです。
一人で考えずに、見て、感じて、行動に移し、さらに工夫する
ことが黒字店、繁盛店を作ることになると思います。
さらに知りたい方は、
utsumiya.masahiro@gmail.com へお問い合わせください。
*健全な問い合わせのみ無料で対応します。
(了)