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【※ネタバレ有】チェンソーマンを「コンピレーションアルバム」として語る。
皆さん、アニメ版チェンソーマン見ました?
めちゃくちゃ面白かったですよねぇ!
作画は綺麗だし描写も凄いですし声優さんの演技も凄く、引き込まれる展開も多くあったし、何よりアクションシーンが強烈にかっこよかったですよね!!
ぼくがチェンソーマンを見ててびっくりしたのは、エンディングが各話毎に合わせて曲もアニメーションも全部変わっている所でした!
作画テイスト、演出も、更には沢山の超豪華アーティストさん達が集結して、その回に合わせたエンディングが本当に楽しみでした!
今回は、全12話のエンディング曲+オープニング曲を「コンピレーションアルバム」として語っていきたいと思います。
とはいっても、オタクがチェンソーマンの感想を書いてるだけなので振り返り程度の気持ちで見て頂けると幸いです。
あくまでもこれは、音のオタクである僕の妄想なので、実際のチェンソーマンのコンピレーションアルバムは発売されておりません。(発売して♡)
ご了承ください。
~そもそもコンピレーションアルバムってなんやねん~
「コンピレーションアルバム」というのは、特定のテーマや一定のコンセプトに基づいて集められた楽曲によって構成された音楽アルバムのことを指します。
例を挙げるなら、ぼっちぼろまるさん主導の「ADVENTUNEシリーズ」の、「RPG」「悪人」「武器」をメインテーマに、参加したアーティストに与えられたそれぞれのテーマをそれぞれの解釈で構成されたアルバムや、USAGI Production主導の「VirtuaREALシリーズ」、TAKUYA the Bringerさん主導の「エンタスアルバムシリーズ」といった、アーティストとトラックメイカーが組み合わさったコラボレーションアルバムから、ただ単にそのアーティストさんのヒット曲、ベスト曲、未収録曲などを纏めたアルバムや映画やドラマ、アニメなどのサウンドトラックなどがあります。
チェンソーマンがどのタイプのアルバムになるかというと、当然ながらコンセプトタイプのアルバムになると思います。
全曲作品に寄り添って作られているので、絶対にそう。
解説は以上です。それでは行ってみよう!
オープニング:KICK BACK / 米津玄師
ボカロP「ハチ」として「マトリョシカ」「砂の惑星」といった名曲を生み出し、アーティストとしてデビューした後は「lemon」を皮切りに数多くのアニメ、映画、ドラマ作品の主題歌を手掛けてきた米津玄師が、チェンソーマンの物語に火をつけます。
米津さんがチェンソーマンを読んだ時の衝撃を歌にしたそうで、監督からのオーダーもあってか、ジェットコースターのような物凄く起伏のある曲になっています。すげぇ。
デンジ君の過ごしてきた不遇な環境、そこからマキマさんに拾われた事によって公安に所属することで徐々に悪化していく状況の中で、「幸せになりたい」という具体性のない目標を持って戦いに身を投じる様を歌詞と曲調に表しています。
いや、イントロのベースかっこすぎひん????
チェンソーのサウンドも最高にキマってます。かっこいい。
MVもTwitterを中心に話題を集め、コスプレや雑コラ動画なども多数投稿されています。おもろい。
オープニングアニメーションも、これからの展開を匂わせるような演出ばかり、作画の美しさも去ることながら、ドキドキとワクワクが高まっていくオープニングです!
もしかしたら、所々に伏線が隠されていたり……?
