自傷行為を繰り返す娘の気持ち
リスカ。
まさか自分の子供がするなんて。
信じられない。
どうしても、受け入れられない私。
娘は、いつも長袖を着て、
ずっと携帯を手放しませんでした。
そして、学校から帰って来ると、
とても機嫌が悪く、1人になりたいのに
学校に行っても、家にいても
1人になれない!!
と言って、いつもイライラしていました。
たまには、1人になりたいよな。
と思い、買い物ついでに、どこかで
お茶したり、少し離れた所まで行ったり、
3、4時間1人にさせてあげようと
思うようになり、家を空けました。
帰って来たら、
わりと落ち着いていたので
やっぱり、こういう時間も必要なんだな。
と思えました。
でも、
1人の時間を作ってあげた日に、
絆創膏のゴミが
テーブルにあったりしたので、
その時にしている事もわかりました。
私は、ますます
この子を1人にさせてはいけない!
と思いました。
1人の時に自傷行為をするから、
私がちゃんと、見守ってあげなきゃ!
そう思ったんです。
それから、私は、毎日毎日、
ずっと監視していました。
その時の私は、何かあったら
すぐに助けてあげる。
と思っていたのだけど、
娘にとっては24時間365日、
監視されていた。という事に当時の私は
全く気づいていませんでした。
次女には、自傷行為してるの?
とは、まだ聞けずにいましたが、
やっている事は、事実でした。
何度も、触れてみようと思いましたが、
出来なかったので、夫に相談しました。
LINEの事、私が実際に見て確認した事、
保健室の先生からの電話の事。全部です。
すると、夫から、
娘には、言わない方がいい。
と言われました。
でも、自傷行為って、
誰かに気づいてもらいたい。
っていう気持ちもあるんじゃない?
と言いました。
夫は、
死にたくてやってる事じゃないから、
心配しなくていい。
逆にその事に触れたら、
ますます心閉ざして、
自分達から離れていくから、
そのまま知らないふりをしてあげて。
そして、この事は、
担任にも、ママ友にも、
絶対に言わないでね。
どこで、
どう次女の耳に入るか分からないから。
と言われました。
私は、耳を疑いました。
え?それ、本気で言ってるの?って。
自傷行為するって、
自分でも、もうしようもない、
感情や、思い、周りの環境、
全てどうにもならなくて、
やりたくてやってるんじゃなくて、
そうでもしないと、
やっていららない!って
思ってやってるんじゃないの?
親の私達が、当たらず障らずでいいの?
見て見ぬふりなんて出来ないよ!
担任の先生にも、言わないなんて!
友達にも相談しちゃダメなんて、
私には出来ない。
娘が、こんな状態なのに、
何もしないで
見ていろって言うの?
そんなのおかしいよ。
絶対ダメだよ!
ちゃんと、娘と向き合って、
時間はかかるけど何回も話して、
自分を傷つけるのはダメだよ。
って言わなきゃ!
担任にも話して、
ちゃんと見ててもらわないと!
友達ぐらいには、相談させて!
私が、どうにかなりそう!
と、泣きながら訴えても、
全て却下されました。
こんな、興奮状態な時に、
ゆっくり冷静に話が出来ないから、
もう、この話はやめよう。
と、話す事すら出来なくなりました。
私は、気が狂いそうになりました。
何がいけないの?
娘は、悪くないよね。
私も、悪くない。
私の、気持ちを分かってくれない
夫が悪い。
そう思ってしまいました。
そして、
夫の言ってる事が正しいのか、
悪いのか分からないまま、
数日が過ぎました。
そして、娘は、だんだん学校も
休みがちになり、
携帯ばかり見て
ダラダラしている姿を見ているうちに、
私がイライラしてきました。
あんたの事でこんなに悩んでいるのに、
学校休んで、
携帯ばかりいじって何やってんの?
明日は、行きなさいよね!
