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飲食店の困った!を解決相談室大分 開業塾7:飲食店の開業で失敗する10のポイント

 誰しも時間も惜しまずに頑張って、夢を叶える開業にこぎつけても、
開業3か月後くらいに思うように売り上げが伸びないことに気づき、
6か月経つと、運転資金の減り方が一番の気がかりとなり、
先行きが不安になり、追加の金策にがんばるようになります。

そして
1年経たずに閉店してしまうことは結構多いものです。

1年経っても赤字でも営業しているお店は、親族や金融機関からの借入や、
家賃や他の支払いの繰り延べをしている場合があります。

根本の課題「売れるお店に作り直す」ことが最優先です。
単に、今のままで生きながらえても黒字化はしません。
こう言っては身も蓋もありませんが、「悪あがき」なのです。

失敗したくないと思ったら、開業前からちゃんと「成功の方法を学ぶ」
ことが非常に大切と思います。

私が新規開業したが売上づくりが上手くいっていない方と初めて面談して、
ここが大切でしたね!という成功のポイントをご紹介します。

*開業後1年未満のお店の方も、改善して好転する可能性は50%以上
 あります。参考にご覧ください。

🔥1:開業費の上限を決めていない

  初めて飲食店を開業する人は、ノンキャリアですから、開業予算を
組むことはほぼできません。
飲食店の経営者や飲食店コンサルの方でしたら可能です。

<対策>
1,素人で金額が組めない・わからない時
  すべての経費を「できるだけお金を使わない」(セルフでコストダウンする)考え方をして、プラス個別の工事業者との値引き交渉をして、
最終の節約しても開業に必要な金額の合計が「開業費の合計」になります。

2,飲食業経験者や専門家が関わる時
  開業する飲食店舗の業態、店舗規模、ニーズ、客単価相場、商圏人口、
競合度(同業種の場合は価格と商品力、他業種の場合は同客層の競合)などを考慮して、
月間の想定売上予測値×10倍(または12倍)=初期投資額の上限値
となります。

*10倍の場合の方がシビアな投資額ですがお勧めです。
 12倍とした場合は、銀行返済金や 消費税、社会保険料などが赤字でも
 支払うことになる場合があります。

🔥2:開業にどんな経費がかかるか調べていない

  店舗を借りる<店舗取得費>、店内をお店に仕上げる<内装費>、
キッチンを作る<厨房設備工事費>、看板を作る<看板設備工事費>、
エアコンなど<空調設備費>、今からは必要な<モバイルオーダーシステム>などの機器導入費、ホームページ製作やOEMなどの費用、開業告知をする宣伝広告費などがかかります。

それ以外にも、メニュー制作費や開業日までに消費する食材購入費、
人件費、水道光熱費、従業員食などの費用が掛かります。

すべて個別に業者選定~見積~価格交渉~契約~実施 になります。
*素人の人は業者選定が間違うことが多く、良くないものを高く買う
 傾向が多いのです。(口先の上手な人よりも信頼のおける人を選ぶ)

例えば、内装業者さんでもすべてOKかというと、住まいが得意な業者さんと業務店の内装が得意な業者さんがあります。
両方をしている場合でも、飲食の施工比率が20%~30%はないと、
工事をまかせても、上手くゆかないこともあります。(餅は餅屋で)

<対策>
1,知り合いの飲食店の方(せめて3年以内に工事をされた経験のある方)
  に聞いてみてください。(材料費や人件費の高騰、工事期間の延長)

2,専門家に問い合わせしてみてください。
3,地域の商工会議所、商工会等に問い合わせてみてください

🔥3:事業計画書の本当の目的を知らない

  よく日本政策金融公庫からお金を借りるために、融資用の事業計画書を
作成しますが、これとは別に、(私の関わる場合は融資も実務計画も同じ)
実際の経営のナビゲーションに役立てるための実務用の事業計画書を作成
します。

向こう3年間とか5年間とかのものをとりあえず作って、お店が獲得すべき
売上高と利益高を得られる営業活動の目安にします。

変化する誤差を参考に修正しながら、必要に応じて、より正確な事業計画書に書き換えて更新します。

・売上高のベースの変化
・食材原価率の比率の変化
・各経費の金額の変化
・金融機関やリース会社への支払金額の変化
などです。

<対策>
実際にお店を経営していても、事業計画書もなく、売上目標もない
どんぶり勘定のお店が80%くらいはあります。
こういうお店は今からどんどん駆逐されて消滅してゆきます。