第1話「犬とチェンソー」:CHAINSAW BLOOD / Vaundy
「踊り子」を筆頭に、ドラマの主題歌となった「花占い」や「不可幸力」、「怪獣の花唄」などで人気を博したVaundyが、プロローグとなる1話のエンディングを担当。
本編ではスタッフロールとして流れたため、YouTube上で公開されている映像はスペシャルバージョンとなります。
デンジ君がヤクザの裏切り(と言うよりかはヤクザがゾンビの悪魔に操られたこと)によって殺されたが、ポチ太と契約を交わしたことで心臓にポチ太が宿り、新たに「チェンソーマン」として生まれ変わった事によるその快感と希望と、ポチ太を失ったことによるデンジ君の葛藤と悲しみがそのまま歌になっています。
これもうメインテーマでいいだろってレベルで完成度が高い。
サビの「血がたぎってもう煮立ってもうやめれない 砕ききっても穿っても止まぬ」という歌詞と「Tell me why cry?」が、まんまデンジ君の感情そのものを描いているみたいで本当に良い。
お互い傷つきあって出会って、それから数十年間苦楽を共にしてきた相棒だからこその喪失感と、ポチ太と契約し、心臓に宿ったことで一つになれた嬉しさ、喜び、そして新たに手に入れた武器への快感の入り混じった感情が全てつぎ込まれています。
これ全部詰めたVaundy本当に凄すぎる。
これはあくまで僕の感想なので深い事は何も書きませんが、これだけで色んな考察が出来ると思います。いっぱい聴いて考えよう。
第2話「東京到着」:残機 / ずっと真夜中でいいのに
「秒針を噛む」で大ヒットし、以降も数々のヒット曲を連発し日本の音楽シーンを彩った人気のユニット、ずとまよが2話を担当。
デンジ君がマキマさんに拾われ、公安・特異4課に配属。そこから同じ特異4課の早川アキと、同じ悪魔のパワーちゃんと出会い、色々やったりやらかしたりするお話です。
東京という事もあってか、曲もアニメーションもお洒落なテイストで描かれています。
このアニメーション、ずとまよのMVの雰囲気をしっかりと残しており、それでいてちゃんとチェンソーマンの世界観を描いているとても良いアニメーションになっています。
デンジ君、パワーちゃん、アキ君の日常を描き、そして最終的に三人集まるという終わり方、これからの展開考えると尚良い……
曲も最高だし何回でも聴けるが、アニメーションがとにかくお洒落……
サビのデンジ君が落下していくシーンは僕的に結構刺さりましたね。あの表現はセンス抜群です。
第3話「ニャーコの行方」:刃渡り2億センチ / マキシマム ザ ホルモン
1998年の結成以来、「恋のメガラバ」を筆頭に数々の名曲を生み出し、最近では「KAMIGAMI-神噛-」でTVアニメ「終末のワルキューレ」の主題歌を務めたロック界の重鎮マキシマム ザ ホルモンが3話のエンディングを担当。
パワーちゃんの傍にいた猫、ニャーコがコウモリの悪魔に攫われたということをパワーちゃんから聞き(パワーちゃんの胸を揉ませることを条件に)、ニャーコを救おうとコウモリの悪魔の隠れ住む古民家に向かったが、その先で不幸にもデンジ君はパワーちゃんに裏切られ、コウモリの悪魔との交換条件を果たしたパワーちゃんだったが、「不味い血だ!」と拒絶。結果的にニャーコもパワーちゃんも食べられてしまいます。
それに怒ったデンジ君は、ニャーコとパワーちゃんを取り戻すためにチェンソーを回す……といった展開。
アニメーション、演出、音楽、何から何までとにかくすげぇ。
歌詞も衝動だけで殴り書きしたみたいなフレーズがいくつも出てきて、パワーちゃんが食われた事によるデンジ君の心の中をグッチャグチャに描いてます。
特に「ヴン グゥル ぐでぇッーン グぇぐぅえ ヴヴン!グゥル グチャグチャ チャゲ! ヴヴンドゥルル ドゥイ ギャッダ! ベチョッ! ブンっ グル グチョッ!」辺り、完全にチェンソーになった時の効果音をそのまま歌詞にしてしまっていますね。恐ろしい効果音を歌詞にしたもんだ。とんでもねぇ。
この前後に、アキ君の契約悪魔である狐の悪魔を呼び出す時の合図「コン」が入っているのですが、この時だけ音が何も無くなるのが最高。
いやぁ本当に凄いですこれ。マキシマム ザ ホルモン、友達から布教はされてはいたものの、改めて凄いや……
第4話「救出」:錠剤 / TOOBOE
「春風」を始めとしたボカロ曲をjohn名義で輩出し、2019年より本名義で活動をスタートさせたTOOBOEが4話のエンディングを担当。
コウモリの悪魔を倒し、ニャーコとパワーちゃんを救出した後、そのパートナーであるヒルの悪魔が突然現れ、再び戦闘に。
苦戦していたっデンジ君の救援に駆け付けたアキ君の手によって事態は収まり事なきを得たが、ボロボロになってまで胸を揉むために戦うデンジ君に感銘を受け、アキ君の家のトイレで胸を揉ませようとしてあげるが……?といったお話。
完全にパワーちゃんだいすきクラブですね、はい。
この1分30秒という時間の中に、パワーちゃんのかわいい要素が全部つぎ込まれてます。愛が強い。
おまけに、2010年代のニコニコ動画で沢山見た「手描きMAD」を思わせるようなアニメーションなのがまた味があるといいますか、なんといいますか……この絶妙なテイストがまたいいなぁ~~!!って思うんですよ。分かります???
