オードリー7食べ塾31:利益最大化メニューの作り方ヒント!<うどんそば店>
■今までの考え方:
持っている食材をフルに活用して
より多くのメニューを提供する!
より多くのメニューをもつことで、より多くの多種多様なお客様に
お店を利用していただくことが、かっては大切な目的でした。
でも、令和時代の現在では、
①稼げるメニューしかいらない
利益を稼げるメニューだけを残し、利益が少ない、手間がかかる、
ロスが多いメニューは排除することが大切になってきています。
②よく売れるメニューが一番調理負担が少ない
また、新たに調理担当者を雇用してメニュー数の調理を教える場合でも
よく売れる料理は上手に作られて習熟度が増すのですが、
たまにしか出ない料理は、
味がぶれたり、調味料が抜けたり、器が違ったりします。
総合的に「商品力が不安定」ということになります。
さらに、
調理スタッフが1人前になる期間が長くかかるということになります。
③メニュー過多は早期提供の邪魔
メニュー数が多いほど、調理が煩雑になり、
早期提供を遅らせる原因になります。
④食材管理は大きな負担
「廃棄ロスが出ないようにちゃんと管理して当たり前」は、
スタッフ数や能力、ローテーションにより必ずしも完璧には
できにくいものです。
ごく普通の能力の人が普通にやって管理できる食材数、メニュー数が
適正なやり方と思います。
*上手に管理できない分だけ、食材原価率は上がります。
*高度な食材管理能力を必要とする仕組みは、担当者の入れ替わりで
早晩崩壊してゆきます。
■今からの考え方:
売上と利益の獲得に必要な
●最小限度の食材しか持たない
●最小限度のメニューしか持たない
ことが、利益最大化の始まりになります!
1,売れないメニューは作らない
うどんそば店の8つのメニューをピックアップしました。
このお店で、全ての食材のうどん・そばをメニュー化しておく必要がある
でしょうか?
●食材と麺種で相性があります。 (*美味しい組み合わせ)
●食材には、女性客が好む食材・男性客が好む食材・特定食材好き
中高年好み食材・若年層好み食材などがあります。
私は、専門店になればなるほど、
「この組み合わせが美味い!」という
メニュー提案しかしません
機械的な並べ方のメニュー満載型は、
●どの組み合わせが美味しいか・・・迷いに迷います
●価格の高低差に納得するのに時間を要します
上のメニューで行けば、全部で16種類のメニューになりますが、
私が担当すれば、10種類くらいしかメニュー化しません。
*ないメニューはトッピング食材の種類で補完できます。
2,広域チェーン店に勝てる方法は、
地元料理色を強化したメニューにする!
①広域チェーン店より高い価格で営業する
ブランド力のある広域チェーン店の価格と同レベルや下の価格で
メニューを持った場合は、大型のブランド店に押しつぶされます。
50円でも、100円でもブランド店より高く売るために、
付加価値をひとつでも多く持つ
ことで、高い価格が実現できます。
●良い食材を使う
●手間暇をかけて仕込みをする
●手作りにこだわる
●地元食材を使用する などです。
②地元店らしい「個性あるメニュー」を持つ
広域チェーン店は全エリアに受け入れられるようにメニュー作りを
意識します。
また1年間継続して食材を確保して、調理を続けるので、
一見リスキーに思えるようなメニューは投入しません。
個性的なメニューは価格比較がされず、
高い存在感があります
3,すべてのお客様を取り込むお店にしようと
欲張らない!
飲食業といういわゆる「明日の売上保証のない」水商売業態は、
とかく、千客万来型がいいと考えがちですが、
それは大きな間違いです。
例えば、人口10万人の街で、50席のお店を満席にするには、
ひとつの層(*例えば40代の中~高所得者層)とかに特化したお店に
作り込んだ方が、成功しやすいと考えます。
●男性層か女性層か決める
●年齢層を決める
50席未満なら10年の層・・・例:30代・40代・50代
又は 20年の層・・・例:30~40代・40~50代
70席以上なら30年の層・・・例:30~50代・40~60代
●想定客単価ゾーンを決める
同じような料理でも、低中高があります。
3000円~4000円とか、2500円位だとかを決めます。
低客単価になるほど年齢層は若く、飲食マナーも悪い場合があります。
ただし、来店頻度はかなり高い方です。
一方、中~高客単価になるほど、
来店頻度は低く、食事のマナーはお店が安心できる場合が多いと
思います。
どちらの客層をとるかで、この後の設定が違います。
●内装レベルや店内の雰囲気が違う
1坪当たりのお金のかけ方は、「想定客単価」がいただけるレベルに
作り込むということです。
間違っても、安い客単価なのに自分好みで高額内装をするとかは
慎むべきです。
●接客レベルも客単価相場レベルが必要です
客単価が低いなりに簡素化した接客の仕組みが必要ですし、
こう客単価になればなるほど、ち密なおもてなしが必要です。
4,細部まで親切丁寧なメニューは、
お客様を惑わせ、従業員の高負担になります
うどんそば店にありがちな表現は、
●白ごはんは〇〇〇円で味ごはんに変えられます。
●ざるは温うどんに変えられます。
●ぶっかけうどんは冷製・温製から選べます。
●セットのごはんは、ミニうどんに変えられます。
など細やかです。
お客様に対して実に丁寧な配慮がされたメニューになりますが、
調理をするスタッフや、フードカウンターから配膳するスタッフには
かなりの負担を要する仕組みです。
お客様が望む最低限度の配慮で済む方法を
探り出してゆかないと
人手不足と熟練度不足が足を引っ張ります!
5,高級希少部位は数量限定で売り、
利益率の良い食材は、
付加価値を大きく宣伝して多く売れる
ように演出する!
●希少部位だからこそ、売切りごめんが当たり前
堂々と「数量限定メニュー」と明記してください。
早く行って先にオーダーするメニューに育てましょう。
●新鮮なB級食材は長所を大々的にアピールする
規格外野菜
牛豚鶏のホルモン類
期限切れ真近な新鮮食材や加工食材(*フードロス対策)
どこもここも人手不足で、
しかも若者の早期退職に悩んでいます
トンネルはいつも暗い
しかし、
やがて向こうにちゃんと出口が見えてきます
かって体験したように
(了)