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人生は一箱ぶんのチョコレートみたいなもの

2023年は人生の谷底にいた。 今思えばそうだった。 春先からずっと悩まされた謎の咳や息切れ、微熱などの体調不良。全ての思考力と体力を奪っていくそれは、2023年の9月に私の左目に明らかなサインを送ってきて、11月にとうとう全身で弾けた。 これは私の闘病記というより、病と付き合う覚悟を決めた日からの記憶を文字にすることで次に進むための記録。 手に取ったのは腐ったチョコレートか、人生好転の気付け薬か。 35回目の誕生日を迎えてまだ2ヶ月ちょっと。 最初の診断では5つもの病

    • 誰かがそばにいてくれる、ということ。

      先に断っておくと、これは色恋の話ではない。 もしかしたら、いつかどこかでそんな話もあるかもしれないけれど。今は違うと言い切れる。 これはもっと大きくて、大事な話だ。自分を取り巻く大切な人の存在を、心の一番柔らかい部分で感じた、という話。 だからちゃんと書き留めておきたいと思った。 「あなたは、柔らかくないのよ。そのうえプライドが高いから、無駄な鎧を着ていて、しかもそれが尖っている。そんなんじゃ誰もあなたに近づこうなんて思わないわよ。甘い。しなやかさを手に入れなさい。」

      • 火加減ができない女と甘く解けるマロングラッセ

        栗の鬼皮はかたい。 お尻のざらざらしたところにそっと包丁を入れてきっかけを作ったあとは、渋皮を傷つけないように、優しく、でも力を込めて剥いていかなければならない。左の親指に何度も刃があたり、鮮やかな血が滲んできたけれど、そんなことが気にならないくらい没頭した。 マロングラッセは、とにかく下処理が大変なのだ。何度も水を替えてアク抜きし、渋皮にのこった筋や繊維を1つ1つ爪楊枝を使って取り除いていく。
けれど、柔らかくなった渋皮はとても脆い。さっきまであんなに主張していたのに、

        • バターナッツかぼちゃのスープが食べたい9月。それは、苦しいけど楽しい9月。

          はじめまして。あるいは、こんばんは。 前回の投稿が昔々ってくらいにあいてしまったけど、ここ1年はすごくすごく、濃密な時間を過ごしている。そんな日々に、少しだけ息つける気持ちになったので、ちょっとだけ書いておこうと思う。 私の9月1日の日記にはバターナッツかぼちゃのスープが食べたい、と書いてあった。それから、一瞬で9月半ば。何が起きたんだ・・・ ただいま東京実は今年の6月、昔色々あった東京に戻ってきた。京都は大好きだけど、やっぱりやりたいことに忠実になったら、選んだ会社は

        • 人生は一箱ぶんのチョコレートみたいなもの

        • 誰かがそばにいてくれる、ということ。

        • 火加減ができない女と甘く解けるマロングラッセ

        • バターナッツかぼちゃのスープが食べたい9月。それは、苦しいけど楽しい9月。

          だれだって、傷のひとつやふたつくらい

          こんばんは。あるいは、はじめまして。  わたしはいま、京都に住みながら大阪で働き、時々単発で東京でも仕事をする、という生活をしています。本業では営業をしていますが、週末や隙間の時間で企業などのPRに関わるライティングやコンセプトづくりなどをお手伝いしています。  ここに至るまでには、紆余曲折。というか、今考えてみれば、自分をすり減らし(からだは反比例)ながら、社会人という長い長い期間のはじまりを、東京という街で全力の全力で背伸びして楽しんできました。 でも、その代償が思

          だれだって、傷のひとつやふたつくらい