『為』のない生き方が惟神

『○○の為』という言葉を耳にすることがあります。

この『為』という言葉が使われる場合、人は心の中で算盤を弾いています。

人というのは何でも自分の思いどおりにしたい生き物です。

しかし我を押し通して悪い評価はされたくはありません。

それを隠すのに『○○の為』を使います。

人の為、あなたの為、みんなの為。

この言葉を使う背後には必ず、自分の為が隠れています。

なぜかと言うと人は個人があるという前提で生きている以上、自分のことを最優先にすることしか出来ないからです。

だから人の為、あなたの為、みんなの為は全て自分の為となるわけです。

そもそも本当にやりたいと思うことに『○○の為』など考えることすらありません。

皆さんも趣味などの好きなことをする時に『○○の為』とは微塵も思わないはずです。

しかし、それではいつまで経っても世界が良くならないから『個人などいない』『我善しをやめなさい』とグル達は言うんです。

もちろんグル達も『人の為に生きなさい』と言うこともありますがこれは方便です。

人がすぐに個人性をなくすことが出来ないのをグル達はよく知っています。

ただ少しでもマシな世界で留めるための方便として言っているに過ぎません。

文字でも証明されているように人が為を使う時、偽りになります。

偽りで物事が良くなることなどありません。

『為』をなくすためにはどうすれば良いでしょうか？

『為』を使って『為』をなくしていくことです。

『一切の為』と一切の立場に立てばいいんです。

立場を分けるから『為』が生まれるんです。

『為』があるから様々なくだらない思いや感情が生まれ、くだらない出来事が起こり続けるんです。

一切が自分となったら『為』は意味を失い、消え去ります。

『為』のない生き方は算盤を弾かない故に純粋そのものです。

その純粋さが神心であり、皆さんの正体です。

だから皆さんは後ろめたい気持ちや罪悪感を持つことができ、悪にはなりきれないんです。

以下は師匠の教えです。

【師匠の教え】
内面的一を体現した者にとって人の為がないんです。

だから人の為がなくなるほど世界の為に働けるが正しい。

これでも本当は正しくありません。

本当は内面的一を実現したものにとって何の為がないんです。

人の為とか世界の為と言う、為とは人の弾く算盤であって、算盤があると言うことはまだ心が汚れていると言うことなんです。

算盤を持たない生き方が惟神なんです。

でもこれでは人はわからないから、自他を区別せずに生きなさいと言うわけです。

または何が損か得かを教えるわけです。

損得勘定をなくすために損得勘定を教えるんです。

為のない生き方を教えるために為を教えているんです。

分離が消えたら為は消え去るからです。

まだ為である内はそれは汚れです。

なすものとなされるものがある間はまだ不浄なんです。

確かに正しく進んでいれば愛が深くなり、他人に親切になるがそう言う思いは自我の餌にしかなりません。

なす自分となされる他人があると言うことを壊して行くんだ。

自分が親切になったと言う思いを壊すんです。

それを洗濯または身魂磨きと言うんですよ。

絶え間なく続く、自他を分けて見ると言う分別が自と他の間に境界を生み出し続けているんです。

一を体験したければ分けるな。

分けなければ自然に壊れます。

これは自由ではないと言う視点です。

両方の視点を常に持ちなさい。

俊和さんが自分と呼ぶのもは神なんだよ。

神と言うものは上から見ると人、下から見ると神なんです。

俊和さん自身が貴方の内側の世界の神なんです。

外から見ると人です。

だから神は人と同じ姿をしていると言われるんです。

どこの世界の神も自分が神だとは気づいていない。

だから世界に自我神が存在するんです。

三千世界の人が全て神になることを岩戸開きと言います。

生き神だらけになるんです。

人が上の神と一体になるんです。

この地上でだけ起きることではないんです。

分かれ出た神は、神すら改心する必要があるんです。