クリスマスイブのスメタナ「わが祖国」全曲演奏会
昨年のクリスマスイブの日に、スメタナの「わが祖国」全曲演奏会に行きました。
1997年ごろに、短期間、お世話になったプロの指揮者の先生がいるのですが、半年くらい前に、久しぶりにSNSでつながったのです。それで、なんと、指揮者の先生から、招待券をいただけることになったのです。指揮者の先生から招待券をいただいて行くオーケストラの演奏会というのは空前です。半年前から楽しみにしていました。
スメタナの「わが祖国」の全曲を生で聴くのは初めてでした。貴重な機会です。
スメタナの「わが祖国」は、連作交響詩と言われています。ある大学時代の友人が言っていましたが、連作交響詩というものをほかに聞かない、ということです。確かに!クラシック音楽の殿堂入りしている音楽で、スメタナの「わが祖国」以外で「連作交響詩」はないと思います。
演奏会は、2023年12月24日の日曜日です。半年前から予定を入れておきました。11月5日㈰の演奏会(すでに記事にしました。ハイドンの「マーキュリー」の演奏会)および、近接した日程ですが、翌年1月14日㈰のベートーヴェンの「第九」と並んで、半年くらい前から予定をあけていた演奏会です。1月14日の「第九」はチケットが入手できず、あきらめましたが、その代わり、来たる2月18日㈰に、今年最初の演奏会が聴ける予定です。それも楽しみです。
「わが祖国」は、そこまでなじみのある音楽ではありませんでした。学生時代に「ブラニーク」が候補曲に挙がって、一時期、スコアを読みながらよく聴いた以外、あまり接点のない音楽でした。オンラインの友人で、この曲をこよなく愛する人がいます(わが祖国のあらゆるCDを買って、すべての感想を自分のホームページで公開するほどのものすごいマニアです)。私はYouTubeやナクソス・ミュージック・ライブラリ、CDで予習をしました。このたび、気に入った演奏は、クーベリック指揮シカゴ交響楽団の演奏でした。非常に熱気があって、感動的な演奏です。
さて、当日です。睡眠障害を持つ私は、その前の11月5日の演奏会で、睡眠が安定せず、演奏会の途中で眠くなって困ったわけですが、この日はどうにか睡眠をコントロールし、遅い朝食を食べて、ホールに行きました。どうでもいいですけど私はクリスチャンであり、通うべき(サボっている)教会はそのホールと目と鼻の先であり、その日は日曜日であり、さらにクリスマスイブでありましたので、午前中は礼拝であるはずで、また、夜にはクリスマスイブ礼拝があるわけでした。私は教会のほうは一切行かずに、この近所のホールにおける「わが祖国」演奏会(明るい午後にありました)だけ、行くことにしていましたので、教会の人にばったり会ったら気まずいなと思いましたが、それは杞憂だったと思います。
行く前にわからなかったのが、前半の3曲と、後半の3曲で、休憩が入るのかどうか、でした。私が学生時代、ある学生オケがやったときは(聴いていませんが)、前半と後半でわけ、管楽器・打楽器は乗り降りをしたという話でした。この日は、前半と後半で休憩がありました。
また、非常にいい席でした。こんないい席を招待券でいただけるとは、恐縮でありました。指揮の先生に感謝です。
演奏は、非常に熱のこもったものでした。すばらしかったです。
この演奏会には、アンコールがないような気がしていました。しかし、最後のブラニークが終わったあと、動きがありました。楽器や団員さんの出入りがあり、さらに、皆さん、なんと、トナカイやサンタの恰好をし始まりました。指揮者の先生が、サンタのかっこうをして来て再登場し、背負っている袋から指揮棒を出し、アンコールがはじまりました。ルロイ・アンダーソンの「そり滑り」でした。一気にクリスマスの雰囲気となりました。楽しいアンコールでした!
アンダーソンの「そり滑り」は、いかにもクリスマスの感じが出ますので、好きな曲です。古くは2000年のクリスマスだと思いますが、そのころ参加していたある市民吹奏楽団の初見大会でやったのが、最初にこの曲に接したときだと思います。アンダーソンのオケ曲を集めたCDを学生時代に購入し、しばしばクリスマスのシーズン(教会ではアドベントと言うシーズン)に家で流していました。その、今年最初の演奏会になると思われる2月18日の演奏会でも、アンダーソンの「シンコペーテッド・クロック」が聴ける予定になっています。(アンダーソンの作品では「フィドル・ファドル」をやったことがありますね。あまりいい思い出ではないのですが・・・)
この指揮者の先生が、アンコールで「燃える」タイプであったことを思い出しました。その1997年には、マーラーの「巨人」のあとに、アンコールで、当時、リメイク版が流行っていたらしい、ジョン・ウィリアムズの「スター・ウォーズ」メイン・タイトルが演奏されたのですが、先生は「マーラーのあとのスター・ウォーズはみんな驚くぞー!」と言いながら、張り切って練習を指揮しておられましたし、つぎの演奏会であった1998年の演奏会では、シュトラウスの「狩りのポルカ」がアンコールでしたが、これも「カルロス・クライバーのように指揮したいなあ!」と言いながら、張り切って指揮なさっていました。あれから四半世紀以上がたっていましたが、やはりアンコールで燃えるタイプの指揮者であることは変わっていないようでした。楽しいアンコールでした!
その日は、仕事を入れていなかったので、そのあと、スーパーに行き、たくさん買い物をし、家で楽しくクリスマス夕食会をやりました。楽しかったです。ありがたい日でした。