たべ塾:意外とかかる飲食店経費、採算分岐点を超えないと儲けは少しだけ!!
■飲食店はいろいろな経費がかかる商売です
毎月かかる経費として、
1、地代家賃 店舗家賃と借りる駐車場経費
適正比率は8%迄、上限は10%
*12%を超えた飲食店で黒字の店はないと思います。
2、人件費 自分の経費を創業時は10万円とか、20万円~
30万円とかに設定して組み込みますが、
*融資の記載はパートアルバイトのみの数値となります。
(個人経営では、最終利益=個人の収入となります)
売上に対する人件費比率は25%~30%位です。
(*店舗家賃がいらないなどがあればもう少し増えても
大丈夫です)
3、食材費 業種・業態によりまた商品構成により大きく異なります
*30年間での支援で実際に体験した食材原価率の幅は、
最低率27%~最高率47%までです。
(単品料理では和牛ハンバーグ67%もありました)
売上に対する食材原価率の適正値は30%~32%です。
*食材比率F+人件費比率L=FL65%以内が健全目標
4、電気水道ガス 売上高の6%~12%(中心6.5%~8%)かかります
◎電気・・水道光熱費のおよそ50%がこの電気代です。
照明器具、冷凍庫、冷蔵庫、レジ、有線放送、空調設備など
店内で多くの電気を消費します。
*これからは太陽光発電も自店で行う時代になるかと
思います。
◎水道・・3つの経費で一番少ない経費ですが、弁当店・麺類店
等は比較的に高い。
食器洗浄機やトイレが一番消費します。
*トイレや散水には井戸水を使うお店もあります。
◎ガス・・都市ガス・・・・使用料に関係なく料金が一定
LPガス・・・・使用量で料金が安くなる
*飲食店はLPガスの契約先が多い
またレストランのキッチンのオール電化や、
地下街のガス使用不可エリアでのキッチンのオール電化もあります。
*ラーメン店やうどんそば店などの麺類店は開店~閉店まで
麺ゆで釜を沸かすため売上高の10%~12%のガス代が
かかります。
全体の目安としては、適正値は売上の6%台~8%です。(例外あり)
5、宣伝広告費
1%・・・・節約予算状態の比率
1.5%・・通常比率(開業・リニューアル・キャンペーン以外)
2%~2.5%・・・利益が多い飲食店でHPなどECサイト強化店
5%以上・・ローカル店でこれを行なえば、利益はマイナス計上となる
*多く使えば優良飲食店ということではありません。
6、その他の経費
減価償却費・・・店舗、機材などの償却費→キャッシュフロー
福利厚生費・・・従業員にかかる経費
法定福利費・・・・社会保険料負担(社員・PAにかかわらず)
*アルバイトでも雇用&労災保険はつけるべき
公租公課・・・・・消費税等(赤字でも黒字でもかかります)
車両費・・・・・ガソリン代、車の補修費等
保険料・・・・・火災保険、食中毒保険(発生時にもらえる)
衛生費・・・・・ゴミ回収費、浄化槽メンテナンス、ユニフォーム
その他町内会費、雑費などたくさんの経費があります。
ひとつひとつが何千円であっても、合計が何万円、何十万円となります。
毎月1000円の支払いは1年(12か月間)で
12,000円の支払いになります!
すべて「年間に置き換えて計算」
して決めるべきです!
そうしないとお金は残りません!
大まかに飲食店商売のもうけを数字にすると、
売上高の8%~25%の範囲内位の利益がありますが、それには
◎経営者・会社の利益(取り分)
◎消費税の支払い分
◎社会保険料の支払い分
◎所得税
が含まれていることを知っておいてください。
簡単に儲かると思っていた人は、
飲食店の開業をしないことです!
こんなはずでは! と気づいた時には
大きな欠損と負債が生まれています!
根を上げずに根気よく頑張る人だけ
「花が開き実を結ぶ」のが飲食業です!!
(了)