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教えて!Sansan式【インサイドセールス】の仕組み ~既存顧客編~

はじめに

こんにちは!note編集部の菅原です。
今回はSansanのセールスディベロップメント部(以下SD部)の各グループ紹介の第一弾として、既存領域のインサイドセールスチームについてご紹介します!

そもそもSansanの組織体制ってどうなっているの?という場合は、先に下記の記事を見ていただくとわかりやすいです!

既存顧客(プロダクトを導入いただいている顧客)向けのインサイドセールス(以下既存IS)、あまりイメージが湧かない方も多いと思います...!
実際に私もSansanへ入社するまでは、インサイドセールス = 新規顧客開拓(プロダクトを未だ導入していない顧客) のイメージでした。

この記事では、Sansanの既存領域におけるISの役割や仕組み、実際の業務などをお伝えして、既存ISの魅力が伝わったらいいなと思います。
では早速見ていきましょう~!



一般的なインサイドセールスとの違い

早速ですが、Sansanの既存領域におけるISの組織は、一般的な新規領域のISの組織モデルとは異なります。

新規領域では、左の図のようにマーケが獲得したリード(※1)に対して、ISがアプローチ、商談獲得する役割を担い、フィールドセールス(以下FS)に繋ぎ、その後の運用はカスタマーサクセス(以下CS)に繋ぐ、というモデルが多いかと思います。
Sansanの既存領域では、右の図のように、顧客を中心とした「フライホイール」(※2)の組織モデルを運用しています。その中で既存ISは、マーケが獲得してきたリードへのアプローチのみならず、常にFSやCSと連携しながら顧客へアプローチして、アップセルの機会を創出することが役割になります。

各領域における組織モデル

組織のモデルは上記の通りですが、既存のISの動き方においても、一般的なISとは異なる部分があります。
一般的なISは、反響型と言われるインバウンドの「SDR」、新規開拓型と言われるアウトバウンドの「BDR」の組織に大きく分類されるかと思います。
Sansanにおける既存ISは「既存SD」と呼ばれていますが、そのSDRとBDRを掛け合わせた動きを取る組織です。
グループ名は「SDR2」なので、SDRの枠を超えた組織と思ってもらえると良いかと思います...!

具体的には、SDRとしてのLead to Actionの動きと、BDRとして企業開拓のアプローチをしています。どちらかというと、後者のBDR的な動きがメインです。ただ、BDRとしても完全なアウトバウンドではなく、現在はアクティブ(※3)ではない、過去接点のあるリードに対してのアプローチがメインです。FSとターゲット企業を決め、どの部門にどういう文脈でアプローチするのか、戦略・戦術を決め、アプローチします。

また、現在の契約状況、過去接点の経緯、商談有無、商談結果、FSやCSなどの動きも確認し、たくさんの情報・データをもとに、他部署と連携を取りながら活動しています。

一言で言うと、「フライホイール型で、SDRとBDRを掛け合わせた組織」でしょうか。前例があまりない組織なので「自分たちで既存領域を切り開いていく!」という気持ちで日々ミッションと向き合っています!


※1 見込み顧客
※2 HubSpot社が採用しているビジネスモデル
※3 最近で資料ダウンロードやセミナー参加などの顧客接点があるリード

私たちのミッションとチーム体制

SDR2、私たちのグループでは「“Sansan事業の最大化”をExpansionでリードする」というミッションを掲げています。
顧客と相対する組織はいくつかありますが、「守り」としてCSが活用促進や解約阻止に向き合い、「攻め」としてSDとFSがアップセル創出のために動いています。顧客の事業成長やSansanのプロダクト価値の最大化をSDがリードしていきたいという思いを込めています。

現在は、マネジャー1名と4名のメンバーで構成されており、SD部全体で見ると比較的社歴が長めのメンバーが在籍しています。
新規のSDRを経験してから、既存SDグループへ異動するメンバーが多いです!

