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正体

アンコール!アンコール!アンコール!

私の中のリトル私がエンドロール後に叫んでいました。続編が観たいとかじゃなくて、もっとこの作品を観ていたい。まだまだ食べれます的な。150分くらいあってもいいくらい。

複雑に絡み合った一本道

そんな作品。

死刑囚が脱獄してそれを警察が追っかける、ただそれだけのお話し。なのだけれども。

様々な人達の人生や信念やしがらみや何やかんやあれやこれやが色々と絡み合って展開していく。

主人公の横浜流星が最後に答えた、逃げた理由、それが唯一のテーマなんじゃないかと。それが全てなんじゃないかと。

所々で使用される音楽がとても効果的で、あっちこっちに感情が振り回されました。見せ方もウマイ。

有罪無罪を決めることにはどんな意味があるのだろうか。所謂物語には裁判のシーンやら話しがクサる程出てきて、これからもクサる程出てくるのだろうけど、そもそもそれって何のためなのだろうか。裁判をする、罪を決める、それは必要なのだろうか。なんて哲学的なコトを少し考えてしまった。ラストシーンを見て。

無罪で万歳有罪で残念、そんな単純なことでもないだろうし。

もっと見ていたかった理由はキャスト陣の重厚過ぎる演技からくるものでしょうきっと。松重豊さんのファーストシーンなんて、台詞無かったけど遠目に映った時店でもう雰囲気がひしひしと。

そこにある意味対峙した山田孝之さんの、常にイチモツを腹に抱えたままの表情が素晴らしかった。

吉岡里帆さん田中哲司さん親子の絶望感と希望。駿河太郎さんの嫌な野郎っぷり、木野花さんは出番少なめながらの存在感。

登場人物達そのままで連ドラ化してほしい。テレ東の深夜枠あたりで

山下敦弘中村義洋吉田恵輔私的三大監督に並びました藤井道人監督


余命10年もよかったなー

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