計画経営をして生き残るか、しないで先細りになるか?
自分で運命を選ぶことになります


1,知り合いの経営者の方から試算表の項目と比率を教えてもらう
2,税理士さんから黒字の飲食店(TKCでは分類別の経費の表がある)の指標を教えてもらう。
3,専門家に聞く


🔥4:売上目標を決めていない

 投資額500万円のお店と、2500万円のお店では、採算分岐点売上高が
大きく違いますので、お店が抱える経営リスクが大きく違います。
(両方とも100%借入時)

一般的には、初期投資額(開業費用)を全額借入した場合は、
(例)初期投資額3,000万円÷12か月(1年間で同額を売る)=250万円/月
ですが、

12か月で割らずに、10か月で割った数字を目標にした方が利益が残りやすい。
(例)初期投資額3,000万円÷10か月(10か月で同額を売る)=300万円/月

理由は、結果として利益から支払う形になる銀行返済金、リース金額、
消費税などがかかるからです。

🔥5:飲食業態選びは思い付きではダメ

  海水浴に行った時に行うイベントのスイカ割りをご存じですね。
私も子供のころしましたが、一度も割ることができませんでした。

飲食業の経験がない、もしくは少しかじっただけの素人の方の
開業は、このスイカ割りの確率位に成功率が低いのです。

特に、〇〇ではやっていたからという思いつきのパクリ業態は、
本当に短命です。

初期投資額の回収は、どんなに早くても2年~5年はかかる
と考えてください。

全額回収前にお店を閉めると、残った未回収金と追加して運転資金に
使ったお金の両方が二度と帰ってきません。

<対策>
1,開業したい飲食業態が決まっている場合、
  ・それを買ってくれる客層はどこにいるか?
  ・この地域ではいくらだったら買ってくれるか?
  ・ベストの営業時間は?
  ・自店ができる顧客サービスは?

2,開業した場所が決まっていて飲食業態が決まっていない場合、
  ・店頭の客層・人数の多少・服装を、平日・週末×時間帯ごとに
   直接みて調べる
   (午前・ランチタイム・午後15時まで・午後15時以降・夕方・
    ディナータイム21時まで・深夜タイム21時以降)

 *こういう手間を従業員まかせ、業者まかにせずに自分の目で
  確かめる人が一番成功します。

🔥6:メニュー作りが下手

  飲食店のメニュー表はWEB上でも星の数ほどあります。
私も25年以上メニュー作りを既存店の応援の手段として使ってきましたが、

「既存の定番ルール+お店のオリジナリティの融合したメニュー表」
がお店に必要な、効果的なメニューです。

このメニュー表の基本のノウハウは本もありますので勉強してみてください。すべて行動心理学に裏付けされた考えが基本です。

お店のコンセプトが良くても、お店の店内が良い雰囲気でも、
商品が素晴らしくても、
メニュー名や価格づけ、表示の仕方が良くなければ、
期待したような売り上げは手に入りにくくなります。

<対策>
1,自分で作る

同じ業種、業態の飲食店のWEBで手に入るメニュー表で、気に入った
お店のものがあればパクって学ぶことです。

・メニューレイアウトをパクる
・単品メニューをパクる
・セットやコースメニューをパクる
・価格はパクってもいいけど、地元的に価格調整する
これをすると、評価50%未満から、50点以上になり売上が上がります。

最近は、サブスクメニュー増えてきており、
客層に応じた「自店でできるおもてなしサービス」が必要です。

2,メニュー制作の専門の人に依頼する

印刷会社は印刷物をデザインする人を抱えています。
その人は例えば頻度の高いチラシの製作とかを行っていても、業態に合った
メニュー表づくりは、結構不得手な場合があります。

場合によっては、
WEBで飲食店のメニューを作っていただける専門的なところに依頼する方が良いと思います。
しかし、前もって出来上がりの作品を確認したうえで、
どこに注文するかを見定める必要があります。


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