たべ塾:飲食店の「QSC=Q70%:S15%:C15%」と考えて商品力を高めると利益がもっと増えます!
Q・・・・クオリティ・・・・提供する商品(料理・飲料)の商品の良さ
S・・・・サービス・・・・・おもてなしサービス
C・・・・クレンリネス・・・清潔さ、整理整頓されていること
皆さんご存知のことですが、最近思うのは、
商品力の優れた個室型のお店はもう売上力が回復している
という事実です。
■飲食店は「料理」で勝負する
QSCでお客様が持って帰れる一番の価値は料理です。
料理価値 100 : 支払うお金 100
であれば満足であり、1か月前後に1回はリピートします。
料理価値 120 : 支払うお金 100
で金銭の価値よりも料理価値が高いと、お客様は大きな満足感を
実感して1週間~1か月以内のリピートを起こします。
QSCを均等に1/3づつの評価というのはこれからは通用しないと
思っています。
少し暮らしが世知辛くなるほど、商品力が高い商品を提供できるお店
出ないと、売上の向上は難しくなると思います。
こんな点を注意してください
●あるお店は、揚げ場の担当が揚げ方・手順をわかっていなかった
揚げ過ぎと揚げ不足の両方が起こるレストランの例では、
フライヤーの担当者が、オーダー順にとんかつや鶏肉を油に順次投入
するが、すぐにどれが先に入れた肉か、後に入れた肉かわからなくなる
のと、表面の色や個別の泡の状態を見る力が無いためでした。
結局このお店には、低温揚げ用のフライヤーをもう1台入れることと
フライヤーに入れて使うステンレスの柄付かごを2つ用意して、先入れの
肉と、後入れの肉を区別するようにしました。
●最近ライスロボの調子が悪くゴッチンごはんができることが多い
専門業者の人に見てもらうと、基盤のところに孵化したゴキブリの子供が入り込んで誤作動の原因になっていた。
●定食に付け合せたり、サラダバーに出すポテトサラダが腐っていた
飲食店スタッフはスタンバイ時に、決まった時間に所定のオープニング業務を流れ作業のようにやってしまいがちです。
そこで大切なのが、目で確認、鼻で確認、舌で確認、指で確認
することです。
ここを適当に行うと、お客様にお詫びに伺うことになります。
●”映える”ことは大胆に行う必要もないが見栄えは大事です
キャベツとレタスとレッドオニオンを大根と人参のケンに変えることは
簡単です。ファミレスと料理重視店の違いは、コストダウン重視の姿勢が最優先かどうかで違います。
プチトマト1個、パセリ1切、レモン1切、赤や黄のパプリカ1切で見栄えが変わり、より一層美味しく見えて食欲をそそります。
最低限度効果が出る大きさ、厚み、日持ちのする鮮度の良い仕入先などを
研究する必要があります。
●手作りハンバーグは実は難しい
ハンバーグは、ビーフ100%、ポーク100%、チキン(せせり)
100%でない限り、食肉と増量食材と調味料の「混合物」となります。
今後も、このハンバーグ業態が繁盛するようになるかと思います。
多くは1000円以下で、ごちそう感が高いからです。
◎成形すると焼きに入るのが早いが冷蔵庫で翌日はミイラになる
水分が飛んだパテを焼いてもパサパサでちっとも美味しくない。
◎プロとアマはエア抜き作業の上手さが違う
PAでもプロ並みな人はたくさんいます。
◎焼き足りないと、「もっと焼いて」と必ず指摘されて返される
ミディアムレアでも言う人は必ずいます。
◎焼きすぎると縮みすぎてグラムをごまかした見栄えになる
生のパテで200gを焼いても、焼きすぎると見栄えは150gを
焼いたくらいの見栄えになります。
■商品力まとめ
●美味しさ→食材の鮮度(保管管理が適切)、調理技術、食材の組み合わせ
たれソースの調合技術、調味料の使い方ノウハウなど
●ボリューム→コース(客層で違う)、単品(売価で違う)
●プライス→価格も今後は大きなオーダー決定要素になります。
〇店目線で価格を決定する
〇客目線で価格を決定する
〇店目線と客目線の双方を考慮して決定する
●見栄え→女性客がけん引する外食業界では無視できない要素です。
より一層、コスト低減と見栄え強化のせめぎあいが必要です。
”盛付けの良さ”は作る人の「おもいやりメッセージ」です。
本当は仕事なので「重い槍」かもしれません。(笑)
●器遣い→料理(女性)の衣は「食器」です。
料理が一段と映える食器を選びましょう。
*安いけど割れやすい食器より、少し高くても割れにくい食器の
方が当然お得なのです。(元食器屋でした)
(了)