涙腺に良いサプリ~文武日記①
2024年7月2X日
仕事で書く記事の参考に、『今夜、ロマンス劇場で』という作品を観た。久しぶりに映画を観て泣いた。今日は、『虎に翼』の涼子さまと玉ちゃんの仲直りシーンでも泣いた。よく泣く日だ。多分、年齢的に涙腺が弱くなっているのだと思う。今のペースで涙腺が衰えていくと、劇場版『鬼滅の刃』で猗窩座の走馬灯を観た日には、どうなってしまうのか。劇場でアニメを観て号泣するアラフィフのおっさんというのも、なかなかに気持ち悪い。
「涙腺 鍛え方」で検索してみた。「別のことを考える」とか、「深呼吸する」とか、「気のそらし方」ばかりが出てくる。違う。それでは根本的な解決にならない。「涙腺に効く筋トレ」とか、「涙腺に良いサプリ」とか、そういうことを知りたいんだ。ないのか、涙腺立て伏せとか。
「モノクロ映画のヒロインがスクリーンから抜け出して映画監督志望の青年と恋に落ちる」
僕ぐらい涙腺がゆるいと、このあらすじを聞いただけで鼻の奥がツンとする。浅田次郎とか大林宣彦とか『夏目友人帳』とかにありがちな「人と人ならざる者の恋」という物語には、めっぽう弱い。
主演の2人、綾瀬はるかと坂口健太郎も良いのだが、武内英樹監督のコメディ面を一手に引き受けた北村一輝が素晴らしい。『蒲田行進曲』の銀ちゃんを10倍濃くしたような、アクの強い昭和の大スターをいきいきと演じている。ただのコメディ・リリーフかと思ってたら、いいこと言ったりもする。
「男が簡単に下を向くな。男の視線は常に未来。好きな女との未来を見つめて生きるものさ。下を向いてたら、今しか見えないぜ」
あえて芝居がかった口調で喋るところも、テレが感じられてとても良い。
こういう泣かせに来てる映画でまんまと泣いてしまう僕は、本当にチョロいと思う。涙腺が弱っているものだから、これからますますチョロくなっていく。
「正しい涙腺の鍛え方」を、求む。
2024年7月2X日
書いてみたかったメディアに応募をした。そのメディアに合いそうな自らの過去記事を3本貼り、熱意を伝え、軽く書きたい記事の提案もした。そのメディアと僕の親和性も、悪くないと思う。
だが問題は、「WordPless入稿できる方、大歓迎!」という文言だ。
僕は元々、パソコンが大の苦手だった。機械と名の付く物はすべて苦手で、特にパソコンは恐怖の対象であり、諸悪の根源であり、アンゴルモアの大王であった。極力触らないよう、関わらないよう、視界に入れないようにして生きてきた。noteで書きだしてからも、すべてスマホで書いていた。
ダメ元で応募した、あるメディアのライター募集で採用されてしまい、突然ライターになった。慌てて中古のパソコンを買い、見よう見まねでパソコンで原稿を書きだした。
最初の頃は、パソコンを触っているうちに、吐き気がして、動悸が激しくなり、全身に蕁麻疹が吹き出した(本当)。僕自身の全身全霊をもって、パソコンを全力で拒否している。
「○○さま お世話になっております。ハシマです。実はご相談があり、連絡させていただきました。原稿料を半分にしていただいて構いませんので、原稿用紙に手書きで入稿させていただけませんでしょうか? ご検討のほど、よろしくお願いいたします。ハシマ」
何度もこんなメールを送りそうになりながらも、思いとどまった。
そんな、「叩き壊して自分も死ぬ」ぐらいに憎悪していたパソコンも、「どちらかと言うと嫌い」ぐらいのレベルにはなった。これは、僕にとっては大進歩だ。昔の自分に見せてやりたい。
とは言っても、「Wordで文章をこしらえてメールに添付して送る」ことができるようになっただけである。それ以外のことは何もできない。ちょっとイレギュラーな注文が入ると、途端に吐き気、動悸、蕁麻疹に戻りそうになる。ベランダに出て、ゆっくり深呼吸をする。脈拍が正常になったのを確認してから、スマホでやり方を検索する。
ただまあ、一応ライターを名乗るからには、WordPressぐらいさわれた方が良さそうだ。近所のパソコン教室の「WordPress講座」に通うことに決めた。もう、吐き気、動悸、蕁麻疹に戻らぬよう。「パソコン? 嫌いじゃないっすよ」ぐらいのレベルになれるよう。
2024年7月2X日
締切前なのに、オリンピックの柔道を観てしまう。腰を落ち着けて全試合観てたら詰んでしまうので、「日本人の試合になったら呼んでね」と、妻に言ってある。柔道面白い。「指導」の基準だけは、よくわからんが。
中学に入学して部活を選ぶ際、柔道部かサッカー部かで迷ったことがある。結果、サッカー部を選んだ。理由は、サッカー部の方がモテそうだからだ。結果、別にモテなかった。それなら柔道をやっとけば良かった。今でも後悔している。
3年間無料で柔道を習えるチャンスだったのに。初心者の大人が柔道習える所って、本当に少ないし。需要はあると思うんだけど。
中学一年に戻りたい。柔道部に入りたい。でも多分、戻ったら戻ったで、「こっちの方がモテそうだ」って言ってバスケ部とかに入ったりするんだ。自分のことは自分がいちばんよくわかっている。