最初の「ワアアアアアアアア」からもうびっくりしますし、その後の笑顔もかわいい。
曲もパワーちゃんのテーマソングって感じで、どこまでも愛を感じます。かわいいね。
最後のデンジ君とアキ君の肩にガバッて乗せるパワーちゃんの笑顔がまたいい……最高です。
これだけでいくつもの衣装のパワーちゃんが拝められるんだろうか……(個人的にはゴスロリと制服が好き)
第5話「銃の悪魔」:インザバックルーム / syudou
Adoさんの代表曲「うっせぇわ」への楽曲提供と、「ビターチョコデコレーション」や「コールボーイ」「キュートなカノジョ」など、数々のボカロの名曲を輩出し、以前書いたVTuber音楽の記事でも紹介したVALISの「真夜中コンツェルト」も担当しているsyudouさんが、なんと本人歌唱で5話のエンディングを担当。
無事パワーちゃんの胸を揉むことができたデンジ君だったが、パッドによる偽装だったことと、あっという間に目標が終わってしまったことによる虚無感に襲われマキマさんに相談を持ち掛けると、お色気マシマシな展開になって胸を揉む時のムードについて教わる。
2話の時点で芽生えていた「マキマさんを抱きたい」という意思が更に強くなり、そのためにはどうすべきかを聞いたところ、「銃の悪魔を倒せ」と命じられる。
銃の悪魔の肉片を食べた悪魔が現れたホテルに潜入したところ、まさかの罠にはまり……というお話。
名前からも察せる通り、海外のインターネットミーム「The Backrooms」が元になった曲です。
勿論曲だけでなく、ここで初登場する永遠の悪魔の能力も、「The Backrooms」を彷彿とさせるようなものでした。
そんな罠にハマったデンジ君の心の叫びがそのまま歌詞になり、そのまま歌になったというのがこのインザバックルームという曲になります。
初めて聴いた時は「おっかっこいいな」とは思いつつ、そこまで惹かれなかったんですけど、だんだん聴いていく内に好きになってしまいました。
syudouさん特有の中毒性の高いメロディといいますか、聴いた人の心を掴んで離さない。そういった魔力がこの曲にはありました。
サビの叫びながら歌うのが本当にデンジ君を表現しきっていて圧倒されました……すげぇ歌唱力だ……
アニメーションも、不安と恐怖を具現化したような合わせ鏡の演出、ケンタウロスや馬、首のないドラゴンや永遠に続く螺旋階段といった様々な演出があります。これ結構好き。
特に、万華鏡のように散りばめられて出てくるマキマさんが美しかったですねぇ。必見です。
ちなみにsyudouさん、ハチとして活動していた頃の米津玄師さんに強い憧れをもってボカロPを始めたというエピソードもあり、syudouさんにとっては憧れの人と同じ作品に携われた夢のような作品になります。温まる話ですね。
第6話「デンジを殺せ」:大脳的なランデブー / Kanaria
「KING」「エンヴィーベイビー」「酔いどれ知らず」等、数々のボカロ曲を生み出してきたKanariaさんが、こちらも本人歌唱で6話のエンディングを担当。
永遠の悪魔の力によりホテルの8階に閉じ込められたデンジ達特異4課は、徐々にコベニちゃんや荒井達の精神を蝕んでいく。
仕舞には「デンジの心臓を寄越せ」という言葉に従ってしまい、全員がデンジを殺せば万事解決という思考となりかなり追い込まれたが、名案を思い付いたデンジ君はチェンソーとなり……というお話。
これまでの曲の中では割とシンプルめですが、Kanariaさんの味がしっかりと出ていて、尚且つ6話のイメージに合わせて世界観が作られているのが凄いなぁと思いました。
この曲がKanariaさんにとって初の本人歌唱曲だったのですが、声がめちゃくちゃ良い。本当に良い。
アニメーションも、永遠の空間に閉じ込められた事を意識させつつ、徐々に精神的に蝕められていく様が美しく描かれています。