下図の通り、既存領域の3つのFS組織それぞれと戦略的に連携して動いており、Sansanの既存顧客8,000社以上のうち、大部分を4人のメンバーで担当しています。

既存領域の組織構成

また、SD1名に対して複数のFSがペアとなって動いているので、グループ内の連携だけではなく、隣接するFSやCS組織との連携が不可欠です。中期的なパイプラインの安定的な創出のため、各営業部の案件状況を把握した上、商談の質と量をコントロールする調整弁の役割を担い、ミッション実現に向き合っています。(少数精鋭で頑張っています!!)

既存領域におけるKPI指標

そしてミッション実現のため、SDは営業へ商談創出をすることがメインの業務になりますが、下記のKPI指標をおいています。

  1. 商談獲得件数

  2. フェーズ3件数(※以下P3件数)

商談獲得件数は、SD部共通のKPIです。
特に既存領域においては、顧客の活用状況や事業の動向を踏まえた提案が必要になるため確認事項が多岐にわたり実際の顧客コミュニケーション量が低下しやすい傾向にあります。時間を掛けて顧客理解度を高める「質」の方に偏りやすい中、「量」を生み出すためにKPIとして設定されています。

P3件数とは、Sansanでは受注までの案件の進捗フェーズを7つに分けて管理しており、その中の「P3:推進者との提案内容合意」の要件を満たす件数です。量だけではなく、
質の担保という目的でP3件数指標があります。やみくもに商談を獲得するのではなく、意図して推進者との商談を獲得し、FSが最短で案件を進められるよう意識しています。

既存領域では、BDRの要素が強いので、マーケが獲得したリードに対してだけではなく、対企業としてのExpansionの余地を見て、蓄積された情報から適切な部署や推進者・キーマンを見つけて商談獲得をする必要があります。その適切な推進者を見極めるためには、FSと連携して情報共有を行い、戦略を立ててP3になる商談を獲得していく必要があります。

フライホイールモデルだからこそ、自部門の達成だけに目を向けるのではなく、既存領域の達成のために、他部署と密接に関わりながら一丸となって頑張っています。
その分、FSの目標が達成出来た時はSDとしてすごく嬉しいですし、既存SDの目標が達成出来た時はFSも喜んでくれて、喜びも倍増です!

メンバーの1日

ここまで既存SDについて、概要やミッションなどお伝えしてきましたが実際には、下記のようなスケジュールで1日を過ごしています。

朝会後には、チームMTGで各施策の進捗の確認やナレッジシェアをします。他メンバーがどのようなリードに、どのようなコールで商談獲得をしたのか、またその案件の進捗を共有することで、チーム全員が成果を出せるように協力し合っています。

その後はメインの業務である顧客アプローチです。コールだけではなく、メールも組み合わせてアプローチします。既存SDでは、コールとメール合わせて1日40アクションを目安として行動しています。ただコールとメールに向き合うだけではなく、商談獲得出来た際には「ナイスアポ!」と声かけし、お互いを称賛して高めあいながら業務をしています。

また、月間や四半期の目標から逆算して日次でのチーム商談獲得目標を決めて活動しているので、カウントダウン形式で「あと〇アポ!」と声を掛け合ってお互いを鼓舞しながら、チームで数字を追っています。
(全員月間100アポ獲得を目指してます!)
ちなみに、Slackでも都度商談獲得報告してカウントダウンをしているので、在宅勤務時にも下記のようにスタンプでお互いを称賛し合って頑張っています!(ふざけたスタンプを押したりして、楽しみながら頑張っています!)

