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好きなもの

なんとなく考えていることを書き始める前に好きなものと嫌いなものについてまとめてみます。「好きなものと嫌いなものが10個ずつわかると代替その人のことがわかる」みたいなことを何かで読んだので、僕は5個でやってみます。

では、まずは好きな物から

1.本読み

大学に入って一番最初のガイダンスで後に指導教員になる先生から、「特にやりたいことも見つからないような人は人生で一回きりだと思って、浴びるように本を読んでみてください」と言われたのが多分きっかけで大学の1年生からかなりの量の本を読んだように思います。写真の本棚は自分のもので、専門領域(建築関係)の本で埋め尽くされています。専門書だったり建築家が書いた本をある程度読んできて知識として身についたものはあるし、その知識をベースに議論をしたりみたいなことはあるけど、多くの本が知識の領域で止まってしまっていて血とか肉になるようなバイブルと呼べる本はごくわずかしかなかったような印象です。

僕の本読みは、専門書だけでなく色々なジャンルに及んでいて、小難しい哲学書から、小説、芸人さんのエッセイまで自分の興味の触覚が反応したものは手当たり次第に読んでいるので知識が相当偏っていることは自覚しています(笑

2.ラジオ

2つ目はラジオ。ラジオといっても深夜ラジオなんですけど、僕の日常には欠かせない要素の一つになっています。深夜ラジオだとオールナイトニッポンやJUNKが有名だけど、僕は根っからのオールナイトリスナーです。きっかけは2011年の3月19日土曜日のオールナイトニッポンでした。当時中学1年生が終わりかけていた時期の僕は東日本大震災で被災します。(このことはまた今度記事にします)震災から1週間経った頃で、家族全員で当時通っていた中学校の理科室で避難生活をしていました。主たる情報源は新聞とラジオしかなく、そこから流れてくる情報もあまり聞きたくないような情報ばかりでした。そんな状況で偶然流れてきたのがオードリーのオールナイトニッポンでした。中学生の僕はいまいち深夜ラジオというものを理解していませんんでしたが、タイトルコールの後、オードリーの2本の漫才を聞いて久しぶりに笑ったのをきっかけに、リトルトゥースの一人になり、今に至るまで深夜ラジオのヘビーリスナーをやっています。


3歩くこと

3つ目はとにかく歩くこと。地方から東京に上京してきて頻繁に感じることの一つに東京はすごく歩ける街だということ。東京の街を5キロ歩くのと田舎の街を5キロ歩くのとでは、同じ5キロでも体感は圧倒的に東京の方が短く感じるし、歩いていても街ごとに空気が違ったりと刺激が多くどこまでも歩けそうな気分になる。そんなことで東京に上京していこう散歩がすごく好きになりました。もう一つの散歩のすきなポイントは一定のリズムを刻み続けるということ。どういうことかというと、何か解決しなくてはいけない問題や、アイディアを出そうとするとき(僕の場合は設計のアイディアやコンセプトについて考えているとき)に歩くことがすごく有効だと思っています。有酸素運動とかも関係してるのかもしれないけど、体感的に一番重要なのは身体全体で一定のリズムを刻むこと。歩くテンポも進むスピードも一定になっている時が一番脳が動いている感じがするので、何かに行き詰まった時は都内のどっかを散歩しています。(おすすめは深夜です)


4トーク番組

4つ目はトーク番組。僕は小さい頃からテレビっ子でバラエティ番組をたくさん見て育ちました。中でも芸人さんが二人だけでトークをする番組が好きです。過去に放送されていた「パペポTV」や「松紳」のような番組が好きで、現在はその流れの延長線上にある「にけつッ」という番組をよく見ています。これらの番組がなぜ好きなのかと言われれば、まずは構造が極めてシンプルであること。腕のある芸人さんが出てきて、日常に起きた面白いことや考えていることを喋るだけなんだけど面白いという、構造のシンプルさによって圧倒的な自由度の高さが獲得されているというのが僕がいいなぁと感じるポイントで、似ているもので同じような質を持つものとして自転車が挙げられるかなと思います。自転車なんて構成するパーツはたかが知れているし、動力は人力です。だから発展途上国のような地域でも広く普及できる自由度があります。一方で高額な予算があるゴールデンタイムのバラエティ番組は外車みたいなものでしょうか、華やかだし、みんなが一目おくけど、一度故障したら修理に相当な費用がかかるし、動力はガソリンだから自由度は低い。これは僕の哲学みたいなもので、限られた条件の中で格闘し人間の可能性に賭けたものは良いものになる気がするのです。

5ざる蕎麦

最後は好きな食べ物。好きな食べ物はなんですかというこの世で一番難しい質問がありますが笑、僕はざるそばと答えるようにしています。答えるようにしているというのは、本当は刺身と答えたいんですが、「それって料理?」的な会話になるのがしんどいのでざる蕎麦と答えています。でも、本当にざる蕎麦は好きで、理由はトーク番組が好きなのと近い気がします。大切なのは、構成する要素がなるべく少なくかつ、奥が深いことで、ざる蕎麦は料理と呼べるものの中ではかなり削ぎ落とされたデザインなのではないかと思います。大抵の汁気ものの麺類は器いっぱいにつゆが入っています。ですがこの汁って大概の場合、最後は捨てますよね、(全部飲んだらいつか体ぶっ壊れます。)その捨てる分の汁って本当に必要だったかということです。ざる蕎麦は最小限のつゆで済むよう、麺を汁に浸すというデザインではなく人間のつけるという行為を取り込むことで成立するデザインを持った逆転の発想の食べ物だと思っています。それだけで完成ではなく、それをどう食べるかというところまで考えて、食べる様子をさらに料理にフィードバックすることでつけて食べるという形式が生まれる。そんなことで僕は好きな食べ物にざる蕎麦と答えています。(おすすめは巴屋さんというお蕎麦屋さんです。)
































































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