第7話「キスの味」:ちゅ、多様性 / ano
2013年から2019年までアイドルグループ「ゆるめるモ!」に在籍し、2020年以降は「ano」としてアーティスト活動をスタート。以降は「AIDA」「普変」「絶対小悪魔コーデ」などの楽曲を生み出したanoが7話のエンディングを担当。
デンジ君の名案により永遠の悪魔を倒し、銃の悪魔に一歩近づけたことを記念して、特異4課で飲み会を開くことに。
翌週から京都に遠征に行ってしまうマキマさんも誘い、楽しい飲み会が幕を開けた。
そこでデンジ君は、初めてのキスをマキマさんとではなく姫野先輩とするのだが……?というお話。
ただでさえ鬱になるチェンソーマンの、TVアニメ版唯一と言っていいお色気+癒し回です。ここでムフフな展開を期待した方も結構いるんじゃないんでしょうか?
そんなムフフを期待したら、まさかのゲロチュー……んなオチあるかー!!!!!
そんな感情のまま見ていたら、デンジ君がほろ酔いの状態の姫野先輩にお持ち帰りされて、そのまま……?と言ったところでこれが流れます。
ブラウン管テレビが映り、画面から80~90年代のアニメを思わせるテイストのデンジ君やマキマさんが登場。
映像の下の方に歌詞字幕が付いているのが本当に80~90年代のアニメのそれで声が出た。最高です。
そこから80~90年代のアニメによくあったテイストのセクシーなイラストが、マキマさん、パワーちゃん、姫野先輩と続きます。
ここだけ見てるとレトロなエンディングなのですが、そこから「Get-get-get on!(ゲゲゲロ) Get-get-get on! (ゲゲゲロ)Get on chu!(ゲロチュー)」ですからね。
しかも映像付き。エグイって。
初見の時ここで大爆笑した記憶があります。ガチで天才。
anoちゃんの曲の歌詞には、メロディにピッタリと合った韻を踏んだワードが多い上に、キャッチーなフレーズが至る所にあるのでものすごーく中毒性が高いです。分かりやすい。
ちなみにこの曲、MVでanoちゃんが踊っていたダンスがTikTokで大流行したみたいで、ゲロチューコンテストなるものが開催される程に盛り上がっていたみたいです。凄いですねぇ。
第8話「銃声」:first death / TK from 凛として時雨
TVアニメ「PSYCHO-PASS」の主題歌「abnormalize」等で有名なロックバンド、凛として時雨のボーカル、北嶋徹さんのソロ名義として、「unravel」「P.S. RED I」「will-ill」など、数々のアニメ主題歌を担当してきたTK from 凛として時雨が8話のエンディングを担当。
姫野先輩にお持ち帰りされたデンジ君だったが、特に何もなく朝を迎えた。
話していく内に両者の利害が一致し、姫野先輩はマキマさんとデンジ君を、デンジ君は姫野先輩とアキ君を付き合わせるための同盟を組むことになった。
ところが、突如謎の集団の襲撃に合い、特異4課は絶体絶命のピンチを迎える……といったお話。
正直に言います。
これが一番ぶっ刺さりました。
この回のラストに至るまで濃密に姫野先輩とアキ君の過去を描いていたからこそ、本当にあの死に方が酷くてしょうがないし、なんで報われないんだ……っていう悔しい感情も抱く。
そんな感情を持ったままこれを流されたらもう溜まったもんじゃない。
ただ無心で頭を縦に振ってしまっていた……
アニメーションも、姫野先輩とアキ君と、それぞれの過去、姫野先輩が夢見ていた理想の世界、そして残されたアキ君と、花束に添えられたタバコが綺麗に描かれていてほんっっっとうに綺麗で残酷で…………
姫野先輩の初登場からここまでの完成度が高すぎて鳥肌立ってしまった。
そしてこれを残酷に美しく狂気的に歌い上げる北嶋徹さんもまぁすげぇ。
しかも、「死」という表現を「ファーストキス」で例えて、それを「first death」として解釈するのがもう最高ですね。