Slackでの商談獲得報告

午後は、コール業務のほか担当FSや、マネジャーとの1on1をします。
FSとの1on1は週次で開催し、進行中施策に対してモニタリングと軌道修正して、FSと目線を合わせて施策や案件推進をするために行っています。
具体的には、施策においての企業攻略の戦術の検討、実施済み商談の振り返りと、次にアプローチするべきリードの選定や、進捗が滞っている案件のアプローチの相談などです。お互いの進捗状況を踏まえ、施策をどう進めるのか、保有している案件をどう動かすのか、という相談を行います。その他、FSのチームMTGに参加して、チーム単位での情報共有を行う日もあります。

マネジャーとの1on1では、週次で作成しているPDCAシートをもとに振り返りと、今週の取り組みを共有してリプランニングしながらKPIの達成のための壁打ちをします。(具体的なPDCAシートの振り返りについては別途記事公開予定です!)
また数字進捗以外にも、取り組みたいことの相談や壁打ちなど、メンバーに合わせて時間を使ってくれます。例えば、このnote記事の相談もしました!

そして、終業時には当日の成果の振り返りと明日の動きについて確認します。コール、メール件数や、アプローチしたリード数、企業数などを可視化しているので、それに基づいて自身のKPI達成に向けた計画からの振り返り、施策に基づいた各種CVRを確認し、明日以降の動きを決めます。日次でのプランニングを重要視しています!

19:00前には帰宅していることがほとんどで、チームで飲みに行くこともあります。終業後には「ヨリアイ」という社内施策があるので、それを利用して集まって飲むことも多いですね!
(ヨリアイについては下記の記事で紹介されています!)


SDはKPI達成において、一発逆転がない組織です。だからこそ日々の積み重ねが重要です。
そのため日次でモニタリングをして、リプランを重ね、軌道修正しながら毎日PDCAを回しています。

既存インサイドセールスのやりがい

チームミッションである「”Sansan事業の最大化”をExpansionでリードする」を体現している時、やりがいを感じます。ターゲティングした企業から、キーマンを見つけ出し、商談を獲得出来たとき。その商談から受注が生まれたとき、Sansanの事業への貢献だけではなく、顧客へ変化をもたらすことができた「顧客をリードできた」とも感じ、やりがいがあります。

既存領域において、インサイドセールスが存在しない企業は多いです。既存FSやCSがその役割を担っていることが多いかと思います。業界を見るとそんな状況の中で、既存SDがきっかけで新しい接点が生まれ、Expansionは難しいと考えていた企業で新しいキーマンを見つけることができたり、顧客からの声を拾ってプロダクトの改善に繋がったり、やりがいを感じる瞬間は多いです。

既存SDの役割は何か、どう動いたら事業に貢献できるのか、挑戦を繰り返しながら、価値を切り拓いています。

グループマネジャーから

私たちSaaS企業は従来の売り切り型のビジネスとは異なり、継続的にサービスを利用いただくことで、顧客体験のリッチ化や自社収益の最大化を目指すリカーリングビジネスモデルです。
ISといえば新規開拓というのが一般的には多い中で、既存SDはカスタマーグロースを支援し、Expansion MRRを生み出し続けることをミッションとしています。

広義なカスタマーサクセス業務の営みの中で、特化した役割を果たすために大切なことは自社(あるいは自部門)本位ではいけないということです。自部門の最適化にはFSやCSなどの他部門のほか、お客さまとの関係性をしっかりと構築し、それぞれのハブとならなくてはいけない非常に重要なポジションだと感じています。

既存顧客と対峙する営業担当者であれば、売上を作る攻めの活動と売上を維持する守りの活動の両輪を回し続ける中で、業務量が膨らんでいく感覚があると思います。そんな中で、私たちのような既存IS組織の存在価値を明確化させていくことで、インサイドセールス職の面白みや広がりを世の中に浸透させられたら面白いですね。
当社が掲げるビジョン、「ビジネスインフラになる」を追求する中で、私たち既存SDが非連続な成長の原動力となっていきたいと考えています。

さいごに

いかがでしたでしょうか。

現在、チームでは半期KPIの150%達成を目指して、毎日活動しています。
SD部では今まで創出したことのない成果になるので、未開の地ではありますが、枠を超えた成果を出せるよう、周りを巻き込みながらメンバー全員でこれからも既存SDの価値を切り拓いていきます。

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最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
他のSDグループの記事も発信していきます!
お楽しみに!

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