鑑賞ログ「ベイビー・ブローカー」

220706@TOHOシネマズ上田

ま、話題作ですよね。
ソン・ガンホとカン・ドンウォンの共演作だったら観ないとな、ということで鑑賞。
是枝作品ということもプラス。
でも違う監督でも観ていた可能性は高い。
カン・ドンウォンが前に来日した時に、是枝監督と仕事するかもと言っていたのはこれだったんだなぁ。
「梨泰院クラス」に出ていたイ・ジュヨンも出てるし、役者たちの陣容がいいよね。個人的には「愛の不時着」に出ていたキム・ソニョンが出ていたのがツボ。


赤ちゃんポストに子を捨てた母と捨てられた子どもを中心に違法養子縁組を追う刑事も絡んでくる。
ソン・ガンホ演じるサンヒョン、カン・ドンウォン演じるドンス、さらにイ・ジウン演じる母親とその子どもが一つ屋根の下とはいかないけれど、擬似家族のように過ごした数日を描く。
サンヒョンもドンスも”家族”に難があり、それぞれの事情を描きながら思わぬサスペンス的な要素も加わってきて、違法養子縁組の問題だけでない重曹的なストーリーが展開される。

説明なくしれっと始まる冒頭の感じ、好き。
うまく表現できないけれど、少しずつ物語の要素が集まってきて、物語が進んでいく雰囲気も好き。
そして、ロードムービー的なところも良かったし、なんとなく湿った世界観も良かった。
伏線というか、それぞれの線は丁寧にもみほぐされてオーラスに向かう。

”存在すること”について欠けている部分がある登場人物を配置して、”この世に存在すること”の意味はあるのか、という壮大なところに行きそうになるけれど、とてもシンプルに着地するところにも好感を持てる。
最後の最後も意外性もあるし、腹落ち感もある。

ただ、是枝作品の良さは行間が多いことだと思うんだけれど、ちょっと今回は幅が広いというか、うーん。
なんとなくハマらなかった印象。

いい作品なんだけどな…。
なんでだろうか。

ちなみに、ペ・ドゥナの鼻先の丸みがかわいかった。
そして、ソン・ガンホはいい役者だなーと再確認。

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