てか、何の言葉もなしに純粋にかっけぇ。マジで。
「unravel」や「abnormalize」の時もそうだったけど、一度聴くと一瞬で耳に残って、永遠に耳から離れることはないです。
いやぁ凄い……何度でも聴きたい……
これは僕の考察になってしまうんですが、「とろける様なキスをして First deathを君に捧ぐから」という歌詞、まるで姫野先輩がアキ君に伝えた最期の告白の台詞みたいに聞こえるな……
第9話「京都より」:Deep down / Aimer
「RE:I AM」「StarRingChild」「残響散歌」「I beg you」等、数々の名作アニメを彩ってきた超豪華アーティスト、Aimerが9話のエンディングを担当。
特異4課が襲撃され、姫野先輩を始めとした犠牲者も多数出てしまい壊滅的なダメージを受けてしまう。
京都へ移動中だったマキマさんも襲撃に合い死亡したかに思われたが、無事に生きており、襲撃者を抹殺した。
一方、姫野先輩を失ったデンジ一行は、姫野先輩の契約悪魔のゴーストが最後の力を振り絞ってデンジ君をチェンソーへと変え、集団の一味であったサムライソードと対決する……
結果的にはサムライソードに敗北してしまうが、京都にいるマキマさんからの残虐な逆襲が、サムライソードと沢渡アカネが率いる集団に襲い掛かる……というお話。
マキマさんの契約悪魔、エグすぎるだろ……
人の命を触媒にして、人の体を遠隔で操るだなんて……
そんな悪魔の力と、姫野先輩へのレクイエムを交えたのがこちらのアニメーション。
芸術的だし、綺麗だし、最後のシルエットからタバコに変わるのがもうなんとも……せつない……
「命の悲鳴 途絶え闇へ」から死を表現し、そこから永遠の眠りに落ちるまでの意識がなくなる模様を表現した、まるで姫野先輩やマキマさんにやられた人たちの死後の意識を描いているかのような歌詞でほんとうにゾクゾクした。
そしてやっぱりAimerさんの声がまた綺麗なんだわ……「死」という難しいテーマを本当に美しく歌い上げるな……天才です。
第10話「もっとボロボロ」:DOGLAND / PEOPLE 1
2019年に結成され、以来SNSで注目を集めているバンド、PEOPLE 1が10話のエンディングを担当。PEOPLE 1にとっては、これが初のタイアップ曲となります。
一連の襲撃により、戦力を失った特異4課。
アキ君は病院で目が覚めるも、姫野先輩が死んだことを受け入れることが出来ず泣きわめいていた。
一方、マキマさんは4課を強化する為にデンジ君とパワーちゃんに新たな指導役を付けることにしたが……というお話。
ここに来て、僕も知らない新興バンドが登場。
純粋にかっこいいですし、しっかりとチェンソーマンの世界観に寄り添っています。
歌詞もしっかり10話の内容を抑えてますし、イントロの大人しめなメロディからサビで一気に弾けるのも気持ちいい。
この歌詞、指導役の岸辺に対する鬱憤だと考えるとかなり解釈一致なんですよね……いいね……
アニメーションも、実写を巧みに使いつつ、裏路地を駆け抜けるデンジ君や、今までの悪魔が出てくる演出が印象的でした。
PEOPLE 1いいですねぇ。これが初めてなのが信じられない……
第11話「作戦開始」:バイオレンス / 女王蜂
「聖戦」「火炎」「HALF」といった、数々の映画やドラマ、アニメの主題歌を担当した女王蜂が11話のエンディングを担当。
契約悪魔を失ったアキ君は、新たに未来の悪魔と契約し、デンジ君とパワーちゃんもまた、岸辺の手によって鍛え上げられていた。
サムライソードや、その仲間がいるアジトを突き止め、特異4課を始めとした公安による反撃が始まる……というお話。
女王蜂というバンド、これも僕初めて聴いた所なんですけど、めっちゃかっこいいですね!音が気持ち良すぎる!
