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図書館の本棚 #2

宇宙はなぜ「暗い」のか?
 オルバースのパラドックスと宇宙の姿  
   津村耕司 著

オルバースのパラドックス

夜の空が暗いのはなぜか?
当たり前のようでいて、問いかけに答えようとしても言葉が口から出ませんね。

夜の暗さについて森の中の木々を例えに出されています。
どこまでも広がる森。森の木々が同じ太さだとして、目の前の2本の木の間に奥の木が見え、
その奥の2本の木の間にまた奥の木が見え・・・。
それを星に例えると、星と星の間に星があり、またその星の間に星があり。
すると、星の明るさで暗いとことがないはずですよね。・・・と。

確かにそうですね。
ディッグス、ケプラー、ゲーリッケの著名な方々が「宇宙空間も星の数も無限ではない」と考えましたが、ニュートンの万有引力の法則によって打ち消されました。

これって謎だよね・・・。と最初に声を上げたのはシェゾーという方でしたが、約80年後にオルバースが発表し、化学や物理方面であるあるの経緯により、現在では「オルバースのパラドックス」と呼ばれるそうです。

暗くなる理由についての考察

仮説1:恒星からの光が地球に届くまでの間に、何かに吸収された 説
シェゾーとオルバースは宇宙塵による光の吸収があるからではないか。と考えましたが、
星からの光は太陽と同じ6000K程度の熱い光を吸収した宇宙塵は同じくらい熱くなってしまい、同じだけの熱い光を放射するため宇宙に存在する光の量は変わらない。・・・からダメ。

仮説2:ブラックホール吸収 説
物資を吸収することでX線を放射して輝く。・・・からダメ。

夜空が暗い理由

1884年にケルヴィン卿(絶対温度の単位に名前が使われています)が、夜空は、太陽面の明るさの10兆分の1の明るさにしかならないと計算で説明しました。

無限に広い宇宙に星が無限に分布しているのなら、夜空は太陽面と同程度に明るくなるはずです。
ただしこの結論が導かれるためには、全ての星がずっと光っているという前提がありました。
ところが、実際の星の数密度はスカスカなので、夜空を明るくするためには、1000垓光年かなたまで見通す必要があります。
宇宙はなぜ「暗い」のか? より

星の寿命が約10兆分の1程度と短いため、ずっと常に光っている訳ではないから地球に届く光の量も10兆分の1になり、暗いのです。・・・要約するとこんな感じです。

現代では宇宙マイクロ波での宇宙の明るさの観測から138億光年(ビッグバン)かなたまでしか見る事ができず、それより遠い銀河の光は地球に届くのに、時間が足りないから。
なので、1000垓光年まで見通せば、夜空は明るくなる。・・・ようです。

ブラックホールの作り方


ブラックホールの作り方が載っていたので、あげておきますね。

   1)地球の半径を約9mmに圧縮します。
   2)出来上がりです。

長くなりました。面白い内容が沢山ありましたが、かなり端折ってます。
実際に手に取って読んでみて下さい。
分かりやすくいろいろな知識を入手できそうですよ。


頑張ってたお弁当。

2018.2.13

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