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我が家にアイドルがやって来た

小さい頃から犬や猫が苦手

なぜかというと
噛まれたり引っかかれたことが
あったからです

もちろんそれには
あちら側の事情があるのだろうけど
そんなことを考慮する余裕もなく
怖いものは怖いのです

あまりにも腰がひけてしまうから
頭のいい犬には悟られてしまいます

小学生の頃
運動が苦手な私が
何を思ったのか
朝のジョギングを始めました

けれど数日後
野犬がギャンギャン吠えながら
近付いてきて
散歩中の人に
助けてもらったことがあります

また野犬とハチ合わせするのが
怖くなって
私のジョギング生活は
あっけなく終わったのでした

またある時
登校中に
やっぱり野犬に目をつけられて
半泣きで動けなくなっているところを
偶然通りかかった従姉妹に
助けられました

彼女は私のスーパーマンです

写真の犬と猫は
かわいいと思うんです
ガラス越しに見るのも大丈夫

でも犬や猫を飼っているお宅に
お邪魔する時は
カチンコチンに
固まってしまいます

「おとなしいから触ってごらん」
と言われて
ニ本指でツンと触るのが精一杯

子どもとのお散歩中に
犬のお散歩に出くわすと
近づいて行く子どもたちと
少しづつ離れようとする私の図

だから
あの頃は動物を飼うなんて
あり得ないと思っていました

子どもが
「犬(猫)を飼いたいな」
と言っても

「うちでは無理」
と即答していたのです

そんな我が家に
ある日仔猫がやって来ました

家の空気が
とても重かった時期があって
これはもう動物を飼うしかないと
思い立った私

家族に相談して返ってきた返事は

「どっちでもいいよ」

それが一番困ります
だって私は犬も猫も苦手
選べる訳がありません

「うちで飼うのはやっぱり無理なのかな…」

諦めかけたその時
友人から突然ラインが入りました

「保護猫が居るんだけど飼わない?」

ビックリしました
私はその人に
動物を飼おうと思っているなんて
一言も言っていなかったから

それなのに何で私に連絡くれたんだろう!?

添付してくれた
仔猫の写真のかわいいこと

会ってみたくなりました

恐る恐る
「トライアルって出来るのかな?」
と友人に聞いたら

「OK」

家族の了承を得て
やって来た生後6ヶ月くらいの女の子

人懐っこいというか
優しい性格で
すぐに家族に馴染みました

特に次男は
妹が出来たみたいにベッタリ

夫も長男も満更でもないみたい

家族構成が
夫と二人の男の子
女一人でいつも不利?だった私は
強い味方を得られたみたいで
何だか心強い

あんなに動物を飼うのを
ためらっていたのに
あっけなく家族の一員として
迎え入れることが決まったのです

長男が
「名前は俺が付けたい」
と言って付けてくれた名前は

「ミミ」

とても優しい響き

「ミミ」「ミミちゃん」
「ミミしゃん」「ミミッペ」

私がいろいろな呼び方をするものだから
次男は友達に名前を聞かれて

「どれが本当の名前かわからん」
とモジモジする場面も

「ただいま!」
と学校から帰った次男が向かう先は
いつもミミのところ

遊びに来た次男の友達も
すぐにミミのとりこに

私も夫も
子どものことを心配し過ぎて
イライラした時は

子どもにあたらず
ミミをあやして全力で
遊ばせる(遊んでもらう)ことが多くなり

ミミの話で自然と会話も増え

トゲトゲしかった家の空気が
だんだん柔らかいものに
変わって行きました

ツンツンとしか
動物に触れなかった私が
ミミと一緒に寝るようになり

その寝息や
私の腕にチョンと
顎を乗せて眠る仕草に
どれだけ癒やされたことか

こんなことなら
「もっと早く動物を飼えばよかった」
と思ったけれど
もっと早く飼おうとしていたら
ミミには出会えなかったもんね

だからきっと
今が「飼う」タイミングだったんだと
思っています


最後まで読んで頂き
ありがとうございました

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