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「送料が高い、勉強しろ」と言われた話
最近、こんなメッセージが届きました。
![](https://assets.st-note.com/img/1647677025286-VTdbt4XZjy.jpg?width=1200)
これは、私が運営しているPrint creativeのオンラインショップのお問い合わせから入ったもの。
ちなみに、Print creativeがいただく送料は、全国一律550円(沖縄・離島は880円)であり、この送り主は弊社商品を購入していない。
毎月500人を超えるお客様とのご縁をいただくと、良くも悪くもビックリするような言葉を貰うことがある。これはきっとオンラインショップという顔を合わせない取引ならではのことであり、実店舗だったら経験できないこととすら思うことも多々ある。
このメッセージを見て、人ぞれぞれ思うことがあるだろうけど、今日は私の思ったことを率直に書いてみようかと。
このnoteを読んでほしい人は、同じく頑張るハンドメイド作家さん。
なぜなら、これでメンタルをやられてしまう人も少なくないと思うから。
自分にこのメッセージが届いたと仮定して、どう考え、どう行動するか?
答えに迷うのであれば、一度目を通してみてもらえたら嬉しいです。
そもそも送料とは?
まず、「送料」という概念について確認しておくと、郵便物や荷物を送るための移動料金のことをさす。
これは、佐川急便やヤマト運輸といった物流業者が定めたものであり、通販では販売者がお客様から一時的に預かる預り金である。販売者が得る利益とはならない。
つまり、物流業者が600円と指定したら、荷物を運んだ対価としてその金額を支払うのが販売者の義務となる。
では、物流業者を使わずに、販売者がお届けする、あるいは購入者が受け取りに来ると考えた場合どうであろうか?
例えば、東京都在住のお客様へPrint creativeが荷物を届けたとする。愛知からの移動になるから、まず、最寄り駅から名古屋駅までの運賃が240円、名古屋駅から東京駅まで新幹線を使って10,560円、東京駅からお客様の最寄り駅を250円とした場合…………
(240+10,560+250)×2=22,100円
22,100円という送料が荷物をお届けするのにかかる。もっと細かいことを言えば、本来人件費もかかっているわけだから、それを追加したら………とてもじゃないが、ネットで物は買えない。
つまり、小型荷物であれば3,000円以下(例えばヤマト運輸で北海道→沖縄の送料は2,030円)で全国へ荷物が届けられるというのは、物流業者の企業努力があってこそなのだ。
これは、凄いことのはずだ。
それを高い?
馬鹿言っちゃいけない。
世の中に無料は存在しない
このメッセージの送り主は、送料は高いとは言っているが、安くしろとは言っていない。オプションを設けるなどして勉強してほしいと言っている。
ここでいうオプションとは恐らく…
・送料無料
・○○○円以上の購入で送料無料
こういった類のことかと思われる。
ここで本質をおさらいしておきたい。
世の中に無料の物が存在するのか?
答えはNOだ。
例えば、駐車場無料というホテル。駐車場を設けるためにはコストが必ずかかっている。土地代、管理代、その他諸々。これらのコストが無くなることは有り得ないわけで、必ず誰かが負担している。ホテルの駐車場の場合、全ての部屋代に組み込まれていることが多い。これは、駐車場を使わないお客様が駐車場を使う人のために負担をしていることになる。
つまり、送料無料という概念の元、本来発生している送料は、あなたではない誰かが送料を負担しているということに他ならない。
カスタマーマイオピアにならないために
カスタマーマイオピアとは、顧客近視眼と言って顧客の言いなりになることをさす。
これに陥っているハンドメイド作家は少なくないはずだ。
ハンドメイド作家は独りで全てを決断しビジネスを行わなければならない以上、自分の知識、経験、スキルが決断材料となる。
この中で最も重要なことは、本質を見抜く力である。
この力がないと、「送料が高い」と言われれば、「送料高いんだ」と言葉を鵜呑みにして、「送料を見直さないといけない」「もっと安くしないと売れなくなる」と思い込んでしまったり、もっと言えば、お客様に「いくらが希望ですか?」と聞いてしまったり………こんな思考や行動を起こしてしまう可能性もある。
物事の本質をしっかりと見抜き、おさえることができれば、お客様の発言に左右されることなく、どうしたらうまくいくか決断することができる。
ビジネスは正しいかどうかではなく、うまくいっているかどうか。
うまくいくためにも、物事の本質を見抜く力を養っていきたい。
そんなことを改めて気づかせてくれたメッセージでした。
ありがとうございます。
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