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元教授、サバティカルでの海外滞在記 (6): スタンフォード大学 その1 (定年退職152日目)
前日はスタンフォード・ゲストハウスに宿泊。私の研究室の卒業生であるE大学のS先生がスタンフォード大学に留学中だったため、朝にゲストハウスを訪れ、私を大学まで学内バスで案内してくれました。外は雲一つない青空で「今日はラッキーだね」と私が言うと、「ここ数ヶ月ずっとこんな天気です、一度も雨が降っていない」とのこと、驚きました。
正門付近でバスを降りると、ホームページで見たことのある景色が広がっていましたが、どこか違和感がありました。実際には、写真の何倍も大きく見えたのです(普通は、実物を見るとこじんまりしていることが多いですよね)。写真で近いと思っていた建物が実際には遙か彼方にあり、庭は向こうが見えないほど広大でした。後に教授に聞いた話ですが、庭師が1000人もいて、1年中どこかを工事しているそうです。
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研究室に到着し、教授に挨拶をして当日の予定を聞くと、午後から講演会とディスカッションがあり、その合間を利用して大学内を案内してくれるとのこと。翌日も同様のスケジュールでした。楽しみに思いつつも、最初は案内する場所がそれほどあるのかと思いましたが、全く心配無用でした。すべて回ろうとすれば1週間くらいかかりそうです。スケールの違いを感じました。今回は、講演会と2日にわたるディスカッションについては省略し、その間に案内していただいた場所を紹介します。
フーバータワー
まず、大学全体の眺望を得るためにタワーに登りました。フーバータワーは、キャンパス内でもひときわ高いランドマーク的な建物で、大学のシンボルです。フーバーはスタンフォードの卒業生で、後に米国大統領となり、大学に多額の寄付をしたことからこのタワーに彼の名前が付けられました。入館は有料ですが、大学関係者として無料で入れてくれました。最上階から見渡すと、建物は統一された色で覆われており、どこまでが大学なのかわからないほど延々と続いていました。
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タワー内には図書館や各種アーカイブ、研究センターなどがあり、私が訪れた際には東アジアに関する展示が行われていました。「孫文」「蒋介石」などの書物が並び、中でも「蒋介石」の日記の実物は見応えがありました。墨で書かれた達筆な文字に感激しました。
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化学科本館
大学の本館かと見紛うばかりの立派な建物が化学科本館でした(下写真)。私の講演会場はこの中ではなかったのですが、多くの研究室があり、後に訪問してディスカッションする機会を得ました。下の写真は、そこで見学した学生実験室の一つで、分析化学の実験が行われる場所でした。羨ましいほどの設備とスペースの広さでした。
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ミュージアム(ロダン彫刻庭園)
ロダンの彫刻が芝生の中庭に無数に並ぶ庭園がミュージアム(彫刻庭園)になっていました。私が知っている作品だけでも、有名な「地獄の門」「アダムとイヴ」などが展示されていました。雨が少ない気候が屋外展示を可能にしているのでしょうが、素晴らしい迫力でした。館内には「考える人」やピカソの絵が飾られていました。(下写真をどうぞ)
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また、いくつもの中庭と回廊が迷路のように続き、まるでリゾートホテルにいるかのような雰囲気でした(下写真)。乾燥した気候なので、強い日差しでも回廊の日陰はひんやりと心地よく感じられました。
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スタンフォードはコンピュータの発展に欠かせない場所でもあります。初期のコンピュータやインターネットの始まりに関する展示を行う博物館については、明日のレポートでお伝えします。お楽しみに!