食べ塾:今後は「価値ある安さ」が求められる時代にもっと変わります!
■人が物を買う場合の重要な4つの要素とは?
飲食店で料理屋ドリンクをオーダーする以外にも、大きくはネットで
ショッピングする場合でも、当てはまると思います。
その4つの要素は、
●安さ
●親切さ・優しさ
●安心安全
●本物・本物らしさ
と考えています。
■1:「安さ」について
デフレ時代の安さとプレミアム時代の安さは違います。
①デフレ時代の安さ
高いお金は出したくない、出来る限り安ければ安いものほど買う
という志向が強かった10年~20年でした。
昔から言われていて、また繰り返してしまった「安かろう悪かろう」の
失敗路線でした。
かって「安物買いの銭失い」と言われてきたことを歴史で繰り返しました。
②デフレ時代の反省に基づき、「本物の価値」に対する金銭の
相対的安さを判断して、安さ・お得感を感じる時代になってきました
デフレ末期ごろから、台頭してきたのが、
美味しくない、すぐ壊れる、同じものが手に入らないなどの欠点を
反省点として、月毎にどんどん強まってきました。
プレミアム商品の台頭により、いっそう粗悪品類は駆逐され始めました。
③プレミアム商品全盛時代
一つ気に入らないのは、
高ければ売れる、希少価値があれば高価な価格をつけても売れる、
中には、中身がごく普通で価格に比べて貧弱な商品でも、
金色の高級なレトルト袋に入っていれば、1000円以上で売れるという
仕掛けられたプレミアム商品が最近まで横行していたことです。
いわばプレミアム商品乱立時代だったと思います。
④いまは、ちゃんとした根拠のある納得できる「本物性」を備えた
プレミアム商品しか売れない時代と考えています。
2000円を超える豆腐があったり、1500円を超える納豆があったり、
厳選された素材と手間暇と時間を充分にかけた商品作りという背景が
あってこその、
売れ続けるプレミアム商品 だと思います。
しかし、どこまでも高級な価格の上昇での販売が可能とは思いません。
国産では、食材原価率的には20%~40%の範囲での商品開発が
可能であり、
それに、
包材費や流通経費・マージンが加算してかかると思います。
完成された本物の商品価値より10%以上お得感があれば売れると
判断しています。
①通販商品は、税込価格(本体価格・消費税額)と表記する
送料も別途記載する
今後では、消費税が12%~15%に数年後に上がった時には、
商品価値と本体価格との比較で、「お得感」の度合いが計られると
考えています。
②飲食店のメニューでは、税込価格だけで良いと思います。
飲食業態、店舗ごとの価格感・価値観、商品価値のあり方で
すべて個別にお客様が判断されますし、
もし、講じた手段が間違っている時は、即日修正が可能です。
■2:対人接触度が希薄になればなるほど、
「感じる親切さ・優しさ」は購買の決め手になる!
これからの飲食店も、ホールスタッフの半数は、AI導入等で
50%人員での運営に変わってくると思います。
・お店から受ける印象~美味しさ、優しさ、丁寧さ、本物らしさ・お得さ
飲食店では、清潔さ等が感じる「半無人店」が繁盛すると思います。
お客様の利用における「困った」ができるだけ起きないお店作りが
令和時代の繁盛店作りにつながると思います。
・入りやすい
・座る席がわかりやすい
・食べたい料理を見つけやすい
・料理情報で確認出来て注文しやすい
・セルフサービスになるけど、好きなだけ利用できる
箸・おしぼり・お冷・お茶・トイレ・手洗い・消毒設備・取皿
シルバー類、ストロー、グラスなど
・滞留時間制限がない
*これからは利用時間の長さも、料金加算制になると思います。
・会計しやすい
などです。
■3:安心・安全
口に入れるものは「安心」がなければ、口に入れません。
「安全」はそのあとに来るものです。
工場の作業は文字の順序が入れ替わり「安全安心」になります。
これは、事故防止=安全が前提にある用語です。
通販商品などは、特に安心・安全性が確認できる必要なあります。
産地銘柄の明記、生産者の顔だしなどは、すべて安心安全の根拠の
提示になっています。
■4:本物・本物らしさ
限られた金銭の使用に対して、購入する料理や商品の「付加価値」
が、
支払う金銭と比較して、同等又は安い!
という判断が購買者にないと、購買行動は起こらないと思います。
●期待通りの商品価値があった
●知りえた情報通りの内容だった
ということが大切です。
(店内メニュー上の表現について)
●嘘の表示はできません
地鶏でないのに地鶏とかです。
輸入食材なのに、国産と偽ることです。
●保健所で販売禁止されている料理(公的処理のものは除く)の掲載
同業者やお客の一部が保健所に画像付きで告発している例がある
牛タタキ、牛刺し、牛レバー刺し
ローカルでは黙認販売されていますが、実際は、
鶏刺し(レバー、ハツ、すなずり、モモ、ムネ、ササミ)も
個人店レベルの処理のものは、遠からず販売禁止になるとみています。
食材の中でも、希少な高級食材ほど熱望されています。
しかし、いずれにしても、プレミアム商品の限界が訪れてきますし、
適正範囲内での「プレミアム商品群」は今後も、
お楽しみの一つとして、プレミアム志向は継続してゆくと思っています。
購買者に対する、売り手側の姿勢と考え方が
いっそう問われる時代になります!
商品力より価格が少しでも安いと反していただくためには、
●暴利を取らずに食材原価率30%をキープ
●お客様への100%の配慮
●価格設定への気遣い
がとても重要と思っています。
(了)