日が昇る四畳半【小説】
#漫画原作部門
①四畳半おじい
子どもの頃の話。
僕は、四畳半の部屋に住むおじいと仲がよかった。その部屋の襖を開けるとおじいはニカって笑って僕を迎え入れてくれた。
家族の中の誰とも血のつながりのないおじいがウチの一室にずっと住んでいた。誰とも関わらず、僕とだけ話すおじい。母がなんとなくおじいの分もご飯を作って、おじいの住む四畳半にそれを届けるのが僕の役目だった。
「今日は、おでん?おじいカラシほしいって絶対言うよ。」
「じゃあ、お皿の端っこにくっつけて持っていって」
「う