手帳復権
壊れたスマホはあっさりと直った。
修理センターに持ち込んだところ、ディスプレイの付け外しだけで動くようになったという。
データも無事、スマホの中にどこも不具合は見当たらないそうだ。
修理費用もなし。
ごくまれに、こんな事例があるらしい。
画面が真っ暗になって、操作不能になって以来、ずっと不安にかられたのに、心配して損した気分。
一体何だったのか。
ともかく、復活して安心した。
スマホに頼りすぎんなよ、って神様のお告げだろうか。
これからは、手帳とペンを持ち歩く。
大事なことは、紙に書く。
スマホが直ってうれしいけれど、信じてたひとが突然失踪してしれっと戻ってきたみたいで、前ほどの信頼感はなくなってしまった。ゴメンよ。
昨日、2回目の歌のレッスンがあった。
非常にきめ細やかなアドバイスを受け、驚くことばかり。
ペットボトルのふたを使った発声練習に、最初は何が始まるのかとおもったけれど、その練習の後は格段に声が出るようになった。
時々「飛び道具」を使うんです、と先生は言った。
ペットボトルのふたのほかに、ストローも使えるらしい。
声の出し方って、なかなか奥が深い。
レッスンの後、早速手帳に「飛び道具」と書いた。
色んなアドバイス、イメージ方法を習うけれど、レッスン中は書き留めている余裕はない。
なので、忘れないうちに書き残した。
「赤+青=紫」とか、「京急の発車メロディ」とか、「飛び道具」以外にも傍目には意味不明な言葉が並んでいるが、翌日になって読み返しても、自分にはそれでわかる。
最近、文字を書く機会がめっきり減っていたけど、自分の字で書き残すのってなかなか楽しいなとおもった。
スマホ故障中の間に合わせのつもりで、100円ショップで手帳を買ってしまったけれど、今となっては、もうちょっとこだわって選べばよかったなぁとおもっている(形から入るタイプ)。
何はともあれ、よろしく手帳!と言いたい気分だ。
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