いま好きなものは、かつて好きだったひとでできている
私がいま好きなものは、ほとんど好きなひとから入ってきた。
自分でみつけて、これいい!ってなったものもあるけど、きっかけをくれるのはいつも好きなひとだった。
好きなひとが好きな本はすべて読んだし、音楽も聴いた。ドラマも映画も同じだった。
星野源、KingGnu。作家だと安部公房、村上春樹、遠藤周作。是枝監督や宮藤官九郎の昔の作品。
どんな気持ちで読んでいたのかな。この言葉、このシーン好きだろうなあ。
とかいろいろ考えたらきりがなくて、でも想像するのがたのしくて、すこしでも近づきたくてしょうがなかった。
たとえばどうにかして君のなか ああ入っていて その瞳から僕をのぞいたら いろんなことちょっとはわかるかも
B'z「今夜月の見える丘に」の歌詞のように、なかに入って考えていること全部知りたいと思ったことがある。
いいと思ったところが一致したときはすごくうれしかったっけ。
センスがいいとたまにほんとごく稀にほめてくれるひとがいるけど
好きなものが好きなひとでできていると気付いてからは、私がいままで出会ってきたひとをほめてくれているみたいで、うれしくなった。
疎遠になったひともなかにはいるけど、好きなものは続いている。