4分の4拍子のテンポのいいメロディが本当に気持ちいい。マジで一生聴ける。
あとアヴさんの歌声がめっっちゃかっこいい。綺麗なのでいっぱい聴こうね!
アニメーションもモノクロで描かれていて、ハイセンスな演出とそれに合わせて動くキャラクター達、全てが曲に合わせて動いているので見ていてほんとうに気持ちいい。めっちゃ爽快感のあるエンディングになっています。
最終回見た後に歌詞を見てみると、最終回ラストで触れた夢の話についてちょっとした描写があるのではないか……?と思ったりします。
最初の「ああまた正夢ばかり」ってとこなんですけど、考えすぎですかね……?
まぁでも、これは一度聴いたら絶対好きになると思います。みんなも絶対好きになる。
第12話「日本刀VSチェンソー」:ファイトソング / Eve
2009年から歌い手としてスタートし、2019年より歌手としてメジャーデビュー。以降は「廻廻奇譚」「ドラマツルギー」「蒼のワルツ」など、数々の映画やドラマ、アニメの主題歌を担当してきたEveが最終話のエンディングを担当。冒頭7秒は本編のシーンが使われていたため、こちらの動画はスペシャルバージョンとなっております。
公安によるサムライソード、沢渡アカネ率いる集団のアジトの襲撃が始まり、各所で戦闘が発生した。
アキ君は、沢渡アカネが操るゴーストに殺されかけるも、ゴーストの意思で姫野先輩が持っていたタバコをアキ君に託し、そのままアキ君の剣を受け入れた。
一方デンジ君は、バディで動いていたパワーちゃんをほったらかしてサムライソードの元へ行き、交渉が行われるもデンジ君がこれを拒否、そしてサムライソードとの最後の戦いが始まる……というお話。
最後の最後にでっかいの持ってきたなぁ~~~~~~~!!!!!!!!!これはあまりにも豪華すぎる!!!!!!!!
豪華すぎて声出ましたもんほんとにやべぇ。
曲も、終わりに向かっていく感傷的なメロディで、歌詞もまた、今までのデンジ君の心に寄り添っていて、目の前の幸せを噛み締めているのがひしひしと感じられます。
アニメーションもまたすんんんんごい良い……最初はあんなに仲が悪かった3人が、こうして一緒に出掛けたり、買い物したり、一緒のテーブルで一緒にご飯を食べて笑いあう、"ごく普通の日常"……
当たり前の事かもしれないけど、当たり前だからこそ、彼らにとってはそれが救いなのであって、憩いの時間だという事になるんです。
ただでさえデビルハンターは死と隣り合わせだから心も壊れやすい。
だからこそ、こういう時間は本当に大切……
それを改めて思わせる神エンディング、最終回にふさわしい完璧な楽曲でした……
いやぁMAPPAさんほんとずるいよ……さてはコンピレーションアルバム作る想定でやってますね????
~感想~
さて、全12話、全13曲を語ってきたわけなんですけども、こうして並べると本当にコンピレーションアルバム作るつもりでやってんじゃねぇかなって思えてきますね。
だって、コンピレーションアルバムには大体、曲の強弱があるんですけど、それがしっかりあるんですよ。
大人しめの曲から激しめの曲、アップテンポな曲、それらを一気に締めくくる曲までしっかり存在していて、めちゃくちゃ完成度が高い。
それぞれの曲に、各話ごとのイメージがアーティストの解釈で描かれているので、振り返りは勿論、その回を担当したアーティストさんの味を楽しめる事。また、毎回曲が違うので、「次は誰が歌うんだ?」っていうワクワク感が堪らないですね。
本当にアルバムとして出しても完成度が高いので、可能なら発売してほしいですね。マジで。
ってな感じで今回はチェンソーマンをコンピレーションアルバムとして語るだけ(とは言ってるけどただの感想)の記事でした!それでは~!!