2008年8月②
蝉の声がミーンミーンと鳴り響いていたあの日、
ついに生まれて始めての学外実習がスタートした。
保育園の午前中の厨房は忙しい!
厨房にはいろんなスタイルがあって、野菜の切り込みや仕込みを前日に終わらせておいて、当日は調理するのみのところもあれば、
朝食材を仕入れてすぐに切り込みや仕込みをし、調理を始めるところもある。
それは厨房によって様々だ。
実習先の厨房は、後者だった。
だから、とにかく忙しかった!
確か食数は250とかくらいだったと思うので、食材の量が多い。
当時はキュウリの皮を剥くことに必死で、どの野菜がどれだけあったのか詳しくは覚えていないが、
保育園で250食くらいだと、おそらく玉ねぎ10キロ、キャベツ10キロ、もやし40袋、人参5キロ、豚肉10キロ、魚だと80グラムの切り身が170切れとか、そんなかんじだと思う!
それを4、5人くらいでまず切り込みをし、調理師さんが大きな回転釜やスチームコンベクションオーブンなどを使用して大量調理をしていく。
調味料等はまずは献立通りの量で計量して準備しておく。
献立はもちろん栄養士さんが子ども達の為に、カロリーやたんぱく質、子どもに特に必要だとされている鉄分やカルシウムを効率よく摂取できるように緻密に計算されたメニューだ。
あと塩分!どこの保育園や学校給食でもおそらくそうだと思うが、子どもには出来るだけ薄味のものを食べさせたい。
子どもの頃から濃い味に慣れて塩分を採りすぎてしまうと、大人になって高血圧や痛風などの生活習慣病になるリスクが高まるからだ。
保育園児の1日の塩分摂取量の目安、、、は忘れたが、大人だと1日10グラム以下が理想とされている!
しかしそんな計算され尽くした献立も、調理が始まると。。。
調理師さん👩🍳醤油持ってきてー!!!
調理員さん👩🔧はーい!!
調理師さん👩🍳足しといてー!!!
調理員さん👩🔧はーい!!!
ドバドバドバドバドバドバドバドバドバドバドバド
という具合に、全く意味が無いものになる🤯
授業でやっていたのが、1食の献立を立てるのって手計算でやっていた当時は本当に大変だった!
なので、その光景を目にした時は、正直ちょっとした衝撃を受けた。
でも実際に栄養士の経験を経た今なら分かる!!
いくらパソコン上で数字の整った良い献立を考えても、食べてもらえなければ意味がない。
野菜の水分量は実際調理しないと分からないし、調味料の組み合わせだって味見をしなければこれを食べてもらえるのか分からない。
栄養士さんは栄養バランスの良い献立を考えることが仕事だが、調理師さんは美味しく食べてもらえる給食を作ることが仕事。
立場は違えど、子ども達に美味しくて安全な給食を食べてもらい、すくすく成長してほしいという思いは一緒なのだ。
ちなみに保育園給食といえば、食物アレルギー対応と離乳食の調理も欠かせない。
食物アレルギーはどこまで対応するかは園によって違うが、おそらく卵、乳辺りは除去食を提供する。
離乳食はミキサーを駆使し、赤ちゃんの歯ぐきで潰して食べられるご飯を用意する。
調理が終わったら次は盛り付けの時間。
これも時間との勝負だ。
正確には覚えていないが、年少クラスは各お皿に盛り付け、年中クラスからは食缶に配缶して提供したような。。
全く覚えていないが、多分そんなかんじ!
そんなこんなで、保育園の厨房の午前中はあっという間に終わるのである。
は!ちなみに私は、調理師さんや調理員さんにはっきり物申せる栄養士ではありませんでした。。
だって明らかに調理も切り込みも調理師さんや調理員さんの方が上手やし、仲良くなっていろいろ教えてほしいし。
そういうスタンスでやってたんですが、やはり見る人によって頼りないとか思われるのか。。
あの子本当に栄養士?とか、心ない言葉を影で言われたり。。
まぁ、いいんですけど!!
だってその通りやもーん😂
ちゃんと栄養士経験したんじゃけぇ、それでいいんです!
次回は、食育の授業について、です🙆
今日はめちゃくちゃ良い天気!昨日の雨が嘘のようですね!
今日も良い1日に🧚🧚🧚🧚
写真は、やっと作れた鯖の梅煮🐟です!!