と言う気持ちに変わってしまいました。
昨日休んだから、明日は行く。
でも、朝からは行けない。
じゃあ、2時間目からでも、
3時間目からでも行きなさい。
無理矢理連れて行くことで、
親の役目を果たしていると
勘違いしていたように思います。
でも、遅刻する時は、職員室に
一声かけないと、いけないので、
それが、娘は1人で出来ないから、
ママ、職員室までは来て。と言われ、
連れて行ってましたが、
私の予定もありましたが、
何時間目から行くのか
分からない状態だったので
急遽キャンセルしたり、
予定を変更する事が多くなりました。
イライラするから、たまには、
友達とも空いたいし、
身体も動かしたかったのに、
休むなら、
娘を留守番させて出かけられるけど
遅刻するなら、
学校に行くまで
私もどこにも行けず、
ただ何時に行くの?
と、イライラしながら、
待つしか出来ませんでした。
娘は、いつも、
行きたくない。
でも、行かなきゃ行けない。
と泣いているか、
携帯ばかり見ていました。
明日は、朝から行くから。
でも、何時になっても起きれない。
もう、2時間目始まるよ。
お昼になるよ。
5時間目始まっちゃうよ。
結局行けないの?
行く!行くって言ってるけど
全然行こうとしてないじゃない!
私の我慢の限界を超えてしまいました。
いつになったらちゃんと行けるのよ!
携帯ばかり見て!
夜遅くまで起きてるから
朝起きれないんじゃないの?
もう、携帯取り上げるしかないね!
出しなさい!もう、2度と使わせない!
そして、明日からは、
ちゃんと朝から行きなさいよ!
いいね!言ったからね!
と、泣き叫ぶ娘の言い分を全く無視して、携帯を取り上げようと必死になり、
娘も、娘でぶったり、蹴ったり
必死に抵抗していました。
それで、さらに私も頭に来て、
とうとう、娘の左手を掴んで袖をまくり、
こんな事してんじゃないわよ!
ママ、全部知ってるんだからね!
もう、こんな事やめてよ!
と、最悪な状態で、リスカの事を持ち出してしまいました。
娘は、ごめんなさい。ごめんなさい。と、両手を擦り合わせて、誤りました。
そして、携帯も、お願いだから返して。
これが無いと生きていけない。
死にたいけど、死ねないから、
携帯を見て必死に生きてるの。
携帯を見たくて言ってるんじゃない。
生きるために、少しでも生きなきゃ。
と思えるように必死なの。
死にたい気持ちを、必死に抑えてるの。
お願い、分かって。
もうしないから、リスカしないから。
お願い。携帯だけは取らないで。
学校も行くから。
ちゃんと朝から行くから。
そう、言われて、
やっと私も我にかえりました。
そして、少し頭を冷やしてくる。
と言って家を出ました。
たぶん、3〜4時間車の中で
泣いていたと思います。
そして、夕飯の買い物に行って帰りました。
娘は、布団に包まって寝ていました。
私は、お茶でも飲もうと
ダイニングテーブルに、座ったら、
絆創膏の紙屑が、
たくさん散らばっていました。
私は、また
どん底に突き落とされた感じがしました。
もう、何もかも嫌になりました。
誰も、私の事、分かってくれない。
こんなに、娘が心配なのに。
娘の笑顔が見たいだけなのに。
元気に学校に行って、
普通の中学生と同じようにして
欲しいだけなのに。
この、絆創膏の、ゴミ。
何枚もある。
きっと、何箇所か切ったんだ。
さっきは、もうしないっていったのに…
もう、何も考えたくありませんでした。
どんな顔して寝てるのかしら?
と娘を見に行ったら、
傷ついた左手が、布団から出ていました。
左手の内側の、手首から、肘までに、
たくさんの傷がありました。
今までのように、
キレイに並んだ傷ではなく、
長さも向きもいろんな傷が
無数にありました。
私は、ショックで何も言えませんでした。
悲しすぎて涙も出ませんでした。
私の方がどうにかなりそうでした。
この場から逃げ出したくなりました。
それでも、まだ、
友達にも相談しちゃいけないの?
担任にも話しちゃいけないの?
もう、耐えられない。
私は、どうなってもいいの?
と、夫への不満がたまってしまいました。
続く